近年フリーランスは増加傾向にある

近年フリーランスは増加傾向にある

引用:新・フリーランス実態調査 2021-2022年版

ランサーズ株式会社が実施した『フリーランスの実態調査』によると、調査を開始した2015年度のフリーランス人口は937万人でしたが、2022年10月には1,577万人まで増加しています。

年度フリーランス人口
2015年937万人
2016年1,090万人
2017年1,148万人
2018年1,151万人
2019年1,118万人
2020年1,062万人
2021年1,518万人
2022年10月1,577万人

背景には、インターネットやソーシャルメディアの普及、コロナ禍でのテレワークの浸透や副業解禁などの影響で、フリーランス人口も増えていると言われています。その結果、自身のスキルや経験を活かして自由な働き方ができるフリーランスWebライターの需要が高まっているのです。

フリーランス人口増加から、「すでに飽和状態で挑戦できない」と思われがちですが、現在はフリーランスと協業する企業も増え、需要が増してきているため、今からでも十分に目指せるでしょう。

フリーランスWebライターとは?仕事内容や年収

フリーランスWebライターとは?仕事内容や年収

フリーランスWebライターとは、Web媒体や雑誌などの記事を自由業として執筆する仕事です。フリーランス人口増加に伴い、Webライターの仕事も増加傾向にあるため、子育てをしながら自宅で作業するなど、さまざまなライフスタイルから挑戦できます。医師や教員のように特別な資格はいらない職業なため、もともと文章力がある人はもちろん、未経験からでも活躍できます。

フリーランスライターの仕事内容

フリーランスWebライターの仕事内容は、企業のWebサイトに載せるコラム記事やネット広告のコピーライティング、ECサイトに掲載する商品の説明文など多岐にわたります。以下のように職種ごとで分類されることが多いです。

職種仕事内容
Webライターメディアをはじめ、Webに掲載する記事を執筆
SEOライター検索エンジン最適化を意識した記事の執筆
取材ライターインタビューをして記事を執筆
コピーライター広告のキャッチコピーなどの作成
ルポライター社会的な事件や事例に関する記事を執筆
トラベルライター旅行に関する記事の執筆
グルメライター食べ物や飲食店に関する記事の執筆
ゴーストライター著者に代わり、本の原稿を執筆(無記名)

クライアントの要求に合わせて文章を作成し、質の高いコンテンツを提供することがフリーランスには求められます。

Webライターの平均年収

フリーランスWebライターの年収は人によって大きく差があります。サラリーマン以上の収入を得ている人も存在しますが、「フリーランス白書2019」によると、フリーランスライターの32%が年収200万円未満と回答しています。26.9%が年収200〜400万円未満と回答しており、フリーランスライターの半数以上が年収400万円未満であるといえます。

報酬形態は、主に記事単価と文字単価の2種類があり、記事単価の相場は1,000〜10,000円、文字単価の相場は0.1〜3円程度です。とはいえ、フリーランス専業Webライターは、月収10万円から100万円以上も可能なため、自分の活躍次第で収入を伸ばしていけます。

クライアントの要求に合わせて文章を作成し、質の高いコンテンツを提供することがフリーランスには求められます。

未経験からフリーランスWebライターになる5つの手順

未経験からフリーランスWebライターになる5つの手順

ここでは、未経験や初心者がフリーランスWebライターになるための手順について5つ説明していきます。

    1.ライティングに必要なスキルをつける

    2.クラウドソーシングでライターとして案件を受ける

    3.実績を作り継続案件を受ける

    4.Webライターとして収入アップの工夫をする

    5.フリーランスWebライターとして独立する


順番に見ていきましょう。

1. ライティングに必要なスキルをつける

フリーランスWebライターを目指すのであれば、ライティングの勉強から始めてみましょう。高単価の仕事を受注するためには、SEOなどの専門知識やスキルが必要になるため、ライターの養成スクールや講座に通って効率的に学ぶのがおすすめです。また、未経験からアルバイトでライターとして実際に業務に取り組んでいけば、報酬を得ながらスキルも磨けます。

初心者や未経験とはいえ、フリーランスライターを目指す場合であれば基礎から応用までをしっかり学び、実践を通じてスキルを常に磨いていきましょう。

2. フリーランスライターとして案件を受ける

ライティングスキルが習得でき、実務も経験出来たら実践の場としてクラウドソーシングサイトを利用してみましょう。

初心者でも獲得しやすいクラウドソーシングのサイトは以下の通りです。

クラウドワークス

ランサーズ

多くのクラウドソーシングサイトがあるため、迷われた場合は上記のクラウドソーシングは案件数が圧倒的に多いので登録しておきましょう。無料で登録できるため、まずは2つのサイトから案件を探してみてください。2週間〜1か月ほどライティングの勉強したら、実際にクラウドソーシングで案件を受注する流れがおすすめです。

