シナリオライターの仕事内容
私は現在、下記の二つのYouTubeチャンネルのシナリオ(台本)を執筆しています。
①漫画の考察
②主婦向けの資産運用
他にも、未解決事件の紹介チャンネルや、エンタメ系のまとめチャンネルも執筆してきました。最近では、個人でYouTubeに参入する方も増えているので、色々なジャンルの案件があります。
私が担当しているチャンネルは、ナレーションのみで進行するタイプの動画です。「ナレーターのセリフを書いている」というと、想像しやすいかもしれませんね。
文字数は5,000字〜10,000字で、月に3〜4本を納品しています。YouTubeのシナリオは、スプレッドシートでフォーマットに執筆するので、WordPressなどの知識がなくても大丈夫です。初心者の方でも、挑戦しやすいと思います。
シナリオライターになるまでの道のり
当時の私はライター初心者で、SEO記事を書けるようになることがライターの仕事だと思っていました。しかし、SEO記事の執筆に対して受験勉強のような「学び」の意識が強く、「このままじゃライター業は挫折するかもしれない」と感じていました。
というのも、私は三日坊主の怠け者です(大声)。がんばり続けることが苦手で、刺激がないと飽きてしまうので、「楽しく執筆できる案件に出会いたい」と常に考えていました。
そんな中「文字単価1円!漫画好き募集!」の文言につられて応募した、YouTubeのシナリオ作成案件で、運良くテストライティングの機会をいただいたのです。ですが、そもそもYouTubeを見る習慣がなかったので、サンプルを見た時点で、文脈や言葉選びの違いに驚きました。「Web記事と同じだろう」という甘い気持ちで応募したことを、後悔したのを覚えています。ネガティブな気持ちのまま執筆を始めて見ると…まさに楽しんで執筆できる案件だ!と感じました。
自分が書いている文章が動画になって頭の中に浮び、ストーリーとして仕上がっていく過程が、とにかく楽しいと感じたのです。結果は不合格でしたが、そこからは「シナリオライターの案件を獲得したい!」と一念発起。YouTube台本の案件をクラウドソーシングで探し始めました。
しかし、経験もポートフォリオもないので案件獲得は難しく、「どうしたら実績を作ることができるのか」と毎日のように考えていました。そんな時、私が一番好きな漫画の考察チャンネルのシナリオライター募集を見つけ、すぐに応募。その後すぐに面談の連絡をいただき、条件を伺いました。
- 自分で考察ネタを考える必要がある
- 考察案がOKになるまで執筆に進めない
とにかく実績が欲しかった私は二つ返事で承諾し、執筆を開始。猶予は1週間でした。
もちろん、考察をしたこともないので漫画を読み返すことから始めました。考察系YouTubeをとにかく見る・考察ネタを探すために図書館に通う。そんなこと毎日していたので、睡眠時間が2時間ほどでした。夢中で作業して5つの考察ネタを提出し、無事合格しました。
今でも継続してお仕事させていただいています。
こうして無事実績を獲得し、ポートフォリオに追加できたことで資産運用の案件も受注でき、現在に至ります。
シナリオライターの仕事内容
では、そうまでしてやりたかったシナリオライターは、どんなところが楽しく魅力的なのか?
シナリオライターといっても、基本的な作業はWeb記事と同じです。しかし、一番の大きな違いは、エンターテイメント性が必要だということです。どんなに情報が正確でも、視聴者の興味を引くことができる面白い内容でなければ意味がありません。ここにシナリオライティングの楽しさが、すべて詰まっています。
YouTubeをみる時に、すでに知っている情報を長々と真面目に話されても最後まで見ようとは思わないですよね?なので、YouTubeのシナリオライティングでは、情報の正確性だけではなく、動画にした時に興味を惹きつけるストーリー(構成)にできているかを重点的に考えます。視聴者から良いリアクションをもらうために試行錯誤する作業が楽しいんですよね。
優先順位が、「正しい文章<面白い文章」である点もWeb記事と違います。型にハマりすぎない執筆がしたい!と思っている方には、とてもおすすめです。
シナリオライターの良いところ
ここからは、シナリオとWeb記事をどちらも執筆している私が思う、シナリオライターの良いところをご紹介します。
内容の自由度が高い
ネタを自分で考えているからというのもありますが、文章の自由度が高いことが大きな魅力だと思います。
真面目な文章だけではなく、時には流行語を交えたり、ボケてみたり、一つの小説を執筆しているような感覚で書かせていただいています。本を読むことが好きな人であれば、楽しく執筆できるのではないでしょうか?
