ブログ収入で確定申告が必要なケースは2つ
ブログ収入で確定申告が必要になるケースは、収入の金額によって2つに分かれます。自分がどの程度稼いでいるか確認し、確定申告が必要か判断しましょう。
- 副業ブロガーは年間20万円稼いだら必要
- 年間48万円稼いだら全員が必要
①副業ブロガーは年間20万円稼いだら必要
本業がある副業ブロガーは、ブログ収入が年間20万円を超えたら確定申告が必要になります。
人によっては、ブログ以外にアルバイトやFXといった複数の副業をしている場合もあるでしょう。ブログ収入が20万円以下でも、すべての副業を合わせた収入金額が20万円を超えている場合は確定申告が必要になります。
20万円という金額は、本業以外の収入が20万円を超えたらと考えておくと安心です。
②年間48万円稼いだら全員が必要
本業がない主婦やフリーターがブログを運営している場合は、年間48万円の収入があると確定申告が必要になります。本業がブロガーの場合も、この金額で確定申告の必要が出てくるため注意しましょう。本業がある人と同じく、アルバイトやFXで収入がある場合はすべての収入を合わせて48万円となります。
これには、「基礎控除」が関係します。基礎控除とは、所得税を抑えられる控除のひとつです。48万円までは所得税がかからないため、収入が48万円を超えると確定申告が必要になります。
【注意】住民税の申告は別途で必要な可能性がある
ブログ収入が確定申告の必要な金額を満たしていなくとも、住民税の申告は別途で必要になる可能性があります。
ブロガーを本業として働いている場合、年間45万円以上の収入を得ていると住民税の申告が必要です。45万円という金額は、地域によって42万円や38万円と違うため、住んでいる地域がいくらで申告が必要なのか確認しておきましょう。
また、会社員として勤めている場合は年間の給与が45万円を超えていれば、ブログ収入が少なくても住民税の申告が必要です。税金の計算をするときは、本業と副業の収入を合計しているとわかりやすくなるでしょう。
ブログ収入を確定申告するときの流れを4ステップで解説
ブログ収入を確定申告するための、具体的な流れを4つのステップにわけて解説します。
確定申告に必要な書類や手順は白色申告と青色申告によって変わりますが、ここでは事前に書類提出の必要がない白色申告に必要な書類を解説します。
- 必要な書類を準備
- 確定申告書を作成
- 確定申告書を提出
- 指定された金額を納税、もしくは還付をうける
①必要な書類を準備
実際の作業にとりかかる前に、確定申告で必要になる書類を準備しましょう。ブログ収入を白色申告するときに必要な書類は、以下の3つです。
- 収支内訳書
- 確定申告書
- 控除の書類
収支内訳書は、ブログで得た収入の金額やブログを作成するに必要になった経費をまとめた書類です。確定申告書に書いた内容が、正確であると証明するための書類といえます。控除の書類は、ふるさと納税や経費の申請時に必要になるレシート類です。日々レシートを整理しておき、確定申告の時期に焦らないようにしましょう。
確定申告に必要な書類は税務署に取りに行かなくても、国税庁の確定申告書等作成コーナーを利用すれば必要事項の入力だけで作成できます。会計ソフトを利用していれば日々の入力内容をもとに書類を作成してくれるため、確定申告の手間を減らせるでしょう。
②確定申告書を作成
必要な書類が準備できたら、確定申告書を作成します。確定申告書の記入方法がわからなければ、税務署の職員に口頭で話を聞きながら作成ができますが、確定申告の時期は混雑するため入場に整理券が必要な可能性があります。事前にチェックしておき、実際相談するときに相談が受けられない事態を避けましょう。
また、日々の収支で会計ソフトを利用していれば、会計ソフトの機能で自動的に書類の作成が可能です。難しい入力も代わりにおこなっておくれ、確定申告の手間を大幅に減らせるでしょう。
③確定申告書を提出
出来上がった確定申告書類は、税務署に提出します。書類の提出方法には、郵送・税務署に持参・e-Taxの利用が選べます。作成した確定申告書類が手書きか、会計ソフトを利用したかでも提出方法は変わるため、自分が書類を作成した方法に合わせて提出しましょう。
