【大人なのに文章が苦手】理由は「準備不足」|準備すれば誰でも書ける

【大人なのに文章が苦手】理由は「準備不足」|準備すれば誰でも書ける

書くのが苦手なのは、能力や文章力の問題ではありません。原因は、単純に準備不足です。「文章を書くのが苦手」と考える人のほとんどが、何も準備せずにいきなり文章を書こうとして、失敗しています

一方、文章を書く準備を事前にすることで時間をかけずに、スムーズに結論まで書き進められます。こういった最後まで書く達成感を積み重ねていけば、次第に文章への苦手意識が薄れていくことでしょう。

書くことが苦手な人に必要な2つの準備

書くことが苦手な人に必要な2つの準備

それでは、文章を書くための準備とは、具体的にどういうものなのでしょうか。

文章を書くために必要な準備は、次の2点です。

  • ゴールを決める
  • 文章の型を用意する

それぞれを深掘りしていきましょう。

ゴールを準備する|文章とは「結論と目的の言い換え」

文章を書く前に準備することは、ゴールを決めることです。文章には、大きく分けて2つのゴールがあります。

  • 伝えたい結論を明確にすること
  • 伝える目的を明確にすること

伝えたい結論と、それによって読者にどうなってほしいのかを、さまざまな言葉で説明したものが文章です。そのため、文章を書く前には「何のために書くのか」「読んだ人にどうなってもらいたいのか」を考える必要があります。

文章の型を用意する|構成とは「伝わる文章を書くための設計図」

読む人に理解してもらえる文章にするには、構成が必要です。構成とは、結論を正しく伝えるための設計図です。結論に至るまでに必要な説明を、いくつかの要素に分け、そこに分かりやすい見出しをつけて作ります。

見出しの順番を適切に整え、必要な要素を過不足無く盛り込むのが構成作成のポイントです。例えば、Webライティングで使用する構成では、一般的に、結論を先に書きます。結論の後に、理由や根拠・事例と続き、最後にまとめるのが、よくある構成です。

文章を書くのが苦手な人は、結論に対して説明すべき内容が多く文章が脱線してしまうこともあるでしょう。そういった場合は構成を作成して文章全体の流れを把握してから書くと、効果的です。

文章を書くのが苦手な人の特徴は?

文章を書くのが苦手な人の特徴は?

「読みにくい」「伝わらない」と思われる文章を書く人の特徴とその解決策は、次のようなものがあります。

  • まとまりのない文章を書く人|伝えたいことを具体的にする
  • 拙い文章を書く人|一文一義を意識する
  • 独りよがりの文章を書く人|読み手がいることを意識する

まとまりのない文章を書く人|伝えたいことを具体的にする

文章を書くことに苦手意識がある人の多くは、頭の中にある伝えたいことがまとまっていません。伝えたい結論が明確になっていない結果、何を伝えたいのか分からない文章になってしまいます。

大事なのは、結論と目的を明確にすることです。「文章の結論」と「書く目的」を明確にした上で、数字や事例などを盛り込み、具体的な言葉を使って文章を書くように心がけるようにしましょう。

拙い文章を書く人|一文一義を意識する

「拙い文章」「稚拙な文章」と言われる文章は、一文が長い傾向があります。例えば「~だから」「~なので」などの接続詞を使うと一文が長くなります。

「拙い文章」と感じさせずに、すっきりと伝わりやすい文章にするために気をつけたいことは、次の2点です。

気をつけたいポイント2つ
  • 一つの文章で伝えたいことは一つだけ
  • 一つの文章は50文字前後まで

一つの文章で伝えたいことを一つに絞ることを「一文一義」と言います。一つの文章を50文字前後にすると、だいたい一文一義の文章が書けます。伝えたいことが2つ以上あって長くなりそうな場合は、文章自体を2つに分けることを前提に文章を作りましょう

独りよがりの文章を書く人|読み手がいることを意識する

文章が評価されない人の特徴として、読み手を意識せず、独りよがりな文章となってしまう傾向があります。「ひとりよがりの文章」とは、具体的には次のような文章です。

  • 読み手の知識レベルを気にしない→専門用語や難しい表現を使う
  • 具体的に表現しない→詳しい説明を省いてしまう
  • 説明しすぎ→結論からはずれた細かいところまで書いてしまう

