ChatGPTのプロンプト・おさらい

ChatGPTのプロンプト・おさらい

前回はChatGPTで求める答えを導き出すために必要なプロンプトと呼ばれる指示について調べていきました。

ChatGPTは命令に対する回答を、膨大な情報の中から整理して吐き出すため、指示を具体化していくことで、より精緻な回答を導き出すことができます


プロンプトの形式にはさまざまなポイントや注意点がありますが、それらを網羅してテンプレート化したプロンプトシステムと呼ばれるものが公開されています。私はその中から、最も汎用性の高そうな深津式プロンプトシステムを採用し、実践を行っていこうと思っています。

深津式プロンプトシステムは以下のとおりです。


#命令書:
あなたは、{text}です。
以下の制約条件と入力文をもとに、 最高の結果を出力してください。

#制約条件:
・文字数は{text}
・{text}

#入力文:
{text}

#出力文:

その他プロンプトの詳細については過去記事をご覧ください。

さて、プロンプトの復習を行ったところで、いよいよ実践です。

これまでの学習で判明したように、まだまだ本文を任せることには不安の残るChatGPTさん。では、ライター業務のなにを任せるのが最も効率的でしょうか。おそらく、最も利用しやすい方法は校正とプロットの作成だと思います。

校正は自分の書いた文章の校正をお願いするもので、プロットはあくまで筋書きだけ。どちらも実作業は自分で行うことになります。これならChatGPTの不安な部分を避けつつ、最大限活用することができるでしょう。

ChatGPTによるプロット作成 実践編

ChatGPTによるプロット作成 実践編

では、早速実践していきたいと思います。今回もこれまでと同様、SEOライティングをテーマにChatGPTさんにプロット作成を依頼していきたいと思います。

まず、プロンプトとしてこちらを用意してみました。

#命令書:

あなたは、プロのライターです。

以下の制約条件と入力文をもとに、 最高の記事のプロットを出力してください。

#制約条件:

・テーマは「SEOライティングのコツ」

・4章構成

・見出しと概要を簡潔に

・初心者にもわかりやすく

・文字数は1,000字ていど

役割をプロのライターと設定し、最高の記事のプロットを出力してくれるように依頼しています。制約条件はテーマだけでなく、章の数や、形式、ターゲット設定などを細かく指示します。

これまでの経験からChatGPTさんは適当に頼むと際限なく長い文章を吐き出したりするので、文字数もある程度の制約を設けました。

この設定でChatGPTさんが導き出した答えがこちら。

ChatGPTさんが導き出した答え

おおっ!それっぽいものができている!

ただ、よく読むと少々気になる点も。まず、全体を通したストーリー性がよろしくないように感じられます。1,000文字という制限を加えたためか、内容自体も不十分なところがありそう。

また、各見出しにどのような内容かがわかる概要を入れてほしいと思っていたのですが、概要と見出しが完全に別れてしまっています

上記の反省を受けて、改めて指示書を修正してみます。

#命令書:

あなたは、プロのライターです。

以下の制約条件と入力文をもとに、 最高の記事のプロットを出力してください。

#制約条件:

・テーマは「SEOライティングのコツ」

・4章構成

・リードとまとめを設ける

・各章の概要を簡潔に

・初心者にもわかりやすく

・文字数は2000字ていど

結果はこちらでした。

ChatGPTさんが導き出した答え

うーーん、4章立てだとこの見出しがデフォルトの様子。

概要は追加されましたが、内容は前回の箇条書きがそのままテキストになっているだけのよう。ストーリーとして無理がないかもちょっと気になるのですが、ストーリー性を付加するためにはどう質問したらよいものか…

ある程度知識のあるテーマだから気になるのかも…という思いもあり、次は別のテーマでプロットを作成してもらいます

#命令書:

あなたは、プロのライターです。

以下の制約条件と入力文をもとに、 最高の記事のプロットを出力してください。

#制約条件:

・テーマは「SEOライティングのコツ」

・4章構成

・リードとまとめを設ける

・各章の概要を簡潔に

・初心者にもわかりやすく

・文字数は2000字ていど

ちょっと興味のある旧車について記事を書くことを想定して、ChatGPTさんに聞いてみました。もう一つ条件として、代表的な日本の旧車を盛り込むことを指示しています。

ChatGPTさんが導き出した答え

少々代表的な旧車に寄りすぎな気もしますが、車種名をスムーズに出してくれたりと、未知の領域へ踏み出すときの参考にはなりそうです。ただ、個人的にはもっと取り上げてほしい旧車がいっぱいあるんですけどね…スカイラインとかベレGとか…。

おそらくもっともっと質問の精度を上げていくことができるとは思うのですが、どうしても知っている分野だったりすると、プロット程度であれば、自分で制作したほうが早いかも…と思ってしまいました。

むしろ、旧車の例のように、門外漢な分野のアイデア出しとして活用するほうがライターとしては使いやすいかもしれません。

とりあえずChatGPTのひと通りの使い方は試してみたように思いますが、このままだとまだ使いこなせているとは言えないと感じています。

次回は、もう少し理解を深めてさらなる利便性を追求していこうと思いますので、もう少々お付き合いください。

この記事を書いたライター

執筆者

じょん

一児の父でアラフォーライター。
Web制作会社にてライターとしてのキャリアを積みながら、副業ライターとして活動中。得意分野はエンタメ系。興味のある分野では作成する文章にも地が出がち。座右の銘は「ライターは文化的雪かき」。鈍く光る職...

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