専門分野を持つメリット
ライターは基本的に専門分野を持った方がいいと考えています。理由は
- 提案が採用されやすい
- 直営業がしやすい
- 執筆が速く正確になる
の3つ。ここではそれぞれについて詳しく解説していきます。
提案が採用されやすい
専門分野を持つとクラウドソーシングでの応募の採用率が高くなるように感じます。
例えば、私のここ半年(2024年3月末現在)でのクラウドワークスでの採用率(契約数/応募数)は約42%でした。採用率が4〜10%弱程度とも言われる中で高い採用率ではないでしょうか?
先日は単価が高めで最終倍率60倍になった依頼を受注できました。ですから、専門性が要求される募集に対して採用されやすくなると感じています。
余談ですが、「フィットネスライター」と案件の応募者一覧の部分に表示されることは他のライターと比べて目立ち、採用してもらいやすくなる理由の一つだと感じています。
直営業で採用されやすい
直営業で採用されやすいとも感じています。理由はライターを募集していないときでも採用される機会があるから。
私は普段から力になれるメディアはないかを探して直営業をしています。ライターを募集しているところはもちろん応募しますが、応募しているか不明な場合も営業メールを送っています。
ほとんど返答は返ってきませんが、まれに「今はライターを募集していないけど、メディアの属性とフィットしそうだから採用したい」と返答をいただき、そのまま契約をしていただくこともありました。
人に聞いた話ですが、直営業は100社に声をかけて1社採用されたら良いほうとのこと。その中で1/50は良い確率ではないでしょうか?
一方、専門性がない場合は「ウチの分野でしっかり書けるのかな?」と疑問を持たれやすくなると考えられます。ですから、返信は来にくいのではないかな?と思います。
執筆が速く正確になる
専門分野を持つと執筆が速く正確になるため、短時間で質の良い記事執筆が可能になると考えています。
専門分野を持たないライターが苦労する部分は、新たなジャンルについての勉強。ネット検索や書籍などで学びつつ記事を執筆していかなければいけません。勉強している時間はすぐに収入につながりません。
一方、専門知識がある場合、今まで蓄積した知識をもとに正確な記事執筆ができます。エビデンスが要求される場合も、どこの公的機関の資料や学術論文を参考にすればいいのか頭に入っており、すぐに引っ張り出して執筆できます。
新たに学ぶ必要がないため、専門のジャンルについていちいち調べなくても記事を書けて、執筆が速く正確になります。
ですから、時間当たりの売上も高くしやすいのです。
専門分野を持つデメリット
基本的にライターは専門分野を持った方が良いと考えています。しかし、物事にはメリットがあればデメリットもあります。
ここでは私が専門分野を持つライターとして感じたデメリットを3つ紹介します。
- ジャンルによっては募集が少ない
- ジャンルによっては単価が低い
- 専門分野以外のジャンル以外では採用されにくい
ジャンルによっては募集が少ない
ジャンルによってはライター募集が少ないことがあります。
私が専門のフィットネス分野は募集が多い分野ではなく、クラウドソーシングやSNSを探しても募集はあまりありません。ダイエット系は沢山募集されています。しかし、とても単価が低く割に合わないため、応募を見送る場合がほとんど。
ですから、どんどん仕事の件数を増やしていけるわけではなく、少しずつ地道に仕事の件数を増やしていかなければいけません。
ジャンルによっては単価が低い
ジャンルによっては単価が低くなる可能性があります。
医療や金融、不動産などは単価が高くなる傾向です。それは業界規模が大きく、予算が大きくなりやすいから。一方で、私のジャンルであるフィットネスは業界規模が大きくなく、医療などと比較すると単価が低くなりやすい分野です。
例えば、ダイエット関連のライター募集はとても多いですが、文字単価0.1円〜0.5円での募集は普通に見かけます。ですから、専門分野を持ったとしても低単価になってしまい仕事に追われ続ける結果になる可能性もあります。
専門分野以外のジャンルでは採用されにくい
専門以外のジャンルではほとんど採用されないように感じています。
私のここ半年の採用率は42%でしたが、採用されなかった58%を見ると、ほとんど専門分野以外の募集に対しての応募です。
表示される名前が「フィットネスライター藤本」なので、クライアント側としては「なんで応募してきたんだろ?」って思ってしまうのも無理がありません。ですから、逆に専門以外では採用されにくくなる可能性があります。
専門分野を持つデメリットをカバーするアイディア
専門分野を持つのはさまざまなメリットがある一方で、採用されるジャンルは狭まりやすく、案件獲得の絶対数が少なくなりがちです。
専門分野を持つデメリットを解消するために、私が取り組んでいるのは
- ひたすら直営業
- 専門分野以外のメディアで専門を活かす
- 専門分野でライティング以外できるようにする
の3つ。
ひたすら直営業
基本中の基本ですが、採用してもらえそうなメディアや制作プロダクションへひたすら直接営業をしています。
クラウドソーシングで募集が少ないならば、クラウドソーシングの外に出て積極的に案件獲得を狙っていけばある程度の獲得案件数はカバー可能です。
募集が出ていなかったとしても、件名を「ライター採用のお伺い」とし、メールを送っています。結果、まれですが複数回契約をしていただけました。
実際に数百のメディアにメールを送りましたがほとんど連絡は返ってきません。しかし、良いご縁になる可能性があるため積極的に送るようにしています。
専門分野以外のメディアで専門を活かす
最近、特に取り組んでいるのが、専門分野以外のメディアで専門を活かせないか?
私の専門はフィットネス・ダイエット系分野で、食事や運動、生活習慣などとも親和性が高いことが特徴。そこで、フィットネス・ダイエット分野と親和性が高そうな、健康・医療系のメディアや保険関係、ウエディング・婚活関係などにも直接営業を試しています。
専門分野以外のメディアに提案し続けた成果もあり、数は少ないですが製薬会社や日用品メーカーが運営するメディアで記事執筆をさせていただけました。
日用品メーカーが運営するメディアでの執筆実績
痩せられない50代が代謝を上げてダイエットを成功させるためには(マイレピ)
そのため、専門外のメディアでも自分は何ができるか?を考えて、営業メールを送る際に提案を含めるようにしています。
専門分野でライティング以外もできるようにする
ライティング以外もできるようにすると単価上昇や新たな案件獲得につながる可能性があります。
例えばエクササイズ動画制作。
記事内に差し込むエクササイズ解説の動画の制作で、制作費用として売上が生まれ、エクササイズ解説動画のみを求めているクライアントがいた場合にも対応可能になります。
記事執筆を中心にそれを補完・充実させるためのスキルを身につけると、記事の質を高め単価の高い案件を取りやすくなり、仕事の幅は広がって売上を高める可能性が高まります。
基本は専門分野を持った方が良い。しかし、デメリットをカバーするが大切
基本的に採用率や単価も高くなりやすいため、何か専門分野はあった方が良いと考えます。
しかし、案件を獲得できる幅が狭まるなど、専門分野を持つデメリットも存在しますからそれをカバーする活動をしつつ、ライター活動を行っていくと良いのではないでしょうか?
この記事を書いたライター
フィットネスライター藤本
現役のパーソナルトレーナーでライター。ダイエットや体型改善のコーチングを行いつつ、正しいフィットネス情報を広めて、少しでも多くの人を今よりも健康にするためにフィットネス専門ライターとして活動中。バスケットもプレイししており、審...