「ニジェールの熱い一日」

ニジェールの熱い一日
「JICA青年海外協力隊員として西アフリカ・ニジェールに派遣された27歳ののぞみ。電気も水道もない村に暮らし、『援助』とは何かを考えながら活動する。さらに、運命の出会いと、思いもしなかった事態に遭遇し・・」というのが本の概要です。

私がニジェールに派遣されたのは、2009年の夏でした。サハラ砂漠のど真ん中の国で、最高気温が50度にもなります。現地のザルマ族という民族が暮らす村の中で、穀物の茎で作られた家に住み、電気も水道もない生活をしていました。

現地の人たちとの交流を楽しみにして行ったわけですが、彼らは私たち日本人や欧米人、中国人などをすべて「アンナサーラ(白い人)」とひとくくりにして、「何か物をくれる人」としか思っていないようでした。「何か物をくれ」「次は何を作ってくれるんだ」と言われ続ける中で、国際協力のはずなのに、かえって我々の存在自体で、彼らの自立心を殺いでしまうのだと悩みました。

そんな現地での悩みや、それでも熱意をもって世の中を変えたいと頑張る若者たちとの出会いや、現地での恋愛などなど、ほぼ実体験を綴っています。

「ニジェールの熱い一日」牧野佐千子著 デザインエッグ社

育児休暇中に小説を執筆

育児休暇中に小説を執筆

「いつか小説を書いてみたい」と中学生くらいの頃から考えてはいたものの、会社勤めからの協力隊活動、さらに研究機関での広報職とフルタイムでの仕事をしていたので、小説を書く時間がなかなか取れずにいました。

そこで利用させていただいたのが、研究機関在勤時にいただいた次女の育児休暇。赤ちゃんだった次女を膝の上に寝かせ、寝ているすきを見つけては書き綴っていきました。3か月ほどかけて、小説が仕上がりました。

小説を書きたい、何かの作品を作りたい、勉強して資格が取りたい、という会社員の方は、赤ちゃんのご機嫌次第ではありますが、「まとまった時間が取れる」という意味では育休を活用してご自身のやりたかったことを実現する、というのはおすすめです。(本当にありがたい制度です)。

出版社を決める

出版について、まずは大手出版社に編集者として勤めている大学の先輩に相談しました。先輩は、その出版社からの書籍として出してくれようと、編集会議に私の本の企画を提案してくれました。

しかし、会議では「こんな名も通っていない女性のニジェールというマイナーな国での体験記を、だれが読むんだ?」と言われてしまい、あえなく却下されてしまったそうです。

それから出版社での自費出版も考えましたが、400万円~600万円と高額…。それでも、せっかくだからISBN(国際標準図書番号)がほしいなあと、同人誌的な印刷物ではなく、ISBNが付与される方法を検討しました。

そこでネットであれこれ検索していて発見したのが、デザインエッグ社のMyISBN(マイ・アイ・エス・ビーエヌ)サービス。なんと1冊から印刷できて、ISBNも付与、登録料の4,980円のみで紙の本が作れる!

「これしかない!」と、こちらに決めました。原稿をWord形式で送ると、数日でペーパーバック式の本ができあがってきました。若干仕上がりが安っぽかったのと、126ページで1,738円と単価が高くなってしまったものの、自分の出版物ができあがり、それを手にした瞬間の感慨はひとしおでした。

そして、MyISBNは、kindleとも連携しているので、電子書籍も同時に作れます。自分の本をAmazonで流通させたい人には、とてもおすすめの方法です!

自分の本を出したい人は、ぜひ挑戦を!

私の場合、育休×MyISBNという合わせ技で、意外とスムーズに本を出版することができました。もっと以前なら、高額の費用を負担しての自費出版するしかなく、あきらめていたかもしれません。

もし、「自分も本を出版してみたい!」という方がいらしたら、ぜひMyISBN、チェックしてみてください。Amazonに自分の著者ページができるのも、感動ものですよ。

この記事を書いたライター

執筆者

まっきー

新聞記者出身。青年海外協力隊としてアフリカ・ニジェールで活動したり、素粒子物理学の研究所で広報をしたりと「未知の世界」への好奇心でいろんな場所に飛び込んできました。現在Mojiギルドのサイト運用を行っているMattoの社員。「文字」の大...

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