インスピレーションとは
創作の現場などでよく用いられる「インスピレーション」という言葉ですが、読者の皆様と認識を合わせるためにも、ここで改めてその意味を確認しておきましょう。
インスピレーション【inspiration】
《吹き込まれたもの、の意》創作・思考の過程で瞬間的に浮かぶ考え。ひらめき。霊感。「—がわく」
出典:小学館 デジタル大辞泉
そうです。霊感です。
私は常に神のお告げに従って執筆しているのです。
以上です。本当にどうもありがとうございました。
…あまりふざけていると本気で怒られそうなので、本題に戻ります。
記事の執筆におけるアプローチとしては、
1. 全くのフリーの状態から自由に執筆する
2. 企画、テーマなど、与えられたお題に沿って執筆する
大きく分けてこの2種類があるかと思います。
とは言え、テーマ決めのプロセスが発生するかどうかの違いですので、その後の工程は同じと考えて良いでしょう。
「何をテーマに書くか?」
「決めたテーマでどう記事を書くか?」
この、どちらの場合にも役立つ(と思われる)方法をご紹介していきます。ですが、これはあくまで私の一意見です。
圧倒的な実績や知名度があるわけでもなく、Webライターという大海の前で、せいぜい浅瀬をビート板でバタ足しているくらいの人間の言うことです。あまり期待せず、柿ピーでもつまみながら気楽にご覧下さいませ。
まずは素材を雑多に放り込む
宇宙の始まりや量子の世界は別として、何もないところから何かが生まれてくることはありません。
紀元前の哲学者たちも「無からは何も生じない」と言っています。
これをライティングに置き換えると、「まずインプットをしないことには良いアウトプットもできない」ということです。
テーマ記事に関しては、必要な情報やその根拠となるデータ、事実関係、記事が目指す結論に向けてのロジックなどが求められるでしょう。SEO記事であれば検索ワード、検索意図の分析、情報の取捨選択などが必要になってくるでしょうか。
既にあるメディアの執筆であれば、掲載されている記事、あるいは執筆のレギュレーションを読み込んでおいた方が、その後のライティングがスムーズに進む気がしています。
そして、記事を書く前のリサーチもそうですが、そもそもの文章を書く素養として、普段からさまざまなテキストに触れておくことが大切ではないか、と個人的には思います。
好きな作家の本、ライターの記事、雑誌、ブログなど、ご自身が読みやすいもので「いいな」と思った表現は、後で思い出せるように何かに書き留めておくと良いかもしれません。
私の場合は、スマホのメモ機能やLINEの「Keepメモ」に見聞きしたものや思いついたことを書き散らしています。
また、生活において日々のルーティンが固まってくると、毎日同じことの繰り返しが多くなり、新しい刺激が入ってくる機会がどうしても少なくなってきます。
人間の脳はよく使う回路を強化し、そうでない部分を捨てていくものです。
これを「脳の可塑性(かそせい)」と言いますが、表現の幅を広げ、感性を育むためにも、無理のない範囲で「普段やらないこと」に取り組み、いろいろな回路をつついてみることをおすすめします。
そんな大げさなことでなくとも、いつもと違う道を通るだけでも刺激や発見になりますからね。
蓄えたものを外に出す
インプットの次はアウトプットです。
私は気になったトピックや思いついたことがあれば、まとまっていなくても何かしら書き出すようにしています。
これはやや極端な例ですが、ある時、私の中で不意に物語のワンシーンが浮かんできたことがありました。そこに出てくるキャラクターに愛着が湧き、試しに物語の冒頭だけを書いて、その続きをAIに書かせてみたんです。
その結果は、強風に煽られてよろめき「きゃっ」とか言いながら男女の距離が縮まる、という控えめに言っても陳腐この上ない内容でしたが、それでも自分のキャラクターに命が宿ったような感覚を覚え、妙にワクワクしたことを覚えています。
結局そこから展開を膨らませ、気づけば4万字を超える短編小説となり、実は今もひっそりと別名義で某媒体上に置いてあります。ええ、あまり読まれてはいませんが。
意外に重要な身体のコンディション
日常的にネタは集めている。
書くことも習慣になった。
さあこれで準備はできた。
けれどもやる気が出ない、頭が重い、疲れている。
こんな方も多いのではないでしょうか。
やはり生き物である私たちは、肉体のコンディションに影響を受けます。体調が悪いとアイデアも生まれません。そんなときは無理せずに休みましょう。デジタル社会に生きている私たちの脳は常に疲れています。
現代の1日の情報量は平安時代の一生分、江戸時代の1年分に相当するらしいです。これを処理しようとすると無理が出ますよね。
気分転換、疲労回復の方法はさまざまですが、私が試してきた中で個人的に効果を感じたものをご紹介します。
- アクティブレスト(適度な運動で血流を促し、疲労回復を図る)
- 目を閉じて横になる(情報を遮断する)
- ポモドーロテクニック(作業と休憩を繰り返す)
私は体型維持と健康管理を目的に、ジムでのトレーニングや水泳を習慣にしています。
運動に関しては苦手な方や健康上の問題、体質などで適さない方もいるかと思われますので、無理してまで行う必要はないでしょう。
脳を休めるために、アロマの香りや音楽なども試しましたが、個人的には視覚や聴覚を遮断した方が楽だという結論に至りました。
そして「ポモドーロテクニック」ですが、これは一般的に25分の作業の後に5分間の休憩を取り、それを1サイクルとして集中力を維持する手法です。
YouTubeで「ポモドーロタイマー」と検索すると、作業用のBGMがいくつも出てきます。
私は作業時間が25分だと短く感じるので、50分または60分作業+10分休憩というパターンが多いです。
まとめ
ライティングも、もとをただせば「人生を豊かにするため」に始められた方が多いのではないでしょうか。
書くことを1つのきっかけとして、行ったことのない場所、読んだことのない本、食べたことのないもの、など、今後もいくつもの「はじめて」を積み重ねて感性を育んでいきたい、と思う今日この頃です。
根がめんどくさがりなので、なかなか腰が重いんですけどね。
皆様も「こういうのオススメだよ」というものがあれば、ぜひご教示いただけますと幸いです。
最後までご覧いただき、ありがとうございました。
この記事を書いたライター
国友一樹
氷河期世代の兼業ライター。高校時代の夢は小説家だったことを思い出し、複数の収入の柱を立てること、時間や場所にとらわれずに生計を立てることを目標に定め、ライター業を始める。セールスライティングを中心に、対象の魅力が自然に引き立つ...