他の言語にはない日本語の魅力

他の言語にはない日本語の魅力

他の言語と比較してみても、日本語にはたくさんの魅力が詰まっていますが、世界的に習得が難しい言語だと位置づけられているのを知っていましたか?

難しいといわれている理由はさまざまですが、「橋や箸といったアクセントの違いだけで意味が変わること」や「すみませんという言葉のようにシチュエーションごとに意味が異なること」「擬音語や擬態度を多く使用すること」などが挙げられています。

世界的には難しいといわれている日本語ですが、私は「日本語は繊細な想いや意識を込めることができる言語」なのではないかと考えています。日本語は言葉一つで美しくありながらもどこかはかなさを感じられたり、質素ながらも力強さを表すことができたりします。

日本語は、他の言語では説明できないほどの言葉の奥行きを感じられる言語だと言えるかもしれません。

私の好きな日本語

私の好きな日本語

今回は私の好きな日本語を7つ紹介します。

  • 花笑み(はなえみ)
  • 松宵(まつよい)
  • 思い初む(おもいそむ)
  • うららか
  • たおやか
  • 心映え(こころばえ)
  • 心ばかり(こころばかり)

花笑み(はなえみ)

花笑みの意味は「花が咲いていること」「人が微笑んでいるのを咲いた花にたとえる言葉」です。

「あなたの笑顔は咲いた花のようだ」と言うのは恥ずかしく感じるかもしれませんが、「花笑むあなたがとても素敵です」と言われたらとても嬉しく感じませんか?

結婚式や入学式の際などお祝いの席で「あなたの花笑みで幸せな気持ちになります」などと使えば、華やかで美しい言葉を相手に送ることができるでしょう。

待宵(まつよい)

待宵とは「陰暦8月14日の夜」「来るはずの人を待っている宵(夜)」を指します。好きな人を待っている夜を単なる「夜」と表現するのではなく、「待宵」と表現してみるとなんだか趣深く感じられます。

今は携帯電話があるため待ち人がいつ来るのかすぐにわかりますが、昔は連絡する手段がなかったため、待ち人が来るかどうかさえわかりません。来るはずの人を今か今かと待っていた昔の人を想像してみると、待っている時間さえ愛おしく感じられるのではないでしょうか。

思い初む(おもいそむ)

思い初むは、「心にかけはじめる」「恋し始める」ことをいいます。好きなものを「好き」と表現するのもとても素敵ですが、「思い初む」という表現で思いが始まるきっかけを表現してみるのもいいかもしれません。

たとえば気になる人ができたら「あの人に思い初めている」なんて表現をするといった具合です。思いの始まりをとても美しく表現できる言葉のように感じられます。

うららか

うららかは春によく使われる言葉で、「日の光がのどかに照らしているさま」「声などが晴れ晴れとしている様子」「心にわだかまりがなくおっとりしているさま」を表します。


うららかという言葉の表現だけで、春の陽気な光に包まれ、あたたかく柔らかい印象を与えてくれます。「うららかな春の陽気で目を覚ます」「うららかな彼女の雰囲気に惹かれる」といったような物腰柔らかく、あたたかな表現が可能です。

たおやか

たおやかとは「動きがしなやかで柔らかく感じられるさま」や「しとやかで優しい様子」を示しています。所作が丁寧だったり、話し方が落ち着いていたり、物腰が柔らかい人に対して「たおやかな方」という表現を使うとよいでしょう。

「物腰が柔らかくていい人」という表現の仕方もとても素敵ですが、「たおやか」という言葉を使うことで上品さも加わりさらに言葉に美しさが彩られます。

心映え(こころばえ)

心映えは「心の状態や気立て」「思いやりや配慮」「趣向」を表します。

表現の仕方として「優しい人」とするのもいいですが、「優しい心映えを持っている人」だと伝えれば「優しく、かつ気立てがよく思いやりにあふれている人」だと表現することが可能です。

心ばかり(こころばかり)

心ばかりは人とのお付き合いの場面で使う人もいるかもしれませんが、自分の気持ちの一端を示すときに使います。

たとえば、いつもお世話になっている取引先やお客様に対してお菓子を渡すときなどに「心ばかりですが、どうぞお召し上がりください」という形で使います。

この「心ばかり」という言葉一つで「お渡しするものは高価なものではないけれど、いつもお世話になっている感謝の気持ちを込めているのだ」というあなたの思いが伝わるはずです。

自分の好きな日本語を使って読者に自分の想いを届けよう

自分の好きな日本語を使って読者に自分の想いを届けよう

今回は、私の好きな日本語を7つ紹介しました。日本語には素敵な言葉がたくさんあります。本やWebはもちろんですが、駅や道での広告など身近な場所にも素敵な表現や言い回しがあふれています。

ぜひ好きな言葉を見つけたらメモをして、実際に執筆活動に役立てたり、実際に話してみたりすることで、言葉の幅を広げていきましょう。

この記事を書いたライター

執筆者

せんゆき

専業Webライター。旅行とキャンプとスイーツをこよなく愛す自由人。金融機関に7年ほど勤めていたものの、より自分らしい生き方を目指すべく退職。現在は自分の好きな場所・好きな時間でライター活動を行っている。読者さんがわくわくするような...

詳細を見る

タグ