文章チェックに必要な作業は3つ
文章チェックに必要な作業は大きく分類すると3つあります。
- 「校正」:細かい間違いがないかの確認
- 「校閲」:文章の構造や表現についての確認
- 「推敲」:文章全体をより読みやすくする工程
3つの作業それぞれが必要で、すべて揃うと文章チェックの効果を発揮します。以下にそれぞれの作業について解説します。
「校正」は誤字・脱字などの表記のチェック
誤字や脱字、変換ミスなどがないか、表記の一貫性があるかについてのチェックを行うのが「校正」です。読みやすい文章が書けていたとしても、表記のミスがあることで、文章の信頼性や正確さが損なわれてしまう可能性があります。
具体的には、同音異義語の表記間違いや、英数字の全角・半角、「ら」抜き言葉など表記のチェックを行います。漢字の変換についても、例えば「子供」と「子ども」でどちらかに統一して表記するようにしましょう。
文章を読み進めていく中で、誤字・脱字などがあると読者へのストレスになってしまうため、記事の内容にも影響する重要な作業です。
「校閲」は内容・データ・根拠のチェック
文章の内容に誤りがないか、固有名詞、データに相違がないか確認するのが「校閲」です。文章の内容が間違っていた場合、メディアの信頼にも影響します。
具体的には、引用したデータの数値は問題ないのか、人名や地名、企業名などの固有名詞や歴史的事実が正しい内容なのかなどを確認します。不正確な記事は、最悪の場合、損害賠償の請求などに発展する可能性もあるため、入念なチェックが必要です。
「推敲」は”より良いもの”がないかのチェック
文章の表現や構成を、より分かりやすく豊かなものへ練り直していく作業が「推敲」です。校正や校閲に加えて、より深いレベルで文章の質を高めるための作業です。
具体的には、表現の仕方は適切か、文章の構成は問題ないか、読者が理解しやすい内容になっているかなどをチェックします。読者のニーズや目的を理解し、読者ファーストの文章になるように調整します。
簡単にできる!校正作業のコツ6個とは?
校正作業のコツを6選ご紹介します。すぐに取り組める簡単なものばかりなので、コツを理解して校正作業を効率よく行いましょう。
- 執筆後できるだけ時間をあけてから行う
- 表記を統一する
- 慣用句や同音異義語に注意する
- 語尾を意識しながら確認する
- プリントアウトして紙面で確認する
- 校正ツールを使う
①執筆後できるだけ時間をあけてから行う
執筆後すぐに文章チェックをすると、流れ作業のようになってしまいがちです。執筆後できるだけ時間をあけてから行うと、一度頭をリセットした状態で目を通せるので、間違いに気付きやすくなります。夜に執筆した文章を翌朝に確認するなど、時間に余裕をもって取り組みましょう。
②表記を統一する
1つの単語でも、表記の仕方がさまざまあるものがあります。例えば、「上手い」と「うまい」や、「良い」と「いい」などです。また、漢字だけでなく、カタカナや英数字の全角・半角なども文章の中でばらつきがないように統一しましょう。
誰が文章を書いても、表記を統一できるように、クライアントからレギュレーションが提示されている場合もあり、忠実に守る必要があります。
③慣用句や同音異義語に注意する
普段何気なく使っている慣用句が実は間違っていた、といったことは多々あります。
使用する際には間違っていないか確認が必要です。同音異義語は、文章の内容に合うものを使用しましょう。「慣用句と同音異義語は要注意」という認識を持って文章チェックをすることが大切です。具体例は以下です。
- 的を得る✖→的を射る(的確に用件を捉えること)
- 物議を呼ぶ✖→物議を醸す(世間の論議を引き起こすこと)
④語尾を意識しながら確認する
文末の表現は文章の印象を大きく左右するので注意が必要です。語調や表現に、一貫性があるかを確認します。読者が読みやすいように句読点を付けたり、主語と述語の関係を意識しましょう。
⑤プリントアウトして紙面で確認する
文章をプリントアウトして紙面で確認するのも、文章チェックに効果的です。画面上ではなく、印刷物で確認すると視覚的に変化があるので、間違いに気付きやすくなります。
⑥校正ツールを使う
有料から無料までさまざまな文章校正ツールがあります。1人の目で確認するよりも、ツールを使って別の視点で確認すると自分では気付けなかった間違いを探し出してくれる可能性が高まります。
手間を減らすために、補助的なツールとして使うと効果的でしょう。具体例は以下のとおりです。
今すぐ実践できる!校閲作業のコツ3つとは?
