1. 論理的な説得力をもたせる!三部構成
まず最初は、読者に納得感をもたらす基本の構成をご説明します。こちらは意識せずとも使っている方が多いかもしれません。この構成の魅力は、序論・本論・結論から構成される明確な構造にあります。
・ 序論
読者に主題を提示し、なぜこの話題が重要なのかを説明します。問題提起や背景情報を提供し、読者の関心を引きます。続きを読みたいと思ってもらうための大切な役割があります。
・ 本論
主題に関する詳細な内容を説明します。情報やデータ、具体例を提供し、論理的な展開を行います。見出しを付けて複数のパートに分けることが多いです。事実や証拠を用いることで、説得力を高めることができます。
・ 結論
議論をまとめ、読者に対するメッセージや行動を提案します。最終的な意見や結論を明確にし、読者に強い印象を与える役割をもちます。
まさにいま私が書いているこの文章も、序論・本論・結論の構成になっています。この構成は、アカデミックな論文やビジネスレポートなどでもよく使われます。私のような理系ライターが安心して使える型ですね。
また、複雑な情報を整理して伝える必要がある場合にも有効です。例えば、製品の技術的な説明や市場分析の報告書などに適しています。論理的な説得力を持たせるためには、各段階での情報の一貫性と明確さが重要です。
2. ネガティブなアプローチ!PASONAの法則
続いて、セールスライティングで使用される記事構成を紹介します。ここからはカタカナやローマ字が多くなるので、心して読んでくださいね!
PASONAの法則とは、Problem(問題提起)、Agitation(あおり)、Solution(問題解決)、Narrow Down(絞り込み)、Action(行動)の頭文字を並べたものです。読者の危機感を刺激するというネガティブな提起から入るのが特徴です。
・ Problem(問題提起)
読者にとっての課題や悩みを明確にします。「確かに困っているかも!」に引っかかるような書き方が有効です。
・ Agitation(あおり)
その問題が放置されるとどのような悪影響があるかを強調し、読者の不安を喚起します。
・ Solution(問題解決)
その問題を解決するための具体的な方法や手段を提示します。
・ Narrow Down(絞り込み)
解決策の選択肢を絞り込み、最適なものを提案します。
・ Action(行動)
具体的な行動を促すためのステップを示します。
この記事構成は、読者が直面している問題に対して緊急性を感じさせることで、迅速な行動を促す効果があります。
商品・サービスのランディングページやメルマガなどで活用されており、健康問題に関するアドバイスや、ビジネスのリスク管理に関する提案などに適しています。
読者に「今すぐ行動しなければならない」という感情を喚起することが重要です。
3. ポジティブなアプローチ!AIDMA・AIDCAの法則
さて、PASONAのような読者の不安感をあおったり危機感を持たせることが苦手…という方におすすめな記事構成がポジティブアプローチです。
AIDMAの法則やAIDCAの法則というフレームワークを聞いたことはありますか?これらは、読者をワクワクさせて意欲を高めたいときに使用します。
【AIDMAの法則】
AIDMAの法則とは、Attention(注目)、Interest(興味)、Desire(欲求)、Memory(記憶)、Action(行動)の頭文字を並べたものです。
・ Attention(注目)
読者の注意を引き、注目を集めることから始めます。
・ Interest(興味)
読者の興味を引き続けるために、関連性の高い情報や魅力的なエピソードを提供します。
・ Desire(欲求)
読者に「欲しい」と思わせる要素を強調します。
・ Memory(記憶)
読者に強い印象を残し、記憶に刻みます。
・ Action(行動)
最終的に具体的な行動を促す指示や誘導を行います。
【AIDCAの法則】
AIDCAの法則は、AIDMAとよく似ていますが、Memory(記憶)の代わりにConviction(確信)が入ります。「私にはこれしかない!」と思わせることが重要です。
AIDMAとAIDCAの違いは、「Memory(記憶)」と「Conviction(確信)」の部分です。AIDMAでは記憶に残すことで行動を促し、AIDCAでは確信を持たせることで信頼感を醸成します。どちらも読者の感情に訴えかけることで、購買意欲を高める効果があります。
例えば、新商品のプロモーションやキャンペーンの告知に適しています。また、読者が行動を起こしやすいように、具体的なCTA(Call to Action)を明示することがポイントです。
セールスライティングに関連したフレームワークは他にもAISASの法則、AISCEASの法則などがあるので、興味があれば調べてみてくださいね。
まとめ
以上、3つの記事構成を紹介しました。
どれを使うか迷った際には、読者の特性やクライアントの目標を考慮することが重要です。
例えば、三部構成は論理的思考を重視する読者に適しています。PASONAの法則は、緊急性を強調したい場合に非常に有効です。一方、AIDMAやAIDCAの法則は、読者の感情に訴えかけるプロモーションに効果的です。
さらに、これらの記事構成を柔軟に組み合わせてみましょう。論文構成の中に、読者の感情に訴えかける意識をもつことで、読者の関心を引き続け、効果的にメッセージを伝えることができます。その組み合わせの塩梅が、自分ならではのオリジナリティにつながるかもしれません。
まずは基本を押さえた上で、ご自身の味を加えていってくださいね!
この記事を書いたライター
アン
好奇心旺盛な副業ライター。技術系広報&カフェ店員&ライターの「3足のわらじ」生活を送っています。理系こそWebライターに向いている、と信じて活動中。執筆ジャンルは科学・スポーツ・ヘルスケアなど。くすっと笑える文章を読みたいし、書き...