ヘソを曲げた私の集中力
私の集中力がヘソを曲げ、脱走を繰り返すようになったのは、3か月ほど前のこと。どうしてなのかは未だに謎ですが、記事を書き始めると、5分ほどでいなくなってしまうのです。そんな日が続くうちに、私はちょっとしたスランプに陥ってしまいました。
さすがに困り果て、インターネットで「集中力を持続させるには」と検索すると、さまざまな方法が出てきました。でも、私には向かないものばかり。
- デスクまわりの整理整とん → すっきりしすぎて落ち着かない
- タスクを小分けにして優先順位をつける → 小分けにするのが面倒くさい
- 栄養補給をする → おやつはしっかり食べている
- 仮眠を取る→夜まで爆睡
- 健康的な生活習慣 → 私は吸血鬼さながらの夜型人間
その中でたった1つ、私のアンテナに引っかかった方法。それが「ポモドーロ・テクニック」だったのです。
トマトを食べて集中力を上げる?
ポモドーロとは、イタリア語でトマトのこと。それなら「ポモドーロ・テクニック」とは、トマトを食べて集中力を上げる技術に違いない。テクニックが英語なのは気になるけれど、まあいいか。
そう思いながら調べた結果が、こちらです。
※ポモドーロ・テクニックとは
〔25分間の集中作業+5分間の休憩〕を基本とする時間管理術
●タイマーを使ってきっちりと時間を区切る
●タイマーは音が鳴るものを使用する
●もし作業中に急用が入ったら、そこで25分が終わったものとする
※実践方法
1.やることを決める
2.〔25分間の集中作業+5分間の休憩〕を3回繰り返す
3.〔25分間の集中作業〕をもうひとがんばり
4.長めの休憩を取る
ちなみに「ポモドーロ」は、考案者がトマトの形のタイマーを使ったことに由来するそうです。残念ながら、トマトを食べるわけではないんですね。
※参考:「どんな仕事も「25分 + 5分」で結果が出る ポモドーロ・テクニック入門」(フランチェスコ・シリロ著 斉藤裕一訳 CCCメディアハウス)
ポモドーロ・テクニックおそるべし
ポモドーロ・テクニックの実践に、特別な技術や難しい理論は必要ありません。25分と5分を計るタイマーさえあれば、すぐにできてしまいます。あまりの手軽さに、最初はさほど期待していませんでした。
…でも。
初めてトライしたポモドーロ・テクニックには、絶大な効果があったんです!
タイマーをかけて作業を始めると、あれほど途切れがちだった集中力が、ぴたっと持続するようになりました。「仕事に没頭→タイマーが鳴ってハッとする」という理想的な状況が、休憩を挟んで何度も繰り返されます。まるで、25分が消えてしまったような感覚でした。
人間の集中力には限界があり、長時間仕事を続けるのは至難の業です。ポモドーロ・テクニックは「時間」で集中を区切り、休憩を挟むことで、パフォーマンスの維持を可能にします。
もちろん、この記事もポモドーロ・テクニックを使って書いています。現在は3ターン目ですが、進み具合はなかなか快調。以前の私のように、集中力が続かないとお悩みの方には、ぜひ試していただきたい方法です。
オマケの効果は運動不足の解消
ポモドーロ・テクニックに挟みこまれる5分の休憩は、私にとって中途半端な長さでした。お茶を飲むには短いし、ぼおっとしているには長い。どうしたものかと考えた私は、10年に1度あるかどうかの天才的アイデアを思いつきました。
「5分もあるんだから、何か運動すればいいんだ!」
YouTubeで検索すると、3分でできるエクササイズ動画がたくさん出てきます。腹筋トレーニングや飛ばないダンス、ボクササイズと種類も豊富。1回3分とはいえ、10回やれば30分になるので、ライターが陥りがちな運動不足の解消にうってつけです。
私は毎日、3分エアロビの動画を見ながら、何度もモニターの前で踊っています。その結果、ずっと悩んでいた「おしりと太もも裏の痛み」が、嘘だったかのように解消しました。仕事の合間に、肩甲骨がゴリゴリ鳴る音を聞きながら踊る時間は、なかなか味わい深いものです。
ポモドーロ・テクニックを試してみよう
私には絶大な効果があるポモドーロ・テクニックですが、場合によっては逆効果になることもあるようです。特に、集中力が途切れにくい人は「25分で集中を切られる」と感じてしまうかもしれません。
でも、ポモドーロ・テクニックの魅力の1つは、何と言っても手軽に試せること。スマートフォンのタイマーを使えば、今すぐにでも実践できます。「私の25分、どこへ消えたの?」と驚く方もいることでしょう。ぜひタイマーをセットして、その感覚を味わってみてください。
そして、スキマ時間のちょっとした運動。これはぜひ、ライターの皆さまにおすすめしたいライフハックです。
座りっぱなしになりがちな私たちの仕事は、肩や腰などに大きな負担をかけるもの。だからこそ、スキマ時間の運動を取り入れてみてはいかがでしょうか。ココロもカラダもすっきりしますよ。
集中力の確保は労働時間の短縮に、こまめな運動は健康と快適さにつながります。今回の記事が、ライターを生業とする皆さまのお役に立てれば幸いです。
この記事を書いたライター
さわきゆり
人見知りをまったくしないフリーライター。誰かの「必要」に応える記事を紡ぎます。読みやすいけれど印象に残る、芯の通った記事作りをモットーに活動中です。好きなものはバイクとサッカー観戦、嫌いなものは庭の雑草とオバケ(ただし霊感はま...