記事を作成して納品すると、最初はフィードバックを受けることが多いですが、無料でスキルを高められ報酬も受け取れることを考えると、メリットがたくさんあります。

なお、初心者だからといって文字単価が安い案件を選ぶ必要はありません。自分の経験や知識を元に、得意なジャンルの求人が掲載されていれば、文字単価1円以上の案件でも積極的に獲得していきましょう。

3. 実績を作り継続案件を受ける

初めての案件を納品して仕事の流れが把握できたら、積極的に募集案件へ応募し、実績を積み重ねていきましょう。クラウドソーシングで実績を積み重ねることで、新規案件にも通過しやすくなり、継続してお仕事をいただける機会も増えます。取引先に対して高品質な制作物を納品し続けることで、一定の信頼を勝ち取れるため、長期案件を複数抱えられると営業する時間を減らせます。

フリーランスWebライターとして継続的に仕事をもらえることを目標に、まずは実績を積み重ねていきましょう。

4. フリーランスWebライターとして収入アップの工夫をする

ライター専業でも安定した収入を得られるようになれたら、次は収入アップについて考えていきましょう。例えば、高単価の案件を受注するために他ジャンルに挑戦したり、SEOライターだけでなく、取材ライターやコピーライターにも取り組んでみるなど工夫してみてください。当然収入アップにつながりますが、フリーランスWebライターとして自分の価値を上げていく意味でもいろんなことに挑戦してみましょう。

もし、現在の仕事で活躍していきたいと思うのであれば、執筆スピードを上げて納品本数を増やし、自分の働く時給を上げてみてください。記事単価2万円の仕事を、5時間で終わらせられると「時給4000円」で働いていることになるため、この場合だと無理のない範囲で効率よく稼げていると言えるでしょう。

1つ1つの案件に対して納品した際は、時給を計算して常に意識してみましょう。

5. フリーランスWebライターとして独立する

ライターとしての収入が月収20〜30万程度に到達したら、独立するタイミングだと言えるでしょうただし、すぐに会社を辞めるのではなく、事前に以下の準備をしておくことをおすすめします。

・開業届

・クレジットカードの作成

・半年分生活できるほどの貯金

開業届に関しては、独立後に忘れてしまう人が多いため、可能であれば独立前に提出の準備をしておくのがおすすめです。また、クレジットカードはフリーランスになると審査に通過するのが難しいため、事前に作成しておきましょう。さらに、フリーランスになると収入が安定しないため、給料が少なくなる場面もでてきます。貯金が少なくなると、精神が安定せずに行動が制限されてしまう恐れがあるため、収入が0でも半年分は生活できるほどのお金を準備しておきましょう。

独立に際しては、確定申告や税務処理などの事務作業も自己管理しなければいけないため、こちらも注意しながら勉強してみてください。

フリーランスWebライターになるには最低限どんなものが必要?

フリーランスWebライターになるには最低限どんなものが必要?

フリーランスWebライターになるために必要な6つのものを、理由と合わせてご紹介していきます。ぜひ参考にしてみてください。

1.パソコン

フリーランスWebライターとして活躍していきたい場合は、効率よく仕事する意味でもパソコンは必須です。文字を書くだけの簡単な仕事であれば、スマホでも可能ですが、パソコンと比べると入力速度に大きな差があるため、効率よく稼げません。さらに、フリーランスとして仕事をしていくのであれば、クライアントによってさまざまな納品形式に対応する場面も頻繁にあるため、スマホでは扱えないソフトがほとんどです。

そのため、WEBライターになるならばパソコンは絶対に用意しておきましょう。なお、動画編集のようにパソコンのスペックに関してはそこまで必要ないため、5〜10万円程度のパソコンであれば十分に仕事できます。

初期費用がない方は、中古パソコンであれば2〜3万からでもスペックの高いものはあるため、まずは購入して仕事をこなしてお金を貯めていきましょう。

2.インターネット環境

次に必要なものは、「インターネット環境」です。クライアントと仕事や報酬の内容などのやり取りをするためにも、安定したインターネット環境は必須となります。現環境ではカフェやレストラン、コンビニにフリーWi-Fiが設置されていますが、それらを利用して仕事をすると情報漏洩のリスクがあるため、自分専用の通信回線を用意しておきましょう。

旅行先やカフェなどで仕事していきたい人であれば、モバイルWi-Fiの契約を検討してみてください。自宅のみで作業が多い方の場合は、より快適な環境で作業ができるよう「光回線」を家に導入すれば通信環境の悩みも大きく解決できます。