自由度が高い分、文字数の制限も厳しくないクライアントが多く、結果として単価も高いと思います。
チーム作業と達成感
当たり前なのですが、自分の書いた台本が動画になります。
動画が公開されるまでには、ライター・動画編集・ナレーション入れの作業があり、それをディレクターがまとめてくれています。ネタ毎の打ち合わせや、他部門で起きた問題への修正対応などもあるので、完成までのコミニュケーション回数は、Web記事と比べると圧倒的に多いです。
だからこそ、作り上げた作品が公開された時には、全員でその達成感を共有し、再生回数が伸びれば全員で喜ぶことができます。この達成感のために働いていると言っても、過言ではありません(笑)。
シナリオの評価が自分で確認できる
良いところでもあり、心臓に悪いことでもあるのですが、再生回数やコメント欄でシナリオの評価を確認することができます。
ポジティブなコメントが投稿されたり、再生回数が伸びているとモチベーションも上がりますし、もっと良いシナリオにしたい!とやる気も出ます。「面白くない」「わかりにくい」など、改善ポイントも視聴者から教えてもらえる感覚です。もちろん、時には辛辣なコメントが続いて落ち込むこともありますが、とても勉強になります。
シナリオライターとしての悩み
シナリオライターとして活動する上で、悩んでいることもあります。
執筆数
Web記事の場合、クライアントからキーワードをもらうので、何について書いたら良いのかは考える必要がありません。しかし、シナリオライティングの場合ネタから自分で考えるので、執筆開始までにものすごく時間がかかります。
例えば、漫画の考察チャンネルの台本は、伏線から自分で探しています。考察に必要な資料を探しに図書館を巡ったり、根拠に信憑性を持たせるために、論文を読むこともあります。
もちろん、それが楽しくて仕事をさせていただいているのですが、時間がかかってしまうので執筆数を増やせないことが悩みです。
Web記事との切り替え
Web記事とシナリオを執筆する時の脳の切り替えは、今でもできません(笑)。シナリオ作成は砕けた文脈で執筆をするので、正確性が大切なWeb記事との切り替えが必要です。
例えばWeb記事では「言われています」と書く箇所を、シナリオと同じ「言われてるんです」と書いてしまうと、当然修正が入ります。他にも、シナリオライティングでは動画や効果音で表現できるものを、Web記事では文章で表現しなければなりません。先に動画や効果音のイメージが沸いてしまうと、なかなか良い文章が思いつかないということも多々あります。
後から修正が多くなったり、執筆に時間がかかってしまうので、1日の中でWeb記事とシナリオを同時に作業することはありません。
シナリオライターを目指すという選択肢
ライターといっても、いろいろな選択肢があります。私はシナリオライティングと出会って、ライター活動がより一層楽しくなったと思います。
今回紹介したYouTubeのシナリオライティングは、まだまだ需要も高く、案件も多いです。
ライターとしての選択肢を増やしたいな。と考えている方は、ぜひ挑戦してみてください!
この記事を書いたライター
Nishino
アパレル業界一筋15年。2人の子どもを育てる副業ライター。現在はシナリオライティングをメインに活動中です。おもしろいことが好き!おもしろい人が好き!そんな自分の「好き」を伝えられるライターになりたいです。いえ、なります。
夢は開業...