1.お世話になっております
あいさつ文としてよく使われる「お世話になっております」ですが、ビジネスチャットでは省いても問題ないとされているそうです。
「特定のメンバー間で情報をやり取りするから、体裁を気にする必要がない」
「効率的にメッセージをやり取りすることを重視している」
などが理由として挙げられますが、私は何となく入れてしまいます。
少なくとも今はフリーランスとして仕事をしている以上、やり取りをするのはすべて「社外の人」である以上、丁寧に接するに越したことはないと思っているためです。
ちなみに、会社員として働いていたときも社内の人には「お疲れ様です」、社外の方には「お世話になっております(もしくは「おはようございます」などの挨拶)」を必ず入れていました。
せっかくなので、X(旧Twitter)あたりで「ビジネスチャットであいさつ文は入れる?」とアンケートを取ってみたいところですね。
2.とんでもないです&とんでもございません
ビジネスシーンに限らず、否定や謙遜を込めて使われる言葉として「とんでもないです」「とんでもございません」があります。
私も普段の会話では何気なく使っていますが、文法上は正しくない言葉なので、ビジネスチャットでは使わないよう気をつけているところです。
そもそも「とんでもない」自体が1つの完成した単語であるため、「とんでも」「ない」に分解できないことから、「とんでもございません」という言葉は本来成立しえないとか。
どうしても否定や謙遜の言葉として「とんでもない」を丁寧に伝えたいなら、「とんでもないことです」や「とんでもないことでございます」と言わなくてはいけないようです。
ただ、相手の受け取り方によっては「そんなこと言うなんてありえない」など、非難する意味合いに伝わるため、言い換えるなら以下の表現を使ったほうが良いでしょう。
- 恐縮です
- 恐れ入ります
- 滅相もないです(滅相もないことでございます)
- 光栄です
- 幸甚(こうじん)に存じます
- そんなことないです(そんなことありません)
※参考:「とんでもないです」の意味や正しい敬語とは?言い換え表現やビジネスでの使い方も解説(Chatwork お役立ちコラム)
3.了解です
「わかりました」という意味で使われる「了解です」ですが、これは本来目上の人には使わないのがマナーとされています。
「事情は理解したから承諾する」という、どちらかといえば許可を与える印象になるためです。
私は現在「社内の人と仕事する」というシチュエーションとは無縁のため「了解です」「了解」という言葉はなるべく使わないようにしています。
代わりに使える言葉としては、
- 承知しました
- 承知いたしました
- 承りました
- かしこまりました
などがあります。ちなみに、ビジネスチャットのログを調べてみたところ、私は「かしこまりました」を使っていることが多いようです。
4.ご苦労様です
私は一人で仕事をしているためあまり使わないのですが、一緒に働いている人をねぎらう言葉として使われる「ご苦労様です」も注意すべきかと思います。
「ご苦労様」は本来、「他人に仕事を依頼したときなどに、その苦労をねぎらう」という意味の言葉であり、目上の人から目下の人に使うものとされているためです。
同僚や目上の人に対して使うなら「お疲れ様です」のほうが良いとされていますが、混同しそうな人は「お疲れ様です」で統一しておくと良いでしょう。
実は絵文字や「!」が苦手です
敬語の話からは外れてしまいますが、私がビジネスチャットにおいて扱いを考えあぐねているものについても触れておきます。
それが「絵文字」と「!(感嘆符、エクスクラメーションマーク)」です。
私はビジネスシーンで絵文字を使うべきではないと考えているため、長年の付き合いで気心が知れている(何なら雑談までできる)クライアント様とのやり取りなどごく一部の例外を除き、使いません。
しかし、世の中の人が私と同じ考え方かというと必ずしもそうではないみたいです。ビジネスチャットサービス「Chatwork」を運営するChatwork株式会社が2019年に行ったアンケートによれば、調査に参加したユーザーの半数が「絵文字はコミュニケーションを円滑にする」と考えているとのことでした。
出典:ビジネスコミュニケーションの絵文字利用に関するアンケート|Chatwork株式会社
もしかしたら、私が絵文字に対して神経質に考え過ぎなのかもしれません。単にビジネスシーンで使うのが苦手なだけで、プライベートでのやり取りでは絵文字やスタンプは多用しています。
また「!(感嘆符、エクスクラメーションマーク)」についてですが、どうも私は威圧的に感じて苦手です。
やたらと語尾に「!!」を付けてくる方が担当になると、やり取りをする度に「何でこの人怒ってるの?」とストレスを感じます。
同じように思う人がいないかを、Mojiギルドの掲示板やX(旧Twitter)で聞いてみたいところです。
相手に心地よく仕事をしてもらえればそれで良し
結局のところ、敬語や絵文字、「!」の使い方に配慮する必要があるのは、相手にも心地よく仕事をしてもらうためだと思っています。
あまりにぞんざいな言葉遣いをしたならともかく、うっかり間違った敬語を使ってしまったからといってそれだけでクレームの火種になる可能性は極めて低いはずです。
敬語だけでなく、ビジネスチャットのやり取りは可能な限り迅速に行う、伝えたいことがはっきりわかるように書き方を工夫するなど、配慮を行き届かせることは同じぐらい重要だと私は考えています。
心配になる部分はあるかもしれませんが、まずはシンプルに「相手に心地よく仕事をしてもらうにはどうすれば?」というところから考えてみましょう。
この記事を書いたライター
隣野こぱん
パンダとハイボールが大好きなWebライター10年生。経理の仕事が合わな過ぎてライターを始めましたがまさかここまで続くとは!
元気の素は旅行とおいしい食べ物とポルノグラフィティのライブです。皆さんと一緒に「書く仕事」の魅力を伝えていけ...