フリーランスWebライターとして活躍する場合は、両方契約するのが好ましいですが、自分のライフスタイルに合わせてインターネット環境を整えてみましょう。

3.Googleアカウント

ライターとして仕事をこなしていくと、

・Gメールでの連絡やりとり

・Googleドキュメントでの納品

・Googleスプレッドシートでの情報共有

などのように、Googleが提供しているサービスを利用する機会が多くなります。そのため、ビジネス用にGoogleアカウントを事前に用意しておきましょう。たまにプライベートと同じGoogleアカウントを使う方もいますが、大事な連絡事項を見落とす可能性があります。

Googleアカウントは無料で複数作れるため、フリーランスWebライターで活躍していきたい場合は、仕事用のGoogleアカウントを新しく作ることを検討していきましょう。

4.クラウドソーシングアカウント

4つ目は前にも説明させていただきました、「クラウドソーシングアカウント」です。代表的なクラウドソーシングサイトには、

クラウドワークス

ランサーズ

などがあることを説明させていただきましたが、多くの案件を獲得したい場合は他サービスの登録も積極的に行いましょう。好条件な案件が募集されていることもあるため、実績も効率よく積み重ねていけるでしょう。なお、Mojiギルド内でも案件の募集は定期的に行っているため、気になる方は応募の方を検討されてみてください。

5.文章作成ソフト

次に5つ目ですが、「文章作成ソフト」になります。クライアントによっては、さまざまな納品方法で提出するようお願いされることがあるため、

・Microsoftワード

・Googleドキュメント

・EVERNOTE

などの文章作成ソフトを用意して事前に扱いながら慣れておきましょう。文章作成ソフトは種類が豊富であるため、ずは無料で使えるものでやってみて、必要な場合のみ有料のソフトを購入して扱い方に慣れておくのがおすすめです。

6.スマートフォン

クライアントとの連絡や予定の確認などは、パソコンよりもスマホを使った方が早めに対応できるため、スマートフォンも必要になる場面があります。例えば外出先でクライアントからの連絡があった際でも、スマホがあればその場で仕事の進捗に関してすぐに連絡できます。また、作業時間があまり確保できない時に音声入力を使って簡単な下書き程度の内容をメモしておけば、パソコンで作業する際の仕事量を減らせたりもできます。

隙間時間やプライベート時でも、フリーランスWebライターは仕事に関する連絡事項に対応できるよう、スマートフォンの準備は欠かせないと言えるでしょう。

フリーランスWebライターが案件を獲得する方法5選

フリーランスWebライターが案件を獲得する方法5選

ここでは、フリーランスWebライターが実際に仕事を獲得していく方法を紹介します。

クラウドソーシングを利用する

未経験からフリーランスWebライターになる5つの手順などでも紹介してきましたが、さまざまな仕事を依頼したい人と仕事を受注したい人たちが集まる場でもある、クラウドソーシングの利用を最初は検討しましょう。営業経験がない方や苦手な方でも、ライティング案件の数が多いため、希望の案件を見つけやすいです。

ただし、フリーランスとして生計を立てる場合は難しい可能性もあるため、実績やスキルを高める場として活用していきましょう。ある程度クラウドソーシングで実績とスキルを積んだら、この後紹介するフリーランスエージェントや直接営業に切り替えて、高単価案件を獲得する動きを意識しましょう。

ブログ・SNSで情報発信をする

自分が作成したSNS、ブログなどで情報発信を行えば、クライアントから仕事をお願いされることもあります。例えば、公務員に関する情報発信を行っている場合、転職や就職に関するお役立ち情報を発信していれば、関連のある記事執筆を依頼されるケースも十分にあります。自分には何もないと思う方でも、ライターとして今まで学んだことやリアルな成果報告をすることで、自分の活動に興味を持ったクライアントから声をかけてもらい、ライター講師業として働けるキャリアを築いていける可能性もあります。

情報発信を上手く活用することで、自分のSNSやブログが営業活動をサポートしてくれることもあるため、積極的に行ってみてください。

企業に直接営業活動をする

GoogleやYahooなどで「ライター 募集」と検索し、仕事を募集している企業に直接営業してみましょう。クラウドソーシングサイトと違い企業と直接契約することで、案件ごとに手数料を取られない点はフリーランスライターにとって大変便利です。

他にも、Indeed(インディード)Wantedly(ウォンテッドリー)でライターに関する求人を探すことで、案件につながることもあります。

なお、求人情報が出ていない企業でも、問い合わせてみると契約につながる可能性があります。気になる会社やメディア記事がある場合は、運営会社を調べて問い合わせから営業を行ってみましょう。

