伝わる文章の書き方とは?|誰でも使えるポイントを押さえる

伝わる文章の書き方とは?|誰でも使えるポイントを押さえる

伝わる文章の書き方は、読者に伝わりやすいポイントに沿って書くことです。誰でも使えるポイントとして「中学生でも分かるように」という表現が良く使われますが、具体的には次の3つになります。

  • 一文はシンプルな構造にする
  • 使う言葉は簡単な言葉に置き換える
  • 書く順番を考える

文章の「良い/悪い」「面白い/面白くない」は、読む人によって異なるため、「良い文章はこれ」とひとくくりに言うことはできません。ですが、伝わるかどうかという点で考えるならば、正解はあります。

ポイントを意識して書くことで、伝わる文章、読んでもらえる文章は誰にでも書けるのです。

最後まで読まれる文章は「書き出し」が命

最後まで読まれる文章は「書き出し」が命

小学生の作文からビジネス文書まで、どのような文章であっても最後まで読んでもらうために重要なのは、書き出しにあたる「導入文」です。
導入文を書くときには、次のようなことを意識します。

  • 問いかけ:ペルソナを明確にし、読む人に「自分のことだ」と思ってもらう
  • 共感:大まかな内容を書くことで「それを知りたかった」という共感を呼び起こす
  • メリットの提示:読者にとってのメリットを伝えることで、先を読む動機付けをする

導入文を読んだ人に「最後まで読んで自分の課題を解決しよう」と思わせることができれば、書き出しは成功です。導入文は、最後まで読ませられるかどうかを決めるための、まさに文章の命とも言える役割を持っています。

【例文あり】伝わりやすい書き方|よく使われる文章の構成

【例文あり】伝わりやすい書き方|よく使われる文章の構成

文章を書くときには、まず構成案を作成します。構成がない文章は、順番がばらばらで内容にまとまりがなくなるため、相手に正しく伝えられません。

ここでは、Webライティングで使われることが多い、次の4つの文章構成手法を解説します。

文章構成手法
  • PREP法
  • SDS法
  • 列挙法
  • QUEST法

PREP法|SEO記事構成に効果的な手法

Webライティングで最も使われる「PREP法」は結論を先に書く手法で、結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)の順番で構成されます。シンプルで無駄がないため書きやすいのがメリットです。

また、結論が先にあることで、読む人の問題解決に結びつきやすい文章になります。検索エンジンからの「ユーザー(読む人)の利便性に配慮している」という評価につながりやすく、SEO対策に効果のある記事を書ける、構成手法と言われています。

具体例としては、次のような文章です。

  • 結論(Point):私はWebライターを目指しています。
  • 理由(Reason):Webライターであれば、在宅で仕事ができるからです。
  • 具体例1(Example):子育て中でも自宅で仕事ができれば、保育園からの急な呼び出しにも対応できます。
  • 具体例2(Example):通勤時間もなく、空いている時間に仕事ができるので、何かと細切れの時間しか取れない、子育て中のママにはぴったりです。
  • 結論(Point):だから、私はWebライターになりたいのです。

無料で読めるWeb記事は結論が先に分からないと、途中で離脱されることが多くなります。

PREP法は、最後まで読んでもらうために必要な書き方といえるでしょう。

SDS法|シンプルに要点を伝える手法

SDS法はニュースなどで用いられることが多い手法で、要点(Summary)→詳細(Details)→要点まとめ(Summary)の構成で作ります。

具体的には次のような文章になります。

  • 要点(Summary):本日、動物園で〇〇の赤ちゃんが生まれました。
  • 詳細(Details):〇〇動物園で生まれた赤ちゃんはメスで、体重が〇〇g、お母さんとは離れて、スタッフに飼育されています。
  • 要点まとめ(Summary):今後、〇〇の赤ちゃんの名前を募集する予定です。

具体例を入れないため、PREP法よりも短くシンプルになっているのが特徴で、少ない文字数で記事を書くときに用いられます。

列挙法|商品比較やランキングに使う手法

列挙法は商品比較やランキングなど、複数の商品やサービスを列挙する時に使用する手法です。概要→列挙→まとめの構成で記事を組み立てます。「おすすめ〇選!」や「人気ランキング」などの記事で使われることが多いでしょう。

とはいえ、情報をただ並べただけだと、面白みのない記事になってしまいます。そのため、列挙法を使用する際には、情報の質と列挙する切り口がとても重要です。

例えば、「洗濯機」のおすすめ記事を書く場合、複数の商品を並べるだけではなく、「サイズ別」「機能別」「インテリア性」などの切り口で目的を明確にすると良いでしょう。加えて、タイトルや見出しに「目的」であるキーワードを含めれば、SEO対策としても効果が期待できます。

QUEST法|セールスライティングなどに使う手法

QUEST法は読んだ人に行動を促すために取る手法で、セールスライティングに多く用いられます。構成の順番は、絞り込み(Quality)→共感(Understand)→教育(Education)→刺激(Stimulate)→変化(Transition)です。

具体的には、次のような文章の書き方をします。

  • 絞り込み(Quality):Webライターになりたいあなた!/最近、在宅のWebライターが人気です。
  • 共感(Understand):自分でもなれるのか、不安も多いですよね。
  • 教育(Education):書き方のポイントを押さえれば、誰でも文章は書けるのです。実際に、Webライターで活躍している人からは、こんな声が届いています。(体験談や口コミ、その他データなどを提示)
  • 刺激(Stimulate):この教材は、書き方のポイントが短期間で身につくように考え抜かれたカリキュラムです。月額〇〇円のところ、〇月末までのお申し込みで初月無料!
  • 変化(Transition):お申し込みは今すぐ!(購入ボタンに誘導)

