初めてのテストライティングは嬉しいだけではなかった
ー初めてテストライティングが決まった時の心境を教えてください。
喜び半分、不安半分でした。
ライターを始めて、案件に応募をし始めた時は「こんなに大量の仕事をこなせるかな?」なんて思っていましたが、全くテストライティングに進めず…。仕事ができない日々を過ごしていたので、最初は喜びが大きかったです。
しかし、テストライティングの内容を聞いて、いただいたマニュアルを見た時、一気に不安な気持ちが襲ってきたのを覚えています。
初めて納品した時は、緊張でなかなか納品ボタンが押せなかったほどです(笑)。
案件によってボリュームが違う
ー実際のテストライティングってどんな内容なのでしょうか?
私が受けたことのあるテストライティングは、3,000〜5,000文字で、内容は大きく3パターンです。
①キーワードや構成が決まっていて、執筆のみ
②キーワードだけ決まっていて、構成から執筆まで行う
③メディアの方向性だけ決まっていて、自由にキーワード・構成・執筆まで行う
最初のテストライティングは、③でした。
難しいというよりは、任されるボリュームがかなり多い案件だったと思います。
今では時間がかかる内容だとわかりますが、初めてのテストライティングだったので、二つ返事で執筆させてもらいました。
結果、リサーチだけで多くの時間を使ってしまい、納期の延長をお願いしました。今考えると、ご迷惑をおかけしたと思います…。
ちょっと背伸びした案件に挑戦した結果
ーテストライティングを受けてみようと思った理由はなんだったのでしょうか?
マニュアルがしっかりと作り込まれていたことが、一番の決め手でした。「このマニュアル通りに執筆できたら、自分のスキルが上がる」と思ったんです。
しかし、実際に執筆を始めてみると、頭では理解しているはずなのに、全然書けませんでした。事前にライターについて学び、少々の自信があったのですが、全く構成がまとめられなかったり、言葉が出てこなかったり…。マニュアルに出てくるツールの使い方から用語まで、理解できないことを調べながら進めたので、とにかく時間がかかりました。
結果は不採用だったのですが、難しいからと投げ出さなかったことで、知識と自信を得ました。今でも、テストライティングの機会をいただいたことに、感謝しています。
テストライティングでの学びは多い
ーテストライティングを通して学んだことはなんですか?
テストライティングを通して得られたものは、大きく4つだと思っています。
1. ライティング知識
2. 自分の課題
3. クライアントワーク
4. 時間管理
1.ライティング知識
先ほどもお話しした通り、テストライティングを重ねる度に、知識が積み上がっていく感覚があります。
ツールの使い方や活かし方、効率的に執筆する方法など、まさに体験しながら覚えていけていると思います。経験したことのないテストライティング案件や、知識に出会えた時は、大きな成長のチャンスだと思って取り組んでいます。
新しい知識を身につけたあとには、過去の自分の記事を読み返して、自分で添削することを続けています。
2.自分の課題
フィードバックがもらえるのは、大きな経験になると思います。
私の場合、遠回しな表現を使いがちだったり、語尾がワンパターンだったりということをご指摘いただくことが多いです。自分のブログを執筆しているだけでは気づかないことを教えていただけるのは、貴重な機会だと思います。
いただいた指摘は、ドキュメントにチェックリストを作成していて、提出前に必ず確認しています。
しかし、テストライティングにフィードバックをくれるクライアントには、あまり出会えていません。フィードバックが欲しい人は、事前に確認したほうがいいかもしれません。
3.クライアントワーク
クライアントワークを学ぶことができたのも、重要な経験です。
私は本業が接客業なので、まずリモートワークに慣れていません。顔が見えない相手と仕事をしたことがなかったので「怖い人だったらどうしよう?」「怒られたらどうしよう?」といった恐怖もあり、最初はメッセージのやりとりも緊張していました。
今では、顔が見えない相手だからこそ、どんなコミニュケーションが必要なのかを考えるようにしています。
また、契約や請求書作成など、会社に勤めていれば専門部門がやってくれることも、クライアントによっては自分でやることがあります。もちろん知らないことだらけだったので、一から調べて問題を解決しました。
自分の仕事に自分で責任を持つことは、クライアントワークだからこそできる貴重な学びだと思います。
4.時間管理
最初のテストライティングでは、自分がリサーチから記事執筆に、どれぐらいの時間がかかるのかを理解しておらず、納期を延期してもらいました。テストライティングの段階で納期を守れないとなると、継続依頼は厳しいですよね。
私は、とにかくリサーチに時間がかかるタイプなのですが、執筆スタートから完成までは、スムーズに進めることができます。今では、リサーチがどの程度進んでいるかによって、受ける仕事の量を調整しています。
自分が執筆の過程で、どれくらい時間がかかるのかを知っていると、応募や継続依頼を受ける量の判断ができます。私のように執筆量=収入である場合、仕事量をこなす必要があるので、時間の管理が重要です。
さまざまなテストライティングに挑戦することで、時間管理の精度を上げることができていると思います。
テストライティングでは誠意を伝える
ーテストライティングで意識していることはありますか?
可能な限り、自分の持っている最大限のスキルを伝えるようにしています。
納品時は、競合リサーチ・サジェストキーワードなど、リサーチで使用したデータもわかりやすく添付しています。どのような思考で記事を執筆したのか伝えることで、フィードバックもしやすいと思うからです。
個人メディアがクライアントの場合は、依頼がドキュメントのみの納品でも、WordPressで入稿できることをアピールします。
「WordPressに直接入稿が可能であれば、単価を上げますがいかがですか?」と、テスト合格と同時に単価アップにつながったこともありました。
テストライティングとはいえ、確認の時間をいただくことには変わりないので、誠意を伝える意味でも、自分の精一杯のスキルを使って、納品するようにしています。
テストライティングは学びと出会いの場
ーこれからテストライティングに挑戦する人に、何かアドバイスはありますか?
テストライティングに不安や恐怖を感じている方も多いと思います。私もそうでした。
今でも自分の執筆に自信が持てなかったり、わからないことばかりで投げ出したくなったりすることがあります。
そんな時は、素直にクライアントに相談してみて欲しいです。クライアントとコミュニケーションをとる中で、学べることがたくさんありますし、お互いに安心感を持って仕事ができますよね。
テストライティングは、一緒に仕事をするパートナーと出会う場だと思って取り組むと、楽しく取り組めると思います。私も、まだまだこれから!がんばります!
この記事を書いたライター
Nishino
アパレル業界一筋15年。2人の子どもを育てる副業ライター。現在はシナリオライティングをメインに活動中です。おもしろいことが好き!おもしろい人が好き!そんな自分の「好き」を伝えられるライターになりたいです。いえ、なります。
夢は開業...