ライターにとって「手帳」の役割とは

ライターにとって「手帳」の役割とは

まず大前提の話をします。手帳とはどんな道具なのでしょうか。手帳のもつ基本機能をあげると、次の2つです。

  • 計画管理
  • 記録


「計画管理」とは、未来の時間を管理する機能です。例えば、「〇月〇日にミーティングを行う」などのスケジュール管理や、「××日後までにコレを終わらせる」などのタスク管理が該当します。多くの方が手帳というワードでイメージする機能の多くは、計画管理にあたるものかもしれません。

「記録」とは、過去の成果を記す機能です。例えば、稼働時間やこなしたタスクなどを書き残すことが該当するでしょう。記録をがんばると、達成感を得られますし、活動の反省や考察に必要なデータを得られます。これがライターにとって、とても大切です。

ライターのメインの働き方は、自身の労働力に依存する「労働集約型」。そのため、自分がどれだけ働いて、どれだけの成果をあげられているのか、定期的な振り返りがとても重要です。コツコツと書き溜めた活動の記録は、ライターにとって何物にも代えがたい宝物となるでしょう。

なぜ「紙の」手帳を使うべき?

なぜ「紙の」手帳を使うべき?

ライターにとって手帳が大切な相棒であることは、前章でお話しました。続いて、「紙の」手帳を使うべき理由を解説します。

ポイントとなるのは、紙の手帳がもつメリットです。ただし紙手帳には欠点もありますので、デメリット面と克服する方法についてもお話します。

紙の手帳がもつ3つのメリット

紙の手帳には、以下の「3つのメリット」があります。

  • どこでも開ける
  • 頭に残りやすい
  • 思考を整理できる


まず紙の手帳は「どこでも開きやすい」という特徴があります。インターネット環境のアリナシだけではなく、TPOの意味合いでも、広いシーンで使えます。あなたは、人前でメモをとりたくなったときに「スマホは心理的に使いづらい…」と思った場面はありませんか?

デジタル化が進んだ昨今は特に、「アナログがていねいな印象を与える」という風潮があるかもしれませんね。紙の手帳では、どんな場所でも、どんなシーンでも、使いやすいという特徴があります。

そして「頭に残りやすい」「思考を整理できる」というメリットは、書くという行為に由来します。紙に書くことは、インプット・アウトプットに効果的なものです。手帳を書く時間を通して、スケジュールや計画を整理して、理解することができます

紙手帳の欠点を回避するには「併用」がおすすめ

紙の手帳には苦手なこともあります。

  • 人とデータを共有しづらい
  • 書き直しに手間がかかる
  • 手帳・筆記用具などの荷物が増える


アナログツールの短所ともいえますが、データを用いたスマートな運用は苦手なものです。これらはデジタルツールの方が向いています。

「デジタル手帳が便利なのはわかるけれど、紙手帳も捨てがたい…!」と思ったなら、デジタル×アナログの併用がおすすめです。手帳は「必ず1つ」である必要はありません。例えば、以下のような使い方はどうでしょうか。

  • スケジュール管理など、整理に時間がかかりがちなもの⇒アプリ手帳
  • 日々の振り返りなど、思考を深める作業⇒紙手帳


デジタルのいいところとアナログのいいところ、それぞれを活かして使い分けるのが賢い選択かもしれません。

手帳はどう書けばいい?ページごとの書き方のおすすめ

手帳はどう書けばいい?ページごとの書き方のおすすめ

手帳を開いてみると、複数種類のカレンダー、メモ、フリースペースなど…どう使い分けて良いかわからないほど、多彩なページが並んでいますよね。ここではページの種類とそれぞれの使い方を、「カレンダー」と「それ以外」のページにわけて紹介します。

カレンダーページの使い方

手帳に必須のカレンダーには、以下のタイプがあります。

  • 年間カレンダー
  • 月間カレンダー(マンスリー)
  • 週間カレンダー(ウィークリー)


手帳によって違いが出るのが、週間カレンダー(ウィークリー)です。いくつものフォーマットがありますが、人気なのはバーチカルとウィークリーレフトと呼ばれるタイプ

バーチカルは、1日ずつの枠内に、時間目盛りがタテに並んでいるフォーマットです。細かいタイムスケジュールを記載するのに便利なので、生活習慣を整えたい・仕事のオンオフを分けけたい人におすすめです。

ウィークリーレフトは、1週間分が見開き2ページになっており、左ページがスケジュール欄、右ページが大きなフリースペースになります。例えば右ページにタスクリストや仕事メモを設ければ、左ページのスケジュールと照らし合わせながら確認が可能です。

