【体験談】ライターは孤独を感じやすい?私がライターをしていて思うこと

【体験談】ライターは孤独を感じやすい?私がライターをしていて思うこと

まずは私自身がフリーランスでライターをやってみた体感からお話します。

結論から言えば、個人で活動するライターは、孤独を感じやすいものだと思います。孤独感の主な原因となっているものは、以下の3つだと推察します。

  • 職業としてのレア度
  • 仕事環境
  • 外部とのコミュニケーションの取り方


それぞれを少し詳しく解説しますね。

職業としてのレア度

あなたは「街中で偶然フリーランスのライターさんと出会う確率」ってどれくらいのものだと思いますか?

内閣府が令和元年7月に発行した「【第17回】日本のフリーランスについて -その規模や特徴、競業避止義務の状況や影響の分析」によると、フリーランスの働き方をする人口は全就労者の5%程度。

さらに株式会社ファングリーが2022年3月に3,000人のフリーランスを対象に行った調査によると、ライター・編集者と答えた割合は12.9%。これらを合わせると、フリーランスのライターは全就労者の約0.65%しかいないものだと言えます。

つまり、現役のフリーランスライターさんと偶然出会うことって、かなり難しいことなのです。このことから、ライターは同じ仕事について語れる仲間ができづらい職業であると言えるでしょう。

※参考:内閣府「【第17回】日本のフリーランスについて -その規模や特徴、競業避止義務の状況や影響の分析」(令和元年7月)

※参考:PR TIMES「グループ会社のファングリー、フリーランスの業務受注に関する実態についてアンケート調査を実施」

仕事環境

ライターの仕事環境について、一般的に次のような特徴があります。

  • 1人で業務がほぼ完結する
  • PCとインターネットがあれば業務がほぼ完結する(取材がある場合を除く)


そのため、毎日家にこもりきって仕事をするのが常であるライターさんも多いのではないでしょうか。環境に変化がないと、日常が単調になりやすく、あっという間に月日が経ってしまいますよね。世間と隔離されている感覚も、孤独の要因になっていると感じました。

外部とのコミュニケーションの取り方

近年のビジネスコミュニケーションは、チャットツールが主流です。一昔前と比べて、連絡手段に電話を使う機会は桁違いに減りましたよね。

テキストベースのコミュニケーションは、都合のいい時に返信ができるし、履歴が残るためコミュニケーションエラーが少ないしと、メリットが多いものです。一方で、話が膨らみづらく、相手との関係性がビジネスライクになりやすい側面もあります。つまり“雑談”が発生しにくいのです。

雑談をする機会が減ることは、他人の存在を実感する機会が減ることにつながります。これもライターが孤独感を募らせやすい一つの要因となっているのではと思うようになりました。

【体験談】みんな孤独を抱えている?交流会で交わした「ライターのホンネ」

【体験談】みんな孤独を抱えている?交流会で交わした「ライターのホンネ」

次は、私が周りのライターさんから聞いたホンネについてお話します。

実は私、全10回・月1回ペースでライターさんたちを集めたオフライン交流会を主催した経験があります。

始めるきっかけとなったのは、とあるビジネス系講習会で、奇跡的にライター仲間と出会えたこと。その場で仕事の情報交換やライターあるあるを話すうちに、とても心が軽くなり、ちょっとしたわかち合いの大切さを感じたわけです。

そこで彼女にサポートをお願いし、ライターを対象にした交流会の開催を始めました。ライターのみなさんがどんな仕事の仕方をして、どんな悩みを抱え、どんな助け合いを望んでいるのか、知ることで何かが生まれる気がしたからです。

交流会は、10人以下の小規模ではありましたが、参加者の満足度は高かったと自負しています。一緒にご飯を食べ、他愛ない雑談をし、ライターっぽいワークショップをし、腹をかかえて笑い合いました。たくさんの言葉を交わした中から、私が記憶している「参加者が教えてくれた、ライターだから感じる孤独・悩み」の一部をご紹介します。

<孤独>
●「同じライターにしかわからない話」を気軽に話せる場が少ない
●ときどき、仕事仲間が欲しいと感じる
●会社員とは違う生き方を選んだ価値観を、わかち合える相手が欲しい など

<悩み>
●収入がなかなか伸びない
●仕事のやり方が正しいのかわからず不安になる
●仕事の相談を誰にもできない
●この先も仕事を続けられるか不安で仕方なくなるときがある など

交流会に集まってくれたライターさんの多くは、子育て中の女性です。状況に合わせて働けるフリーランスの働き方に魅力を感じつつも、ビジネスに対する不安はもち続けている方がほとんどでした。そして真面目にあがいている人ほど、不安も大きく、孤独を感じやすいように見えました。

「孤独や不安に負けずに、自分を信じて仕事を続けていくこと。それがライターにとって大きな課題である」と実感したのが、交流会を通じて得た学びです。

孤独に負けない!ライターの孤独との向き合い方とは?

孤独に負けない!ライターの孤独との向き合い方とは?