商品やサービスの購入など、目的がハッキリしたユーザーに向けた記事で使うと、高い効果が期待できます。

伝わりやすい文章の基本ルール6選|小学生作文からビジネス文書まで使える

伝わりやすい文章の基本ルール6選|小学生作文からビジネス文書まで使える

構成案で見出しの順番や情報を整理したら、次に文章の基本的なルールを守っていきます。

読む人に伝わりやすい文章には次のようなルールがあります。

伝わりやすい文章のルール
  • 語尾の表記を揃える
  • 句読点を適切に使う
  • 冗長表現を省く
  • 能動態を使う
  • 箇条書きや図を効果的に入れる
  • かぎかっこを正しく使う

ここでは、それぞれのルールについて詳しく解説します。

①語尾の表記を揃える

Webライティングにおいては「語尾の表記を『です・ます調』にしてください」と指定されることがあります。これは、一つの記事の中で語尾が「です・ます」と「だ・である」が混在すると、書き手のキャラクターがブレて、読む人が混乱するためです。

その他にも、クライアントワークでは「トンマナを揃える」と指示されることがあります。

トンマナとは「トーン&マナー」の略称で、元々は広告やWebデザイン制作において、一貫性を持たせる意味で使われています。語尾だけでなく、文章のテイストや数字・記号といった表記を揃えることは、サイト全体の雰囲気やコンセプトを合わせるために重要です。

②句読点を適切に使う

句読点は、句点(。)は文章の終わりに入れ、読点(、)は息継ぎの位置に入れるのが正しい使い方です。

Webライティングで一般的な、60~80文字程度の文章の場合、読点は一文に2~3個になるよう意識すると自然な文章になるでしょう。

その他、読点は次のような使い方をします。

  • 主語が長い場合に、主語の後に入れる
  • 接続詞の後に入れる
  • 何かを列挙して書くときに単語の後に入れる
  • 係り受け(主語に対する述語)が分かりにくいときに入れる
  • 一文が逆接でつながっているときにいれる
  • 一文の中で原因と結果を分けるときにいれる

③冗長表現を省く

短くても意味が通じることを長く表現すると読みにくい文章になるため、冗長表現となる部分はできるだけ省きましょう。

具体的には「~という」「~のような」「~といった」は削除できることが多い言葉です。例えば「~することができる」は「~できる」と言い換えられます。

その他「基本的に」「一般的に」などの修飾語や、「また」「さらに」などの接続詞は、無くても意味が通じる場合は省きます。

④能動態を使う

伝わりやすい文章を書くためには、能動態を使うことを意識します。文章には「~する」と表現する能動態と「~される」と表現する受動態があり、能動態を使う方が、読む人が取るべき行動がはっきりと伝わります。

例えば2つの文章を比較してみましょう。

① 内容が伝わるように書きます
② 内容が伝わるように書かれています

①の文章のように能動態で書くと、「読む人」が「伝わるように書く」べきであることを伝えられます。

一方、②の受動態になっている文の場合、「他の人が何かを書いた」という内容であり、読む人の行動には関係しません。

「読む人に行動を起こさせる」ために書く文章には、能動態を意識して使いましょう。

⑤箇条書きや図を効果的に入れる

複数の要素を列挙するときは、文章で並べて書くよりも、箇条書きの方が伝わりやすくなります。

箇条書きは視覚的に見やすく、内容が頭に入ってきやすいです。

Webの記事を読む人は、実はあまり読みたくない人が多いと言われています。じっくり文章を読まないと分からない文章は、記事の途中で離脱されてしまう要因となります。

同様に、内容を伝えるために図を使うのも効果的です。

特にWebライティングの場合は、箇条書きや図を効果的に使って、一目で分かりやすい記事を目指しましょう。

⑥かぎかっこを正しく使う

かぎかっこは、セリフ、作品名、固有名詞、強調したい部分に使います。かぎかっこで囲まれた言葉は文章の中で独立して見えるため、内容が理解しやすいという効果があります。

かぎかっこには、正しく使うためのいくつかのルールがあります。

かぎかっこのルール
  • かぎかっこ内の文末には句点を打たない
  • 複数のかぎかっこが続く場合、かぎかっこの間には句点を打たない
  • かぎかっこ内のセリフは『』を使う

間違った使い方をすると、どこが強調されているかがわからず、混乱を招く結果となりますので、正しく使用しましょう。

まとめ|ポイントを押さえて伝わる文章を書こう

文章を書くときには、書き出しが非常に大事になります。読む人の対象を明確にし、読んだらメリットがあることを提示できれば「最後まで読んで問題を解決しよう」と考えてもらえるからです。

また、文章全体の構成も重要です。文章構成には目的ごとにいくつかの手法があります。読む人が欲しい順番で、情報が提示される構成を作りましょう。

文章の基本的なルールを押さえることも、伝わる文章のために必要な要素です。語尾をそろえることや句読点を正しく使うことで、視覚的にも読みやすい文章に仕上げていきましょう。

この記事を書いたライター

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Mojiギルド編集部

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