経費とは?

経費とは、事業や仕事を行う上で必要となる支出のことです

確定申告の際に収入から差し引くことができ、結果として課税対象となる所得を減らす効果があります。つまり、適切に経費を計上することで、支払う税金を抑えることができるのです。

ただし、経費として認められるのは仕事に直接関係する支出に限られますので、注意が必要です

Webライターが経費として計上できるものは?

Webライターが経費として計上できるものは?

Webライターとして活動していると、仕事に関連するさまざまな出費が発生します。これらの出費の中には、経費として計上できるものがたくさんあります。

ここでは、主なものについて説明していきましょう。

パソコンやインターネットの購入費用や使用料

Webライターにとって、パソコンとインターネットは必須のツールです。これらの購入費用や使用料は、原則として経費として認められるでしょう

パソコンを購入した場合、10万円以上のものは固定資産として減価償却の対象となりますが、10万円未満であれば購入した年に全額経費として計上できます。

青色申告をしていれば、「少額減価償却資産の特例」を活用して30万円未満のパソコンも一括で減価償却可能です。

インターネット料金も、仕事での使用割合に応じて経費計上が可能です。ただし、プライベートでも使用している場合は、仕事での使用割合に応じて経費計上することになります

カフェでの作業や取材に使った交通費

外出先で仕事をすることも多いWebライターにとって、カフェでの作業代や取材のための交通費も経費になるでしょう。

カフェやコワーキングスペースでの作業費用、取材先までの電車賃や車のガソリン代など、仕事に直接関係する支出が挙げられます。

ただし、自宅近くのカフェでの作業や食事まで済ませた場合、また、日常的に利用する交通機関での移動については、経費として認められない可能性があるので注意しましょう

プライベートでの使用と明確に区別できることが重要になります。

書籍や勉強に使った費用

Webライターにとって、知識の更新やスキルの向上は非常に重要です。そのため、仕事に関連する書籍の購入費や、セミナー参加費なども経費として認められることが多いでしょう

例えば、特定のテーマについて執筆するために購入した専門書は経費とできそうですが、事業と直接関係がない娯楽として読むための小説や雑誌は、経費として認められない可能性が高いです。

セミナーについても、ライティングスキル向上させて利益につなげるために参加するであれば経費として認められるでしょう

家で仕事をしている場合の経費計上方法

家で仕事をしている場合の経費計上方法

多くのWebライターは自宅で仕事をしています。その場合、家賃や光熱費の一部を経費として計上できることを知っていますか

ここでは、家事按分という考え方について説明します。

家での光熱費や家賃も経費にできる?

家事按分とは、自宅の一部を仕事用のスペースとして使用している場合に、その部分に関する費用を経費として計上する方法です。

具体的には、家賃や光熱費、インターネット料金などを仕事用途とプライベート用途に分けて計算します。

家事按分の計算方法を知ろう!

家事按分の方法はいくつかありますが、最も一般的なのは面積比による按分です。

例えば、自宅の総面積が60㎡で、そのうち仕事用スペースが10㎡だった場合、仕事用途の割合は約16.7%(10㎡÷60㎡)となります。この場合、家賃や光熱費の16.7%を経費として計上できます。

また、作業時間で按分する方法もあります。1日のうち仕事に使用する時間の割合で按分するのです。例えば、1日24時間のうち8時間を仕事に使用している場合、経費として計上できる割合は約33.3%(8時間÷24時間)となります。

家事按分の注意ポイント

家事按分を行う際は、あまりに高い割合で経費計上すると税務調査の対象になる可能性があります。これは、必要以上に経費として申告していると判断される可能性があるためです。

業務上必要である部分の割合を明確にすることが必要になるため、先に述べた家事按分の方法できちんと計算しておきましょう。また、按分の根拠となる資料(間取り図や面積の計算書、作業時間の記録など)は必ず保管しておきます

税務署から説明を求められた際に、しっかりと根拠を示せるようにしておくことが大切です。

私が経費管理で工夫していること

私が経費管理で工夫していること

経費の管理は日々行うことが大切です。経費を計上するとなると帳簿を付ける必要があります。私は青色申告をしているため、複式簿記での帳簿付けが必要です。でも1から自分で経費管理して、帳簿も付けるのは難しいですよね。

ここでは、私が実際に経費を管理する際に工夫していることをお伝えします。

会計ソフトの活用

経費を管理する上で、とても便利なのが会計ソフトです。簿記に詳しくなくても、きちんと帳簿付けできるのが助かります。

最近は個人でも使える会計ソフトがいろいろありますね。自分で全て帳簿をつけるのは大変なので、私は積極的に会計ソフトを活用しています。

選ぶ際にはいろいろと調べて、自分が使いやすいものを選ぶのがおすすめです。そうすれば、後悔することはないはず!私は直感的に使えるソフトがいいなと思い、口コミなどを確認して、マネーフォワードクラウドを選びました。

家計簿アプリと連携!

