文章構成とは文章の要素を組み合わせるもの
文章構成とは、文章の要素を組み合わせて内容をわかりやすくするものです。文章構成には「章・節・項」や「要点・本論・結論」などがあり、論文やレポート、ブログ、プレゼン、小説など幅広い媒体で利用されています。
例えばインターネット検索から知りたい情報を探す場合、表示された記事には各章があり、具体的な内容として「節・項」が階層構造として成り立っています。文章構成が正しく作成されていれば、読み手に伝わりやすい文章を書けるようになるのです。
文章構成は書く媒体によって使い分けが必要
文章構成には複数の種類があり、ブログや取材記事など書く媒体によって使い分ける必要があります。自分が得意な文章構成を多様してしまうと、媒体に合わず内容が理解しづらくなってしまいます。
例えばブログであれば「PREP法」、小説であれば「四段構成」などの記事構成が最適です。これから文章構成を作成する方は、媒体によって使い分ける必要があると理解しておきましょう。
起承転結を理解することでわかりやすい文章構成になる
起承転結とは、それぞれの文字によって以下のような意味があります。
- 起:文章のはじまり
- 承:はじまりの具体的な説明
- 転:発生した出来事
- 結:内容の結果
起承転結は中国の「絶句」がはじまりといわれており、日本でも文章を書くときに利用されています。代表的な媒体として日本の4コマ漫画があり、ストーリーのはじまりから具体的な説明、発生した出来事、結果(オチ)が4つのシーンで紹介されています。
文章でも同じように起承転結を意識すれば、自然と内容がわかりやすくなるのです。しかし、媒体によっては起承転結の流れでは内容が伝わりづらいこともあります。起承転結の組み合わせを変更しなければいけないこともあるため、媒体によって柔軟な修正を加えるようにしましょう。
文章構成で知っておくべき7つの種類
文章構成には、以下のような7つの種類があります。
- PREP法
- SDS法
- 三段構成
- 四段構成
- 頭括式構成
- 尾括式構成
- 双括式構成
①PREP法
PREP法とは「Point(結論)・Reason(理由)・Example(具体例)・Point(結論)」で構成する方法です。ビジネスやブログで利用されることが多く、基本的な文章構成となっています。
はじめに結論を説明することで、読み手がすぐに内容を理解できます。
また、なぜその結論になったのかを深掘りして説明し、終わりを結論で締めることで読み手を納得させることが可能です。短時間のうちに必要な情報を伝えたいときは、PREP法がおすすめです。
②SDS法
SDS法とは「Summary(要点)・Details(詳細)・Summary(要点)」で構成する方法です。はじめに全体的な要点を説明し、内容を具体的に説明したうえで改めて要点をまとめる流れとなっています。
コンパクトに文章をまとめられるため、内容が読み手に伝わりやすいです。また、文章だけでなく会話による説明が必要な営業やプレゼンテーションなどにも向いています。内容をわかりやすくシンプルにして説明したいときは、SDS法がおすすめです。
③三段構成
三段構成とは、序論・本論・結論で構成する方法です。序論で文章全体のテーマ、本論で具体的な根拠、結論で全体的な内容のまとめを説明する流れです。論理的な説明が必要になる文章で使われることが多く、論文や文献などの媒体に適しています。
詳細なデータが求められる媒体を書くときは、三段構成がおすすめです。
④四段構成
四段構成とは、起・承・転・結で構成する方法です。文章のはじまり(起)から具体的な説明(承)、発生した出来事(転)、内容の結果(結)の4つで書く流れです。読み手の感情を引きつける構成となっているため、興味・関心を持ってもらいたいときに適しています。
ストーリー性のある小説やラノベなどを書くときは、四段構成がおすすめです。
⑤頭括式構成
頭括式構成とは、結論・説明・事実・具体例で構成する方法です。はじめに結論を述べて具体的な内容、発生した事実、具体例を説明する流れです。
PREP法と類似する文章構成ですが、最後を具体例で締める点に違いがあります。短い文章で内容を伝える新聞やニュース、小論文などを書くときは、頭括式構成がおすすめです。
⑥尾括式構成
尾括式構成とは、説明・事実・具体例・結論で構成する方法です。はじめに結論を述べて発生した事実、具体例、内容のまとめを説明する流れとなっています。
四段構成と類似する文章構成となっており、小説やコラムなどの媒体で利用されます。読み手にしっかりと文章を理解してもらいたいときは、尾括式構成がおすすめです。
⑦双括式構成
双括式構成とは、結論・説明・事実・具体例・結論で構成する方法です。はじめに結論を述べて具体的な説明、発生した事実、具体例、内容のまとめを説明する流れです。構成の階層が多いため、長い文章を書くときに向いています。