週間カレンダーはおそらく、使う頻度が高いページになるかと思います。手帳を選ぶときは、週間スケジュール欄の使い勝手を一番に優先して選ぶと良いでしょう。

また、年間・月間・週間のカレンダーの使い方をそれぞれ分けるのも、活用アイデアの1つです。使い分けの例を以下にあげます。

  • 年間カレンダー→習慣チェック(できた日に〇)
  • 月間カレンダー→プライベートや家族の予定
  • 週間カレンダー→仕事のスケジュールとタスクの管理


試行錯誤を繰り返しながら、手帳を書くことが楽しくなる使い方を見つけてください。

カレンダー以外のページの使い方

手帳には、カレンダー以外にも多様なページがあります。一例を挙げると、以下のとおりです。

  • デイリー・ダイアリー
  • ガントチャート
  • TO DOリスト
  • ウィッシュリスト
  • フリーメモ など


ちなみに、筆者が大好きなのがガントチャートです。ライターの仕事は、締切さえ守れば、進め方をお任せしてもらえるものがほとんど。つまり、作業の段取り決めは、ライターの大切な仕事になります

ガントチャートがあると、月間の作業ボリュームをふかんして見れますので、スケジュールに偏りがないかなどを検討できて便利ですよ。また、デイリーやダイアリーのページを使って、業務日誌を書くのもおすすめです。ライターにとって、「稼働実績=経験や実力の証」。何にも代えがたいものです。毎日3分でもいいので、振り返り時間をもうけて日誌を書く習慣をつけると、1年をすぎるころにはズシリと重い「あなたのがんばり」が手元に残りますよ

ライターにおすすめの手帳を紹介

ライターにおすすめの手帳を紹介

いざ「紙手帳を買おう!」と思っても、書店やネットにはさまざまな趣向を凝らした手帳がズラリ。どれを買っていいものかと迷ってしまうかもしれません。

そこで筆者が、独断と偏見で「ライターにおすすめしたいと感じた手帳」を紹介します。

伊藤手帳「セパレートダイアリー」

伊藤手帳「セパレートダイアリー」 は、1冊の手帳を上半分・下半分で分けて開ける、画期的な手帳です。

月間カレンダーの予定と、週間のスケジュールページを、何度も往復するようにパラパラしながら確認する…手帳を使っていると、そんな場面ってありますよね?

セパレートダイアリーなら、そのわずらわしさから解消されます。上半分で月間カレンダーを開きながら、下半分で週間の予定を確認する…など、効率的な使い方ができます。

ラコニック「スタイルノート」

ラコニック「スタイルノート」シリーズ は、1冊に1機能がそなわったノートです。

ウィークリー、ダイアリー、ガントチャート、ToDoなど、自分に必要な機能を選んでカスタマイズすることができます。見た目もオシャレなので、コレクション欲もそそられちゃいますね。

1冊ずつを独立させて使ってもよいのですが、リフィルタイプもおすすめ。複数冊を同シリーズのバインダーにまとめて使うのもかっこいいです。日付は自分で書き入れるタイプなので、年度の途中など、手に取った日からタイミングを気にせず使い始められます

手持ちの手帳をアップデートするのもアリ

現在使っている手帳があるのなら、機能をカスタマイズできるアイテムを活用するのも1つの手です。

文房具屋さんやネットだけでなく、現在は100円ショップなども、手帳機能を拡張するシール・ふせん・リフィルが充実しています。ToDoリストふせん・チャートフォーマットシールなど、ぺたりと貼るだけでオリジナル手帳の完成。手帳自体を買い替える手間がなく、とても手軽です。

おまけになりますが、自分好みに手帳をデコレーションする「手帳デコ」も楽しいですよ。センスやテクニックは必要なし。余白に、好きなシールを貼るだけでもOKです。子ども時代、文房具屋さんにわくわくしながら通った経験をもつ方は、当時の気持ちをちょっと思い出せるかもしれません。手帳と向き合う時間を、ぜひ楽しんでみてくださいね。

紙手帳を活用して暮らしもライター業も充実!

今回はライターさんの紙手帳活用術について解説しました。

紙の手帳を書くという作業は、一見すると非効率的な行為に思うかもしれません。しかし、アナログだからこそ、デジタルよりも長けている面もあります。そのうえ、「好きな手帳を、好きなように書く」こと自体が、気分転換にもなりますよ。

効果的な時間管理方法にお悩みの方は、ぜひ一度、手帳の使い方を「楽しみながら」見直してみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター

執筆者

加橋もと春(motohal)

「誰か」と「読み手」をつなげる文章をつくる、ライティングという仕事にやりがいを感じています。人物取材や製品コピーなどのストーリー性・メッセージ性のある記事制作、FP等のマネー系資格を活かしたSEOライティングなどが得意です。現在はフ...

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