私は家計簿アプリでマネーフォワードMEを使っていて、会計ソフトのマネーフォワードクラウドと連携しています。家計簿をつけるときに、経費かどうかをチェックしておけば、会計ソフトに連動されます。そのまま確定申告に反映されるのでラクですよ!

他の会計ソフトもクレジットカードや銀行口座と連携できるなど、日々の経費管理をラクにしてくれる機能がついています。

普段のお金の管理と仕事の経費管理をうまく連携させることで、確定申告までの会計管理がスムーズにいくはずです

領収書やレシートの整理方法

領収書やレシートの整理に悩んでいる人も多いのではないでしょうか。

デジタル化した領収書やレシートは会計ソフトのクラウドストレージに保存し、いつでも確認できるようにするのがおすすめです。またネット通販で購入したものなどは、領収書はデジタルで発行されるため、管理がしやすいでしょう。

青色申告の場合、経費の証拠となる書類は7年間保存する必要があるので、整理して保管することが大切です。

※参考:記帳や帳簿等保存・青色申告

税金と確定申告で注意すべきポイント

税金と確定申告で注意すべきポイント

確定申告を行う際はいくつか注意すべき点があります。ここでは、主な注意点について説明します。

経費として認められやすいものと認められにくいもの

経費として認められやすいものは、仕事に直接関係する支出です。例えば、パソコンやソフトウェアの購入費、インターネット料金、参考書籍の購入費などが挙げられます。

一方、認められにくいものには、プライベートでの使用と思われる支出があります。例えば、高級な食事代や、仕事との関連性が薄い旅行費用などです。

経費として計上する際は、仕事との関連性をしっかりと説明できるようにしておくことが大切です

青色申告と白色申告の違い

確定申告には、青色申告と白色申告の2種類があります

青色申告は、より詳細な帳簿をつけることが求められますが、その分、控除額が大きくなるメリットがあります。一方、白色申告は手続きが比較的簡単ですが、控除額は青色申告に比べて少なくなります。

収入の規模や経費の内容によって、自分はどちらが有利かを考えてみましょう。青色申告は節税効果が大きいので、収入によっては青色申告したほうが節税になる可能性が高いです。

※参考:No.2070 青色申告制度(国税庁)

節税も意識してみる

節税を意識することで、より効果的な経費計上が可能になります。自分が普段買ったり使ったりしているものが、事業に関係しているかどうかを再度確認してみましょう。

例えば、取材に車で行けば、そのガソリン代は経費になります。本も案件の執筆のための資料として使用しているなら経費になる可能性があります。

計上漏れがないよう、こまめにチェックすることが大切です。また、青色申告特別控除を利用することで、最大65万円の控除を受けられる可能性もあります

まとめ

まとめ

経費計上は、慣れるまでは難しく感じますよね。しかし、きちんと理解できれば、事業を継続するうえでメリットがたくさんあります。

適切に経費を計上することで課税対象となる所得を減らすことができ、結果として節税につながります

また、経費を適切に管理することで、自身の事業の収支状況を明確に把握できます。これは、自分がWebライターとしてどのくらい仕事をして収入を得ているかを知るうえで非常に重要です。

経費計上や確定申告は、Webライターとしての活動を長期的に続けていく上で避けては通れません。少しずつ理解を深め、実践していくことで、必ずスムーズにできるようになるはずです。がんばってみてくださいね!

この記事を書いたライター

執筆者

フクモトカナ

広島在住のもうすぐ50代。現在は主にWebライターとSNS運用のお仕事をしています。子育て中の2014年に販売の仕事をしつつ、Webライターのお仕事を始めました。所属企業のオウンドメディアの執筆などもした後、2023年11月よりフリーランスに。自分...

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