文章を書く場合、必ず読み手がいます。そのため常に、読み手がどういう人物かということを想像しながら書くことを意識しましょう。

「文章が書けない」を克服する3つの方法

「文章が書けない」を克服する3つの方法

「文章を書くのが苦手」を克服するには、次の3つの方法を繰り返すことが有効です。

  • 意識を変える|立派な文章より分かりやすい文章を考える
  • 本を読む|たくさんの言葉と分かりやすい文章に触れる
  • 文章を書く|毎日繰り返し練習する

それぞれを詳しくみていきましょう。

意識を変える|立派な文章より分かりやすい文章を考える

まずは「文章を書くのが苦手」という「意識」を変える必要があります

そのために大事なのは次の2点です。

意識を変えるために重要なこと
  • 「苦手」という意識を捨てること
  • 「立派な文章を書かなければ」という気持ちも捨てること

今、文章に苦手意識を持っているとしたら、それは書き方を知らないだけです。

「苦手」という意識を捨て「書き方を知っていれば誰でも書ける」とマインドセットする必要があります。

また、小説などで使われるような立派な文章や美しい表現は必要ありません。

特にWebライティングでは、いかに分かりやすい言葉で、読む人に簡潔に伝えられるかの方が重要です。読む人に伝えるために「立派な文章」よりも「分かりやすい文章」を考えて、書くようにしましょう。

本を読む|たくさんの言葉と分かりやすい文章に触れる

本を読むことは、情報をインプットし、たくさんの言葉と分かりやすい文章に触れるチャンスです。本には知りたい情報だけでなく、文章を書くためのさまざまな技術が詰まっています。

例えば、言葉の言い換え、言い回しを始め、句読点の付け方や文章のリズム、始めの書き出しや締めの書き方などです。

文章を書くことが、「考えを言語化するアウトプット」だとすると、上手にアウトプットするには、十分なインプットが必要です。本を読んで、自分が「読みやすい」「分かりやすい」「伝わった」と感じる文章を増やしていきましょう。

文章を書く|毎日繰り返し練習する

苦手を克服するための一番のトレーニングは、実際に書くことです。日記でもSNSでも、自分の使いやすいツールを使って考えを言語化するトレーニングを繰り返し行うのが効果的です

例えばX(旧Twitter)にポストするのは、良いトレーニングになるでしょう。Xは基本的には140文字という制限があるので気軽に文章を書けます。頭の中で考えていることは漠然としていて、短い文章にまとめるのは難しいものですが、繰り返すことで、文章への苦手意識が薄れるはずです。

【文章力アップ】伝わりやすい文章の書き方のコツ

【文章力アップ】伝わりやすい文章の書き方のコツ

伝わりやすい文章を書くためにはコツがあります。その代表的なコツを3点、ご紹介します。

  • 一文を短く書く|一つの文章には論点を一つ
  • 結論を最初に書く|小学生から大人まで使える
  • 読点を分かりやすい位置に入れる|息継ぎと同じ場所を意識

一文を短く書く|一つの文章には論点を一つ

「一文」とは、文章が始まってから「。」で区切られるまでの文のことです。一文に一つの論点・情報だけを書くことを「一文一義」と言い、分かりやすい文章の鉄則とされます。

固有名詞が長い場合を除き、一文を50文字前後に収めるよう意識すると、一文一義の文章を作りやすくなります

とはいえ、一文一義で50文字前後の文章だけが、何回も続くと、箇条書きのように淡泊な文章になってしまいます。一文一義を基本としながらも、ときには短すぎる一文をまとめるよう修正を加えると、全体として読みやすい文章になるかもしれません

結論を最初に書く|小学生から大人まで使える

Web上の記事やコラムなどで、読み進めたくなる文章は結論が先に書いてあります。結論から先に書く方法を「PREP法」と言い、プレゼンなどで効果的な手法です。ビジネスはもちろん、最近では、小中学生でもプレゼンの方法として授業で習います。

また、「PREP法」は、Webライティングでも一般的な書き方です。最初に結論を読むことで「本当に?」「なんで?」という疑問が湧き、その後に続く理由や根拠、実例などを最後まで読んでもらえる可能性が高まるのです。

読点を分かりやすい位置に入れる|息継ぎと同じ場所を意識

小さい事ですが重要となるのが、読点(、)の位置です。読点は、文章の区切りとして使われるもので、息継ぎをするのと同じ場所で使うことを意識すると分かりやすいでしょう

一文を50字前後とすると、一文に1つ、もしくは2つまでになるようにするのが一般的な使い方です。なお、読点を使う場所は、具体的には次の通りです。

  • 主語の後ろ
  • 接続詞(しかし/そこで、など)・副詞(なぜなら/ぜひ、など)の後
  • 読点を打たないと違う意味になる場合
  • 文章の中で時間や場所が変わる場合
  • 漢字やひらがなが連続していて読みにくい場合

まとめ|文章は準備次第で誰でも書ける!

文章を書くのが苦手と感じている人は、本当は苦手や下手なのではありません。書き方を知らないため、準備不足になっているのが原因です。文章を書く前の準備として「文章の結論」と「書く目的」を明確にしましょう。その上で、目的にあった文章の構成を作ることが重要です。

苦手意識を克服するためには、「苦手」「立派な文章を書かなければ」という意識を捨てることに加え、本を読み、実際に文章を書くことをおすすめします。文章は準備次第で誰でも書けます。苦手と思わずに、しっかりと準備して書き始めましょう。

この記事を書いたライター

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Mojiギルド編集部

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