何が違うの転居と移転。移転から得られたもう一つの意味

何が違うの転居と移転。移転から得られたもう一つの意味

まずは転居と移転。どちらも別の場所に移動することですがその違いとは?調べてみました。

[転居]住居を変えること。引っ越し。やどがえ。転宅。 

[移転]組織・団体・住居などの場所を移すこと。 権利をほかに移すこと。 

「転居」は住まいを別の所に移す意を表す。それに対して「移転」は組織・権利などを他の場所・所有に移す意を表す。

※出典:『大辞林 第四版』三省堂

転居は住んでいる場所を別のところに移すこと。移転は住居だけでなく組織や権利などを移すことも含まれます。

個人や家族が住んでいる住まいを移す時には転居を、会社や事務所など組織やビジネスに関連した場所を別のところに移す際には移転を使うとよいでしょう。また移転には権利を移すことも含まれますので、不動産関係・権利関係を扱った記事にも使われますね。

簡単な例文

転居:彼女は新しい仕事に就くために都市部に転居しました。
移転:当病院は改修工事を行うため、一時的に場所を移転します。

違いが理解できました。

改良と改善。抽象的なものにはどちらを使う?

改良と改善。抽象的なものにはどちらを使う?

次の言葉は改良改善。同じなのでは?と思っていましたが調べて納得。

[改良]物事の悪いところを改めて、前よりよくすること。 

[改善]物事をよい方に改めること。「待遇をーする」「ーの余地がある」 

「改良」は具体的なもの、たとえば機械や品種などをそれまでのものよりよくする意を表す。それに対して「改善」は抽象的なもの、たとえば条件・待遇などを改めてよりよくする意を表す。

※出典:『大辞林 第四版』三省堂

「品種改善」「機械を改善する」と使ってしまいそうです。気をつけなければなりません。さらに「改善の余地がある」が正しい使い方だとわかりました。「改良の余地がある」は一般的には使われないことに注意したいと思います。

簡単な例文

改良:新しい技術を導入してぶどうの品種改良に成功した。
改善:勤務条件の改善や職場環境を整備したことで、離職率が低下した。

言葉を使うときには、自分の記憶だけでなく調べて使うことが大切です。

この漢字はどれを使う?異字同訓の難しさ

この漢字はどれを使う?異字同訓の難しさ

[はかる]
はかるという漢字には「計る」「測る」「量る」「図る」「謀る」「諮る」とたくさんあります。

それぞれの区別はつきますか?「計る」「測る」「量る」は難しいのではないでしょうか。

薬剤師として働いていた時に、患者さんごとに薬の服用履歴や注意事項など様々な情報を「薬剤服用歴」として記録する仕事がありました。
その際に「血圧をはかる」の「はかる」を私は「測る」と記載していましたが「計る」と書いていた人も。あらためてはかるについて確認。

[計る]時間や程度を調べる。 

[測る]長さ・深さなどを調べる。 

[量る]重さや容積を調べ、推測する。 

[図る]計画を立て、実現を目指すの意。 

[謀る]だますの意。 

[諮る]他人の意見を問う。相談する。

※出典:『大辞林 第四版』三省堂


[計る]時間や数などを数える。考える。 

[測る]長さ・高さ・深さ・広さ・程度を調べる。推測する。 

[量る]重さ・容積を調べる。推量する。 

[図る]あることが実現するように企てる。 

[謀る]良くないことをたくらむ。 

[諮る]ある問題について意見を聞く。

※出典:文化庁「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)

「血圧をはかる」は「測る」を使用すれば良いことがわかりました。「計る」は時間や数だけでなく、考えるという意味もあり大変興味深いです。頃合いを見計らう、計り知れない〜などから使い方が理解できます。

「体重をはかる」ですが、“「体重を量る」”と大辞林には記載されていました。

「文化庁「異字同訓」の漢字の使い分け例(報告)」には

「身長と体重をはかる」という場合の「はかる」は、「測定する」と言い換えられることなどから、「量る」よりも「測る」を用いるほうが一般的である。

となっています。「体重をはかる場合」は「量る」、「身長と体重をはかる」場合は「測る」で良いでしょう。

「図る」は物事の実現に向けて計画的に進め実現を目指すこと。「謀る」は謀(はかりごと)から推測できます。「諮る」は諮問委員会からイメージが湧きます。

「はかる」に関して一通り確認できました。

続けていきたい言葉調べ

まだまだ調べてみたい言葉はたくさんあります。

例えば、話し言葉で用いられるが書き言葉には使わない表現。ライターとして文章を書くからには話し言葉を使わないように注意しなければなりません。

そのような言葉をまとめてみると文章作成能力の向上につながるでしょう。今後の課題として調べ続けたいと思います。

この記事を書いたライター

執筆者

Ryomahan

薬剤師資格を持つライター。医療業界における薬剤師のあり方に疑問を抱き早期退職。趣味のウクレレ・サックスを演奏したり、英会話を習ったりして気楽に過ごしていたが、薬剤師としての経験を文章で役に立てることはできないかと思いライターに...

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