フリーランスエージェントを活用する

営業に対して苦手意識がある方は、フリーランスエージェントの利用も検討してみましょう。

クラウドソーシングに比べると、ある程度の実績やスキルが必須になりますが、その分高単価には巡り合いやすくなります。

Webライターとしてフリーランスエージェントを受ける場合でも、

レバテックフリーランス

クラウドテック

テクフリ

などがあるため、1〜2年程度フリーランスWebライターのキャリアを積んだ方にはおすすめです。ライティング以外のマーケティングスキルなど別のスキルもお持ちの方は、効率よく営業活動する意味でもフリーランスエージェントの利用も検討してみてください。

Webライティングのコミュニティに参加する

同じ業界の知り合いを作れば仕事の幅も広がりますし、仕事を紹介してもらったりチームにいれてもらえるなどさまざまな機会に恵まれます。SNSなどでサロンやスクールのコミュニティが募集されているため、気になるものがあったら参加してみてください。

クラウドソーシングで募集している人や企業も参加しているケースもあるため、直接案件として獲得できる可能性につながります。Webライティングの知識を効率的に学べるだけでなく、クラウドソーシングにはない好条件な仕事に巡り合えるため、おすすめです。

フリーランスWebライターで仕事をする際に注意する4つのこと

フリーランスWebライターで仕事をする際に注意する4つのこと

ここでは、フリーランスWebライターで仕事をする際に注意することについて解説していきます。

    ・稼げるまで時間がある程度かかる

    ・安定性に欠ける

    ・納期や対応に追われる

    ・契約書を交わしてから仕事をする


それぞれ見ていきましょう。

稼げるまで時間がある程度かかる

安定した収入もなく突然仕事を辞めてフリーランスWebライターになるのは避けましょう。特に家族がいる方や、毎月の支出が多い方などがいきなりフリーランスライターへデビューしても、十分な収入がない時期が続く可能性が高いです。

SNSなどをみると「初月から10万円稼げました」などの情報発信をみかけますが、経験者からフリーになったパターンがほとんどのため、まずは副業から始めてスキルと実績を身につけましょう。

フリーランスWebライターを本気で目指されている方は、「Webライターのメインの活躍の場となるクラウドソーシングの「稼げない」という噂の真相」も参考にしてみてください。最初は思うように稼げないかもしれませんが、努力次第で上限なく稼げる仕事なため、ある程度覚悟を決めてから挑戦してみましょう。

安定性に欠ける

フリーランスWebライターであれば、時間は多くあるため継続して仕事をいただくためにも、常に複数のクライアントと契約しておきましょう。長期契約でも会社員などの雇用形態とは違い、半年〜1年程度で突然仕事がなくなるケースもあるため、事前に2〜5案件程度は並行して仕事に取り組みましょう。

1つのクライアントに集中しているライターもちらほら見かけますが、フリーランスは正社員のように守られているわけではありません。最悪の事態を避ける意味でも、仕事を分散したり、営業力を磨くなど事前の対策を徹底して活動していきましょう。

納期や対応に追われる

フリーランスWebライターとして仕事していく場合、納期は絶対に守りましょう。納期を守ることでクライアントからの信頼を獲得し、継続依頼にもつながりやすくなります。

とはいえ、複数の案件を抱えると納期に追われる生活になるため、時間管理の徹底もフリーランスの仕事内容となります。体調不良や怪我といった予期せぬトラブルに備え、納期に余裕を持って案件を進めていきましょう。

契約書を交わしてから仕事をする

直接契約で仕事をする場合には、契約書を交わしてから仕事をするようにしてください。もし、契約書を交わしていなければ、給料未払いなどの思わぬトラブルに見舞われる可能性があります。

もし、クライアントとの直接契約が心配な場合は、エージェントサービスやクラウドソーシングの利用を積極的に行いましょう。エージェントは契約や条件交渉などを代行してもらえますし、クラウドソーシングでは通常、サイトを経由しているため自動的に契約が成立します。トラブルがあれば運営会社に相談できますし、いちいち契約書を作成する必要もないためおすすめです。

まとめ

今回はフリーランスのWebライターの月収相場や案件獲得方法などについて紹介しました。フリーランスのWebライターは、近年活動の場が拡大しているため未経験でもチャレンジできる仕事です。

しかし、フリーランスは想像以上に大変なこともあるため、本記事で紹介したWebライターになる手順や案件獲得方法についても理解しておきましょう。まずは、コツコツ続けて執筆スピードのアップや実績作りを目標に活動してみてください。なお、ライティングに関する案件をお探しの方は、Mojiギルド内でも定期的にライターを募集しているため、機会があればぜひ応募してみてください。

この記事を書いたライター

執筆者

Mojiギルド編集部

Mojiギルド編集部です。ライティングノウハウやスキルアップなど、ライターさんに役立つ記事を公開していくほか、Mojiギルドからのお知らせ、時には編集部員のつぶやきも…。ライターの皆さまとのコミュニケーションを楽しみながら、大事にしたい!

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