注意点として、郵送で提出するときは控除に使う生命保険や国民年金の書類も一緒に送る必要があります。念の為、提出書類一式は郵便事故の危険性を考えコピーをとっておくと安心です。万が一不着になった場合も、すぐ作り直せます。
④指定された金額を納税、もしくは還付をうける
確定申告が無事に終わると、支払うべき所得税が決定します。指定された金額を、期日までに支払いましょう。支払い方法は、e-tax・クレジットカード・コンビニ・金融機関・税務署の窓口で支払えます。還付がある場合は、指定した銀行口座に振り込まれるでしょう。
万が一、控除の申告漏れが発覚した場合は、払いすぎた税金を更正の請求書を提出すれば還付を受けられる可能性があります。
ブログ収入を得るための経費も計上できる
ブロガーとして活動していると、サーバー代やWordPressのテーマ代、取材にかけるお金などブログを書くために必要な経費が発生します。確定申告するときは、経費も忘れずに計上すると節税できるでしょう。
ブログ収入で経費にできる項目を知っておき、確定申告のときに役立てましょう。
- ブログで経費にできる項目
- 経費申告時に用意しておくアイテム
①ブログで経費にできる項目
ブログで経費にできる項目は、主に以下の10項目です。
- 電気代(一部)
- 通信費
- パソコン代
- 交通費
- 電話代
- 交際費
- 新聞図書費
- 消耗品費
- 支払手数料
- 家賃(一部)
項目ごとに基準は変わりますが、ブログを運営するために必要な交際であれば交際費も経費として計上できます。ブログを書くために必要であれば、パソコン代やインターネットにつなぐ通信費も計上できるのがメリットです。
経費計上するか悩んだときは、ブログに必要な出費かを考えて決めましょう。
②経費申告時に用意しておくアイテム
経費を申告した場合には、内容に疑問があれば税務署から問い合わせがくる可能性があります。レシートや領収書といった証拠は、問い合わせがあったときにすぐ答えられるよう準備しましょう。
ブログ収入の経費はプライベートの代金と分けづらく、グレーな部分も少なくありません。税務署から問い合わせがあったときにもスムーズに答えられるよう、使った経費の用途はレシートを見てわかるようにまとめておくと安心です。
ブログ収入を確定申告するときの注意点
ブログ収入を確定申告するときには、2つのポイントに注意しておきましょう。確定申告後に気付かないよう、事前にチェックしておくのが重要です。
- ブログ収入は「事業所得」に認められない可能性がある
- 確定申告すると会社に副業がバレる可能性がある
①ブログ収入は「事業所得」に認められない可能性がある
ブログ収入を申告するときは、事業所得と雑所得に区分します。事業所得は、「事業として働いて得た収入か」が判断基準です。ブログを運営していても、税務署に事業として認められなければ雑所得の扱いになります。
事業所得と雑所得では、事業所得の方が給与所得と合算して所得税を計算できるのがメリットです。しかし、開業届を提出していない場合は事業をしている証明がなく、ブログ収入が事業所得と認められない可能性があります。
②確定申告すると会社に副業がバレる可能性がある
ブログ収入を確定申告すると、所得税増加により支払うべき税金が増え会社に副業がバレる可能性があります。副業に対して規定が厳しくない会社であれば問題ありませんが、規定が厳しい会社の場合は注意を受ける可能性があるでしょう。
勤めている会社の副業可否をしっかり確認しておき、問題ないと確認がとれてからブログをはじめるのが安心です。
ブログ収入が会社にバレる理由3選
ブログ運営で収入を得ていると、会社にバレるか心配する人も少なくありません。副業する人に向けられる目は千差万別のため、バレずに副業したい人も多いでしょう。
ブログ収入が会社にバレるのは、主に3つの理由があります。
- 住民税の増加
- 知り合いからの密告
- 副業している姿が見られる
①住民税の増加