商品やサービスの説明、データの紹介などを書くときは、 双括式構成がおすすめです。
読者に伝わる文章構成を作る3つの方法
読者に伝わる文章構成を作るには、以下のような3つの方法があります。
- どんな人に届ける文章なのかをを明確にする
- キーワードの検索意図からニーズを理解する
- 読者が文章を読んで得られるメリットを考える
それでは順番に説明します。
どんな人に届ける文章なのかをを明確にする
文章構成を作るときは、文章を届ける相手(ターゲット)を明確にすることが大切です。文章を読む相手が漠然とした状態になっていると、構成の方向性にブレが生じてしまいます。
文章を届ける相手が定まらないときは「ペルソナ」の設定がおすすめです。ペルソナとはマーケティングで用いられる用語であり、商品・サービスを提供するための具体的な人物像を指します。
名前や性別、職業、年齢、住んでいる地域などを細かく設定することで、文章を届ける相手が明確になります。ペルソナの設定が苦手な方は、友人や家族などをイメージすると良いでしょう。
キーワードの検索意図からニーズを理解する
GoogleやYahoo!といった検索エンジンを利用するユーザーに向けた記事を書くときは、検索されるキーワードの検索意図からニーズを理解しましょう。ユーザーは何らかの悩みを解決するために検索エンジンを利用しているため、検索されそうなキーワードを絞ることで検索意図を把握できるようになります。
例えば「犬 飼い方」と検索するユーザーはこれから犬を飼うために何をすればいいのかを知りたいと考えているので、解決できる文章構成を考えれば読み手の悩みを解決できるようになります。小説や論文といった文章構成を作成するときは、テーマから読み手のニーズを考えると良いでしょう。
読者が文章を読んで得られるメリットを考える
読者が文章を読むことで得られるメリットを考えれば、有益な情報をまとめた文章構成を作成できるようになります。ただ書き手の主張だけを文章として紹介しても、読み手の満足度を満たすことはできません。
文章から「読むことで〇〇を解決できる」という内容をはっきり紹介することで、読者の離脱率を下げて最後まで読まれるようになるのです。読者目線に立ちながら、執筆している文章を読むことで得られるメリットはなにかを客観的に考えてみましょう。
わかりやすい文章を書く3つの方法
わかりやすい文章を書くときは、以下のような3つの方法があります。
- 要素を箇条書きでまとめて読者がわかりやすい状態にする
- 書いた文章を実際に読んで違和感がないかチェックする
- 執筆後の内容に問題がないか添削する
それでは詳しく解説します。
要素を箇条書きでまとめて読者がわかりやすい状態にする
文章は長くなるにつれて読みづらくなってしまうため、要素を箇条書きでまとめることが大切です。長文は読者にとって視認性が悪く、読み進めることに負担がかかってしまいます。まとめられる情報は箇条書きとして説明することで、読者が要点をおさえて内容を理解できるようになります。
文章全体のバランスも整理されるようになるので、わかりやすくするためにも適度に箇条書きを利用しましょう。
書いた文章を実際に読んで違和感がないかチェックする
書いた文章は、再度読み直して違和感がないかチェックしてください。書き手は手間をなくすために書いた文章を読み返さないこともありますが、実際に読んでみることで違和感のある部分を発見できるようになります。
書いた文章を口に出して読むことで、言っている内容に問題がないか把握することが可能です。そのため文章を書き終わったあとは、実際に読んで違和感がないかチェックしてみましょう。
執筆後の内容に問題がないか添削する
全ての文章を書き終わったら、執筆内容に問題がないか添削しましょう。
不要な文章はないか、誤字脱字がないかなどをチェックすることで、問題のある部分を特定して修正できます。文章をシンプルな状態にすれば、読者がわかりやすくなって内容を読み進められるようになります。
常に読者の立場で考え、なくても問題がないと判断した文章は適度に添削するようにしましょう。
まとめ
今回は、文章構成の詳細から種類、作り方、わかりやすい文章の書き方まで詳しく解説しました。文章構成は、読みやすい文章を作成するために重要な要素です。
文章を書く媒体によって文章構成を使い分けることで、内容が読み手に伝わりやすくなります。ぜひ当記事で紹介した文章構成を参考にしながら、文章を書く媒体に合わせたものを利用してください。
この記事を書いたライター
Mojiギルド編集部
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