人は、孤独・寂しさを感じるとネガティブな思考になりがちで、さらに不安が増幅し…と負のスパイラルに陥ってしまいます。では、ライターが孤独に負けずに仕事を続けていくためには、どんな対処をするべきなのでしょうか。

私自身の実感や、周りのライターさんから聞いた声を総合して、以下の具体的な方法を提案します。

  • 意識して、人のいる場所に身を置く
  • ライターコミュニティに参加する
  • 仕事以外の時間でどこかに“所属”する


一つずつ詳しく見ていきましょう。

意識して、人のいる場所に身を置く

1人で自宅で仕事をしていると、外の世界とのつながりが希薄になりがちです。そのため、意図的に人のいる場所に身を置くようにすることも、孤独感をこじらせない方法の一つでしょう。

お気に入りのカフェなども気分転換になって良いものですが、せっかくならおすすめしたいのが、コワーキングスペースの利用です。

コワーキングスペースは、“作業場”を想定した作りになっているだけあって、通信・電源・休憩設備などの環境の快適さがバツグンです。加えて大きなメリットといえるのが、人とつながるチャンスができること。

コワーキングスペースには、フリーランスやリモート出勤者が多く集まります。休憩中やイベント開催時など、仕事を邪魔しないタイミングでチャンスがあれば、ぜひ勇気を出して話しかけてみてください。フリーランスは仲間内の助け合いを大切にする方も多く、つながりをもつことがビジネスチャンスに直結することも珍しくありません

上記は、外出によって仕事環境を変える話でしたが、例えば子どもを自宅保育しているなど、外に出ること自体が難しい事情の方もいますよね。その場合は、ミーティングツールを利用したオンライン作業会に参加するのもアリです。

オンライン作業会には、黙々とそれぞれが自分の仕事をして時間だけを共有するものや、雑談部屋を設けているものまで、多種あります。雰囲気はコワーキングスペースに近く、人の目があるおかげか、まるっきり1人きりでいるときよりも不思議と寂しさを感じにくくなるものです。いつもと違う空気感を味わいたい時に、利用してみると良いかもしれませんね。

ライターコミュニティに参加する

オフラインではレアキャラのライターも、オンラインになると地理や時間の制約がなくなるため、つながりをもてる可能性がアップします。

ライター同士のつながりを生むプラットフォームの一つが、Mojiギルドです。Mojiギルドにはたくさんのライターが集まり、それぞれの感性でコラムや情報記事を執筆しています。掲示板機能もあるため、交流をもつことも可能です。

Mojiギルド内で他のライターの考え方を知ったり、体験談を自分に置き換えて追体験するうちに、自分は一人じゃないと感じられるのではないでしょうか。

また、SNSの利用もおすすめです。例として、X(旧:Twitter)で「#Webライター」で検索をかけると、ライターのつぶやきを多くキャッチできます。自分との共通点が多くて親しみを感じる人を探すのもよし、素敵なワークスタイルを実現している憧れの人を探すのもよし。まずは気軽にフォローしてみると良いでしょう。

加えて近年では、ライターさんや編集者さんが運営するオンラインサロンも増えました。参加すれば、情報交換・スキルアップ講座・仕事仲間の獲得など、サロンが掲げる恩恵を受けられるはずです。気になったらぜひ検索してみてください。

~Mojiギルド・Xアカウントのご紹介~

 https://twitter.com/moji_guild

仕事以外の時間でどこかに“所属”する

寂しさは、仕事以外の時間で発散するのも一つの手です。いわゆる、居場所づくりですね。集団に所属することで、人は社会的な欲求を満たします。自分が疲弊してしまわない程度であれば、居場所はいくつあってもかまいません。興味関心に近い集団や、気の合いそうな人たちの中には、ぜひ加わってみると良いでしょう。

ここで武器になるのが、フリーランスの強みともいえる「時間の自由度」です。これをぜひ最大限に活用して、ライティングから離れている時間を充実させてください。生活全体の充実度が上がれば、仕事面へもきっと良い影響があるはずです。

孤独と向き合えば、孤独はなくなる

孤独と向き合えば、孤独はなくなる

今回の記事は、ライターの孤独との向き合い方について考えました。

ライターは仕事の特性上、孤独を感じやすいと言えます。しかし、孤独に直面したときに大切なのは、我慢するのではなく、うまく消化しながら付き合うこと。これからもライターとして長く活動していきたいなら、明るい気持ちで机に向かえる仕事環境を整えていくことは、とても大切です。

ライターはレアな職業ではありますが、あなたは決して一人ではありません。だって、この文章を書いている私も、ライターだから。あなたと喜びやつらさを分かち合える仲間となりたいと願い、文字をつづっています。可能性と勇気を高め合いながら、これからも共に同じ道を歩み続けていきましょう。

この記事を書いたライター

執筆者

加橋もと春(motohal)

「誰か」と「読み手」をつなげる文章をつくる、ライティングという仕事にやりがいを感じています。人物取材や製品コピーなどのストーリー性・メッセージ性のある記事制作、FP等のマネー系資格を活かしたSEOライティングなどが得意です。現在はフ...

詳細を見る

タグ