私の本音:ちょっと毒があるくらいのが面白い

私の本音:ちょっと毒があるくらいのが面白い

私は先程もお伝えしたように昭和末期生まれのライターです。そのため、どうしても当時のあのゆるい空気を愛してやまないところがあります。ライティングにおいてもその傾向は現れており、若干とがったテイストで原稿を書いてしまうところがあります。特にSNSの投稿など、短い文章でその傾向が顕著です。

むしろ、SNSなどが最もセンシティブで注意しすぎるくらいがちょうどいいのは頭では理解しているのですが、やはりどうしても目を引くために、ちょっと強めの言葉をよく選んでしまいます。

だって、やっぱりコンテンツって、ちょっと毒があるくらいのほうが面白いし、話題になりますよね。これは昭和生まれじゃなくても、コンテンツ制作者なら少しは理解してもらえるんじゃないでしょうか?

あれもダメか、これもダメか…という窮屈さはところどころで感じる日々です。

とはいえ、本当に優秀なコンテンツというのは尖っていても、いたずらに人を傷つけるようなものはありません。そもそも受託制作をしている以上、クライアントのイメージを守ることは大切な責任です。

大切なのはバランス。炎上しないように、なおかつ注目を集められるように、ギリギリを攻められるライターを目指していきましょう。

本当にあったセンシティブな話

本当にあったセンシティブな話

ライターとして公序良俗に反することはきっと当たり前に避ける技量や良識は、みなさん持っていると思います。そのため、ここでは私が体験した細かいコンプライアンス問題を紹介していきたいと思っています。

配慮が足りなかったと言われればそれまでですが、個人的にはまさかそこまで…と思うようなものがいっぱいありました。実案件に紐づくものなので、だいぶボカして記載することにはなりますが、ご参考にしていただけますと幸いです。

1:全く別の言葉だけど漢字を開くとセンシティブ

これはとあるSNS投稿でクイズを作成したときにフィードバックをいただいたものです。クイズの選択肢を3種類用意したのですが、そのうちの一つが漢字を平仮名にして読むと、妊活を想起させる言葉になると言われ、ボツが出たことがあります。

ここまでくるとちょっと難癖感もありますが、意図していないものだとしても配慮していかなければならないのが現代です。特に日本語には同じ響きで別の意味になる同音異義語がたくさんあります。注意しましょう。

2:昔の世情は比較するだけでもセンシティブ

とあるコラム系記事を作成していたときにフィードバックをいただいたものです。ざっくり言えば働き方に関するテーマだったのですが、比較のために当時のあるあるのような話を盛り込んだのですが、その内容がコンプライアンス的に不適切という指摘が入り、その部分はすべて削除となりました。

比較だけの場合、OKとなるクライアントも多いくらいの細かい懸念でしたが、内容が現在の常識と離れている場合、指摘が入るおそれがあります。事前にクライアントとしっかりと表現の許容範囲を確認しておくようにしましょう。

3:ネガティブな漢字は正しい名称でもセンシティブ

これはよくある話題なので、当然抑えている人も多いと思いますが、刻一刻と変わっていく言葉に翻弄されてきた身として、触れておきたいです。

いわゆる「障がい」や「子ども」など、漢字としてネガティブなものは平仮名に開かなければいけないというものです。これに何度引っかかって、何度戻しを受けたことか…。一時期に比べればこの傾向は収まってきていますが、それでも注意しておかなければなりません。

私の場合はなるべく辞書登録をするようにしています。また、近年ではネガティブな印象を避けた新しい呼称が登場している場合もあるので、最新の呼称はどうなっているのか、不安のあるものは細かくチェックしましょう。

気をつけすぎるくらいでちょうどいい

いかがでしたでしょうか。基本的には事前に察知していただいており、大規模な炎上は避けられていますが、それでも言葉の扱い方の難しさを実感する日々です。言葉遣いは気をつけすぎるくらいでちょうどよいので、指摘の入った内容はしっかり把握して脳内の常識をアップデートし続けていきましょう。

しかし、コンプライアンスが厳しいからといって、小さくまとまることだけはないようにしましょう。結局のところ、注目を集めるコンテンツというものはOKとNGの瀬戸際にあるもの。ギリギリOKのラインを攻め続ける気持ちだけは忘れないようにしていきたいものです。

また、中には多少の炎上くらいだったら許容するというタフなクライアントもいるもの。そういう人たちとの仕事は非常に楽しいものになるので、みなさんがよいクライアントと巡り会えることを祈っております。

この記事を書いたライター

執筆者

じょん

一児の父でアラフォーライター。
Web制作会社にてライターとしてのキャリアを積みながら、副業ライターとして活動中。得意分野はエンタメ系。興味のある分野では作成する文章にも地が出がち。座右の銘は「ライターは文化的雪かき」。鈍く光る職...

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