読みやすい「リズム」を作るには

読みやすい「リズム」を作るには

もしWebで読みにくい文章があると、途中で読むのを諦めてしまいませんか?例えば、句読点がほとんどなくダラダラ長い一文が続いている「ですます」と「である」が混在した違和感がある文章などがその一例です。

ライトノベルなどでは、あえて読みにくく長い一文にすることがあるでしょうが、Web記事では読みやすさが第一です。多くの人に読んでもらうために読みやすい内容にする必要があるはずなので、読みにくい文章は記事として致命的です。

一般的に、読みやすい文章には「リズム」があるといわれます。リズムといえば音楽で使われることがほとんどなので、「文章なのにリズムとは?」と思われるかもしれません。ですが、文章にもリズムは存在しています。

では、どのような文章に「リズム」があるのでしょうか。リズムがある文章というのは、テンポよく読める文章といえます。テンポのある文章は最初に述べた読みにくい文章とは反対に、以下の条件が揃っています。

  • 句読点がきちんと使われている
  • 文末が統一されている


これらに加えて、

  • 同じ文末を何度も繰り返さない
  • 体言止めを適度に使う

  • 難しすぎる漢字は使わずにあえてひらがなを使う


などの方法があります。また、適度に読点を使うこともリズム良く読みやすい文章を書くポイントです。一度音読してみて、長過ぎる文章はテンポが悪いといえるでしょう。読点で区切ることでテンポが良くなり、読みやすさもアップします。

ただし、読点を使えば長い文章を書いてもいいというわけではありません。途中で読点があったとしても、句点までの文字数が多すぎては意味がありません。句点が多すぎても読みにくくなってしまうので、個人的には適度に読点を使い、長すぎる文章は途中で句点で区切り2文にするなどを意識しています

Web記事は独自のルールがあること

Web記事は独自のルールがあること

私はWeb記事を中心に書いていますが、経験上、上記の読みやすいリズムを作る方法が使えないことがあります。

執筆する媒体やクライアントによっても執筆ルールは異なるのですが、実際に受けた仕事では「体言止めは禁止」というルールが設定されていることが多く感じます。同じ語尾を連続して使う回数が定められている場合や、1段落あたりの行数が決められていることもありました。これらも、リズム良く読める文章を意識した上でのルールだと理解しています。

執筆ルールはクライアントや記事ごとに異なりますが、すべてにおいて共通して求められているのが、「読みやすさ」です。

各クライアントでルールを定めているのは、ユーザーによって読みやすい文章を作るためでしょう。その上でWeb記事では体言止めを使わずに現在形と過去形を使い分ける、句読点を上手に使うなどしてテンポの良い文章を作ることで、ルールをクリアしつつ読みやすい文章が作れると考えています

スマホでの読みやすさも意識する

スマホでの読みやすさも意識する

近年はパソコンよりもスマホを使う頻度が多く、特に若い世代ではスマホしか使わない方も増えているといいます。老若男女にスマホでのネット閲覧が普及している現在、スマホでの読みやすさを意識する必要がある点は、Web記事作成の特徴です。

パソコンよりも表示できる領域が狭いスマホでは、文章が長すぎる段落を表示すると画面いっぱいに文字が並んでしまい、とても読みにくくなってしまいます。1つの文は、60~80字程度でまとめるのが最適といわれていますが、スマホ閲覧を意識した記事では、句読点の後はすべて改行を入れるなど、さらに段落を細かく分けることが求められることもあります。

Web記事の作成では、このようにルールで制約されることもあるでしょう。しかし、基本的には通常の記事と同様に、読みやすさを重視して書くことに変わりはありません。

作成した文章は一度読み返そう

作成した文章は一度読み返そう

読みやすさを意識して書いた文章だとしても、第三者が読んでみると思いのほか読みにくいこともあります。読みにくい文章になっていないかどうかを確認するには、記事を書き終わったらきちんと読み返してみましょう。

多くのライターさんが行っていることだとは思うので改めて書くことではないかもしれませんが、少し時間を置いて読み返すことで読みにくい箇所、おかしな箇所が見つかります。CMSでの入稿であれば、スマホでのプレビューを確認して読みやすさや文章の長さ確認ができることもあります。

とはいえ、自分で書いた文章を読み返しても自信がない場合があるかもしれません。私自身、この記事を書いていて「これは本当に読みやすい記事だろうか」と不安を感じています。依頼された記事では依頼元であるクライアントのチェックが入りますが、自分ではちゃんと書けていると思っていてもかなりの修正が入ることも少なくありません。そのため、可能であれば書いた文章は第三者にチェックをしてもらうのがベストです。

Web記事は、内容に加えて読みやすさも重視する必要があるものです。これからライターを目指している方にとって、今回ご紹介した文章の書き方が参考になれば幸いです。

この記事を書いたライター

執筆者

えま

フリーランスのWebライターです。基本地方在住ですが、この10年ほどはどこでも仕事ができる利点を活かして海外・国内問わず季節ごとに居場所を変えて暮らしています。生活情報系のコラムやビジネス、介護系の記事をよく書いています。

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