会社に勤めていると、社会保険料や住民税は本人に代わって会社が納付しています。ブログ収入を確定申告すると総収入金額が上がり、住民税が増加する可能性があります。会社で把握している年収以上に住民税が上がっていれば、ほかの収入に気が付く可能性があるでしょう。
企業のなかには、入社年数が増えても収入が上がらない企業も存在します。企業での収入が増えていないのにもかかわらず住民税が増加していれば、会社に副業をしていると気付かれるでしょう。
②知り合いからの密告
何気なくブログをはじめたと周りに伝えると、伝えた知り合いから会社にブログ収入が密告される危険性があります。
話した本人は悪気なく、世間話として話している可能性もあるでしょう。ブログで収入を得ている話は、副業に詳しくない人には「珍しい」「すごい」と感じるかもしれません。褒めているつもりで他者に話し、気付かないうちに知らない人にまで話が広がっているのは、ブログ収入でもよくある問題です。
③副業している姿が見られる
会社から近い喫茶店や職場の休憩室でブログを書いていると、執筆している姿を知り合いに見られる可能性があります。本人が気づかなくとも周りに気づかれている可能性もあるため、ブログを書く場所には注意しましょう。
安全にブログ記事を執筆できるのは、家での執筆です。副業している姿をほかの人に見られなければ、会社にバレる心配はありません。ブログの執筆以外にも、会計ソフトの画面や収益確認の画面にも注意しておくとさらに安全です。
ブログ収入が会社にバレないための対策3選
ブログ収入があっても、会社にバレたくない人は多いでしょう。ここからは、会社に副業がバレないための対策を解説します。事前に対策しておけば、会社にバレる心配を少なくできます。
- 住民税は自分で納付する
- 知り合いにブログの話をしない
- 本名や身分がバレない対策をする
①住民税は自分で納付する
普段会社で住民税を払っている人は、確定申告のときに住民税の徴収方法を「自分で納付」にしておきましょう。自分で納付する設定にしておかないと、副業分の住民税が会社で請求される住民税に上乗せされます。
自分で納付する設定にしておけば、会社で支払う住民税は変わりません。結果的に副業がバレづらくなり、ブログ収入を会社に説明しなくても良くなるでしょう。
②知り合いにブログの話をしない
ブログ収入が入って嬉しくなっても、知り合いに話さないようにしましょう。「内緒にてしてほしい」と伝えていても、無意識に話してしまう可能性は否定できません。知っている人自体がいなければ、会社にブログ収入がバレる可能性が少なくなります。
どうしても伝えたいときは、家族や友人と会社には関係ない人に伝えるのがおすすめです。同僚よりも会社ばれの危険性が少なく済み、安心して運営が続けられます。
③本名や身分がバレない対策をする
ブログやSNSを作るときに、本名や身分がバレない対策をするのも重要です。ブログ開設に合わせてSNSをはじめるブロガーは多く、SNSではブログに書かない日常を書く人もいるでしょう。
しかし、SNSに書いた内容は誰が見ているかわかりません。自分は気付かなくても知り合いにアカウントがバレれば、会社まで噂が広がる危険性があります。ブログやSNSでは身バレしないよう、しっかり対策しておくのが大切です。
ブログの収入は確定申告が必要!会社にバレたくなければ対策しよう
ブログ収入を得られたら、確定申告を忘れずにしましょう。副業ブロガーであれば年間20万円、専業ブロガーや主婦ならば、年間48万円の収入で確定申告が必要です。
確定申告は難しいと感じますが、実際におこなえば意外と簡単に終わるでしょう。確定申告に必要な書類を用意しておき、焦らずひとつずつ進めるのが大切です。また、確定申告すると住民税の増加から会社に副業がバレる危険性が存在します。不安なときは、住民税を自分で納めるなど対策すると安心です。
ブログで得た収入をしっかり申告して、来年度の活動につなげましょう。
この記事を書いたライター
Mojiギルド編集部
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