内容の誤りがないかを確認する校閲作業は、記事の質を維持するために大切な作業です。今すぐ実践できるコツを3つご紹介します。
- 数字や単位を明確にする
- 固有名詞に注意する
- 項目別にチェックする
①数字や単位を明確にする
明確な根拠をもとに、数字や単位をチェックすることが重要です。特に、数字は間違いやすいため、念入りに確認しましょう。また単位も合わせて、確認が必要です。単位を間違ってしまうと、事実と全く異なる情報になる可能性があります。
②固有名詞に注意する
固有名詞は公式ホームページなどを参考に、必ず確認しましょう。正しいつづりで表記しているか、英数字などを使用する会社名などは、全角・半角の表記や大文字・小文字の表記も注意が必要です。
③項目別にチェックする
ただ漠然と全体をチェックしていると、間違いを見落としやすくなります。項目別にわけると、確実に1つずつチェックができます。自分が何をチェックするのかを明確にしながら確認しましょう。具体例は以下のとおりです。
- 文章内の数字を確認するターン
- 固有名詞を全て確認するターン
- 見出しを確認するターン
- 画像やリンクを確認するターン
【大切】推敲作業のコツ6個とは?
推敲作業はWebライターの腕の見せ所です。推敲作業のクオリティが記事の質を左右すると言っても過言ではありません。読者が読みやすい文章になるように、以下に紹介するコツ6個を参考にしてみてください。
- 声に出して読む
- 一文の文字数を調整する
- 難しい言葉は使わない
- 表や画像を入れて見やすさを工夫する
- 接続詞や接続助詞の使い方を注意する
- 第三者に読んでもらう
①声に出して読む
声に出して文章を読んでみると、意味の伝わりにくい部分や読みにくい部分が明確になります。句読点を適切に使用したり、主語と述語の関係や修飾語のかけ方など、文章の構成を調整するとより読みやすい文章になります。
②一文の文字数を調整する
一文が長すぎる文章は読みづらくなります。一般的に一文は60文字以内が適当とされています。長すぎる文章は二文に分けるなどの工夫が必要です。
③難しい言葉は使わない
内容を正しく理解してもらうために、難しい言葉は使わないようにしましょう。読んでいる最中に難しい言葉でつまづいてしまうと、読者は読みにくいと感じます。
基準は中学生でも理解できるレベルの文章です。業界用語や専門用語も、知識がない人が読んでも理解できる文章にかみ砕いているかを確認しながらチェックします。
④表や画像を入れて見やすさを工夫する
文章だけでなく表や画像など、視覚的に見やすさを工夫することも大切です。長い文章が続くだけの記事よりも、視覚的にわかりやすい記事の方が、読者もストレスなく最後まで読めます。
⑤接続詞や接続助詞の使い方を注意する
接続詞や接続助詞の使い方が間違っていると、読者が内容を間違って理解してしまう可能性があります。
- 接続詞は「そして」「しかし」などの文と文をつなぐ言葉
- 接続助詞は「~でも」「~ので」など、文の中の単語同士をつなぐ言葉
文章で見ると気付きにくいですが、前後とのつながりや意味があっているかを確認しましょう。
⑥第三者に読んでもらう
第三者に読んでもらうのも、推敲作業の重要なコツです。セルフチェックは思い込みや先入観は拭い去れない部分もあり、すべての間違いに気付けない可能性もあります。第三者に読んでもらえれば、自分では気付かなかった誤りに気付くことも多くあります。
Mojiギルドならプロからのフィードバックがもらえる
文章チェックはフィードバックが大切です。さまざまなコツをご紹介しましたが、自分でセルフチェックをするには限界もあります。フィードバックをもらうと、自分の文章のくせや見落としやすいポイントなどに気付けます。
Mojiギルドでは登録無料で、さまざまなWebライターの案件をご紹介しております。案件で仕事をしながら、プロからの丁寧なフィードバックがもらえるので、成長につながるでしょう。
文章のチェックはライターの義務!繰り返して成長しよう
本記事では、簡単にできる文章チェックのコツを15個ご紹介しました。今すぐ簡単に実践できるものばかりなので、納品する前にぜひ一度取り組んでみてください。
文章チェックはライターの義務です。質の高い記事を作るために、文章チェックは欠かせません。はじめは上手く気付けない部分もあるかもしれませんが、ポイントを押さえて繰り返し丁寧に取り組めば、効率よく文章チェックできるようになります。実践を通して文章チェックのスキルを身に付け、Webライターとして成長しましょう。
この記事を書いたライター
Mojiギルド編集部
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