ライティングの心構え
今回の文章、細かいところはすっ飛ばして読んでいただいてOKですが、この心構えだけはぜひ覚えてくださいね!
読者を想像する
それは・・・
読者を想像し、相手の頭の中にある言葉を使う
ということです。たとえば、生物学の教科書を読もうとする学生さんと、たまたまこの記事を読んだみなさんとでは、「頭の中にある言葉」が違いますよね。
言葉を選び、説明を加える際には、誰がどの媒体でこの記事を読むのか、どのようなバックグラウンドや知識を持っているのかを考慮することが大切です。生物学の専門用語を含む記事を制作する際、読者が生物学に詳しくない場合は、どんなに新しい技術や研究成果だとしてもまったく伝わりません。
少しでも「これ、ハードル高いかも?」と思ったら、相手の頭の中をイメージしましょう。
そして「相手の頭の中にある言葉を使うこと」がとっても重要なんです。
ちなみに冒頭の例文はChatGPTに「生物学のカタカナで難しい用語をたくさん並べて専門家しかわからないような文章にしてください」と指示して作成してもらいました。
丁寧なライティングのポイント5選
続いては、「読みやすい文章」を書くためのポイントを5つ紹介します。
ポイント①:専門用語をわかりやすく解説する
「デオキシリボヌクレオチドの特定の配列におけるグリコシル化パターンの変動が…」ってまるで宇宙語ですよね。
特定の分野の専門用語は、読者にとって理解が難しいことが多いです。専門用語を使用する際は、その都度、わかりやすい説明や例を挙げるよう心がけましょう。
ちょっと冒頭の文章は難しすぎるため、別の例文を考えてみます。
「マイトーシスにおいて染色体が同数に分配されることが重要であり、その際に微小管が中心体と相互作用している」
「……え?ウマイ?トーマス!?シューマイウマイ??」となりますよね。ほんの少し説明をプラスするだけでこんな感じになります。
「細胞が分裂する際には、染色体が均等に分かれることが重要です。その際に、中心体と呼ばれる構造が微小管と連動して役割を果たしているんです。」
こんな風に「マイトーシス」という言葉を使わないだけでも、ちょっとは理解が深まります・・・よね?
参考までにChatGPTに「上記をわかりやすくしてください。」と指示した結果は以下です。
「分裂の舞台、細胞分裂!ここでは染色体が均等にお別れすることがポイントです。その大役を務めるのが、「中心体」というおっかなびっくりの構造。これ、まるで細胞の舞台監督のような存在で、微小管と連携して、見事な分裂ショーを演出しているんですよ!」
はい。このように、専門用語を使用する際には相手の背景や知識レベルに合わせて、適切な言葉で説明することが重要です。
ただし、専門家に向けた情報提供の場合には、あえて専門用語を使うことも作戦のひとつです。
ポイント②:視覚的な要素を活用する
情報を伝える際、図やグラフ、イラストなどの視覚的な要素を活用すると理解が進みやすくなります。
特に技術系の情報って、文字だけでは難解ですよね。専門用語を視覚的に表現することで、「ああ、そういうことか!」となりますよね。図を入れられない際には、文章を箇条書きにすることもおすすめです。
ポイント③:固有名詞や特定の話題にも注意
みなさんが知っている言葉、読者も知っていて当然だと思っていませんか?
馴染みのない固有名詞を使う場合、その名前や用語を簡単に説明することが大切です。
例えば、「メンデル」さん。彼は遺伝学の父として知られていますが、馴染みのない人もいるかもしれません。「エンドウ豆の実験で知られるメンデル」などと、さりげなく情報を加えることで、「ああ、教科書に出てきた人だ!」といったように、読者の理解が深まります。
ポイント④:余計な情報を省く
一方で、冗長な情報は避けることも重要です。記事の主題に関連がある情報に絞り込んで、必要な分だけ、さりげなさがポイントです。「要点だけ、要点だけ!」って心の中で唱えながら、余計なことはスパイス程度にふりかけるようにしましょう。
ポイント⑤:フィードバックを広く受け入れる
読者からのフィードバックは非常に重要です。「全然わかりませんでした~!」という声もしっかり受け止めて、謙虚な態度で執筆力を高めていきましょう。
まとめ
いかがでしたか?
今回は、読者とのコミュニケーションを向上させ、「読みやすい文章」を書く心構えとポイントを5つ紹介しました。
・読者を想像する
誰がどの媒体で記事を読むのか、どのようなバックグラウンドや知識を持っているのかを考慮し、「相手の頭の中にある言葉を使う」ことが大切であると述べました。読者を想像し、理解を促進するために配慮が必要です。
①専門用語をわかりやすく解説する
分野特有の言葉や専門用語は読者にとって難解な場合があります。適切な説明や例を交えて理解しやすく伝える工夫が必要です。
②視覚的な要素を活用する
技術系の情報は視覚的な要素が効果的です。図やグラフ、イラストを活用することで、読者の理解が進みやすくなります。
③固有名詞や特定の話題にも注意
記事内で使用する固有名詞や馴染みのない用語は、簡単に説明して読者の理解を助けることが大切です。
④余計な情報を省く
冗長な情報は避け、記事の主題に関連がある情報に焦点を当てることで、分かりやすい文章に仕上げましょう。
⑤フィードバックを広く受け入れる
読者からのフィードバックは執筆力向上の重要な手段です。謙虚な態度で受け入れ、常に改善に努めることが大切です。
このような心構えとポイントを意識することで、より読みやすく理解しやすい文章を提供でき、読者とのコミュニケーションの質を向上させることが期待できます。読者の視点を大切にし、必要な分だけ、さりげなく、丁寧な文章作成に努めましょう。
この記事を書いたライター
アン
好奇心旺盛な副業ライター。技術系広報&カフェ店員&ライターの「3足のわらじ」生活を送っています。理系こそWebライターに向いている、と信じて活動中。執筆ジャンルは科学・スポーツ・ヘルスケアなど。くすっと笑える文章を読みたいし、書き...