Web媒体と紙媒体の一番の違いは記事の情報量
紙媒体との違いについて深く考えず、WordPressを立ち上げ、Webでブログを書きはじめました。
新聞社で新聞記事を書いていたときには、記事の重要度や掲載箇所によって「◯ページのトップに来る記事なので800字程度で」「1段見出しなので150字」など、執筆の時点で、おおよその文字数が決まっていました。
限られた文字数で事実と要点を伝え、重要度が高いことから書いていきます。「最初のリード文を読めば、以降の記事を読まなくても概要が分かる記事が理想」とされていました。文字数によって、写真や図表の有無や配置についても、一定のルールがあります。
Web記事では、逆に、文字数の制限なく掲載できる反面、離脱が起こりやすいです。
そのため、Webライティングでは、見出しやリード文で読者をより惹きつける施策が重視されます。読者の疑問や悩みを解決するために、文字数や図表を充実させることが
求められます。
一方で、Webライターは文字単価で仕事をすることが多く、文字数が決められていることが多いのも実状です。
Web媒体では文字量や図表、写真、イラストなどの情報を容易に増やすことができるため、常に最新の情報にリライトするなどの更新作業が伴うことも紙媒体との大きな違いです。
紙媒体とWeb媒体のメリットとデメリット
紙媒体とWeb媒体両方の執筆経験をもとに、それぞれのメリット、デメリットをまとめます。
紙媒体のメリットとデメリット
【紙媒体のメリット】
・信頼性が高い
・一覧性がある
・保管性が高い
紙媒体の一番のメリットは、媒体それぞれに信頼性があることです。そこに、一覧性が加わり、一定時間読者に読んでもらうことができます。
それに対してWeb媒体では、「わからないこと分からないことの調べ物」などが目的であることが多く、不明点を理解できた時点で、読者の皆さんも、すぐページから離脱した経験があるのではないでしょうか。
雑誌や書籍は、そのまま保管できるため、何回にも分けて、読者に読んでもらうことができるのも特徴です。お金を払って購入することが多く、課金することも、長時間「読むモチベーション」につながります。
【紙媒体のデメリット】
・コストが高い
・修正のハードルが高い
・情報掲載量に上限がある
デメリットとしては、媒体そのものに「株主」などの利害関係者がいたり、発行組織のスタンスがあるため、その意向を踏まえざるを得ず、制約を受けるケースがあります。
Web媒体のメリットとデメリット
【Web媒体のメリット】
・書いたらすぐ掲載できる
・修正や加筆が自由
・図やイラスト、写真を多用できる
Web媒体最大のメリットは、パソコン1台とサーバー契約、ネット環境があれば、どこでも記事や写真を準備して、掲載できる点です。修正や加筆も自由で、紙媒体と比べると、自由度が高いのが特徴。
図表やイラスト、イメージ写真を使ってわかり分かりやすく詳細な情報を表現するとともに、他サイトにリンクを張って、情報の補完やSEO対策を行います。
【Web媒体のデメリット】
・競合サイトとの競争が熾烈
・信用性が低い
・長時間読んでもらえない
デメリットとしては、低コストで参入が可能なため競合が多く、自社(自分)のサイトにアクセスしてもらうハードルが高いと言えます。
調べ物の場合は、結論がわかればすぐ離脱されてしまう、などがあり、画面をスクロールする手間も長時間の滞在を拒む要因です。スマホでの便利な利用が増え、電車などでの移動中にサクッと読んだり調べる短時間アクセスが増える傾向が避けられません。
Web媒体で欠かせないSEO対策と学習
Web媒体では、新しくサイト運営をはじめる企業や個人が多く、検索サイトで上位をとりPV(ページビュー)を確保するのが、年々難しくなっています。
そのため、Web媒体で記事を書き、一人でも多くの人に読んでもらうために、SEO(検索エンジン最適化)の学習とWeb記事への反映が欠かせません。
与えられたキーワードの検索ボリュームや、上位表示サイトの調査や掲載されるサイトのドメインパワーの調査、キーワードと一緒に使われやすい共起語の使用など、さまざまな施策を記事に盛り込む必要があります。
キーワードだけでなく、各記事がどのくらいの時間読まれているかの「滞在時間」もSEOの重要な指標の一つです。
本文を読んでもらうため、魅力的なリード文や見出しを作成する工夫も求められます。
【まとめ】媒体の特性を理解して読まれる記事を書こう
本記事では、紙媒体とWeb媒体でのライティングの違いについて、解説しました。それぞれの特徴を理解、学習し、どちらの媒体の仕事も受注できれば、活躍の幅も広がります。
求められるスキルを整理し、案件に応募するときは、特徴となるスキルや実績をポートフォリオに記載して、アピールするよう心がけましょう。
この記事を書いたライター
林文明
Webライター&ブロガー。自らの地方移住や副業、不動産業界の勤務経験を活かした記事を執筆している。現在は限界集落で地域支援の仕事と農業にもチャレンジ中。一人でも多くの人に、ライターのスキルを身につけて「好きな場所で好きな暮らし」を...