ライターを始めたが怖くて応募できなかった

ライターを始めたが怖くて応募できなかった。

ライターを始める前から、ライターの仕事はクラウドソーシングサイトで獲得すればよいと知ってはいましたが、実際に登録はしていませんでした。

職を失ったその日に気持ちを切り替え、さっそくクラウドソーシングサイトに登録して仕事を検索したのです。なんという切り替えの速さ。自分でも笑っちゃいます。

私がライターを始めたきっかけについてはこちらの記事をご覧ください。

ひと通りの入力が終わり、早速検索開始。これまでの経験が活かせそうな一番単価の高い仕事を見つけ、応募しました。今考えれば、無謀とも思える行為ですが「自分なら簡単にできる!」そんな、根拠のない自信があったのです

なんと、ありがたいことに返信がありました。初応募にして初獲得。

「やった!やっぱり俺ってすごいじゃん!」と喜び、返信内容を読んだ私は、その内容に大きなショックを受けたのです。

詳しくは述べませんが、簡単にお伝えすると「あなたは今回の案件に応募するだけのスキルがありません」といった内容です。かなりお怒りになっていたようで「よくそのようなレベルにもかかわらず、応募しましたね」といった趣旨が長文で書かれていたのを覚えています。

自信満々だった私のプライドは見事に打ち砕かれ、それ以来、案件に応募するのが怖くなってしまったのです

3か月間はトラウマとの葛藤

3か月間はトラウマとの葛藤

この出来事で私は「このままではダメだ」と思い、書籍を読んだり講座を受講したりと、ライターの勉強を本格的に始めました。

勉強を始めて、初案件に応募したクライアントがお怒りになった原因がわかったのです。自己紹介文や提案文の書き方が、全くわかっていなかったのです。今思えば、これでは不採用になっても仕方ないと思ってしまう内容でした。

勉強を進めていく中で、クラウドソーシングで仕事を獲得するには、実績が必要だと知ります。講座の講師から「タスク案件なら不採用になることはなく、やった分だけ評価になるのでタスク案件から始めましょう」と教えてもらったのです。

私は、その日から毎日タスク案件をこなしていきました。

タスク案件をこなすことで、評価はたまっていくものの報酬はわずかです。「これではどうしようもない」と思い、私は講師に相談しました。

すると、講師から「評価もたまってきたので、そろそろプロジェクト案件に応募しましょう」とアドバイスされました。

プロジェクト案件に応募しなければ始まらないことは、言われなくてもわかっています。しかし、最初の案件で衝撃的な不採用を経験した私は、怖くて応募できなくなっていたのです。

仕事を検索して良さそうだと思い、提案文を書くまでは進みます。しかし、どうしてもそこから先に進めません。怖くて「応募する」のボタンが押せないのです

完全にトラウマになっていました。

初めて案件が獲得できたのは3か月後

初めて案件が獲得できたのは3か月後

このままでは、ライターとして成功できないと感じた私は、とあるコンサルティングを受けました。ネガティブなマインドブロックを外して欲しかったからです。

コンサルティングを受けるにあたっても、怖くて応募できないことは伝えていませんでした。これも、ネガティブマインドが影響してたのです。今思えば、正直に話していれば「もっと早く仕事が受注できたのに…」と後悔しています。

コンサルの先生からは、独学で勉強していたこともあって、文章力はついていると褒めていただきました。そして「これだけ書けているのに、なぜ仕事が取れないのだろう?月に何件くらい応募していますか?」と聞かれたのです。

ここで、私のビビりが先生にバレます。

「いや、実は…怖くて…」

「あ、それが原因です!」と言われ、その日から強制的に案件に応募させられました。「1日10件に応募しましょう!本当に応募したかどうかスクショを撮って証拠を送ってください」と言われ、もう現実逃避ができない状態に追い込まれたのです。

先生には感謝しかありません。このことがなかったら、私は一生ビビりのままだったでしょう。

それから、私は毎日案件に応募しまくりました。ジャンルにはこだわらず、手当たり次第に毎日10件ずつ応募する。その繰り返しです。

そして、やっと初めての案件が獲得できました。ライターを始めて3か月目でした。

ライターの初仕事は、まさかのエンタメ案件!

ライターの初仕事は、まさかのエンタメ案件!

毎日10件ずつ、手当たり次第に応募して2週間目。さすがに、もう完全にマインドブロックは外れていました。

そして、念願の初案件獲得。

返事があり「あなたにお願いしたいと思います」と書いてあった時は、とにかく嬉しかったのを覚えています。

しかし、もはやどのような案件に応募したのかすら思い出せませんでした。そして、届いた返信を見てみると…。

私が一番興味のないエンタメに関する仕事でした。エンタメとは書いてありましたが、よく読んでみると、あるアイドルグループのメンバーに関するゴシップ記事をYouTubeからまとめる内容です。

その日から私にとって苦痛の日々が1週間ほど始まります。

暇さえあれば動画を視聴、外出先で本屋を見つけたらグループに関する雑誌を読むといった毎日。

苦手なものを見ることほど苦になるものはありません。おかげで、そのグループについて、女子高生並みに詳しくなりました(笑)。

何度も何度も動画を見ながら原稿を書き直し、WordPressに入稿して、動画の挿入から装飾まで1記事を書くのに1週間もかかりましたが、納品できた時は達成感でいっぱいでした。

まさか、初めての案件でここまでやらなければならないと思っていませんでしたが、調べながら入稿することで、かなり勉強できたのでその案件には感謝しています。

しかし、無事に納品が終わり取引が終了した後、いただいた報酬を見て愕然としました。

嬉しさのあまり、単価をちゃんと確認していませんでしたが、よく見ると1文字0.1円の案件だったのです。最終的に、書いた文字数は1万文字を超えていました。さらにワードプレスへの入稿と装飾や動画の埋め込みまで含めて報酬は1,200円。

金額を目にした時は「中学生のおこづかいより少ないじゃん」と声を上げてしまったほどです。

衝撃的な初案件から学んだこと

私のライターとしての初案件はこのような衝撃的な結末でしたが、この経験が今に活きていると思っています。

まずは動き出さないことには何も始まらないことを学びました。今では、営業することへの恐怖心がなくなり、断られても気にならなくなっています。

当時の私からすると考えられません。

初めてのことにチャレンジするには勇気が必要ですが、ほんのわずかな勇気です。やってみると意外に何とかなるものです。もし、行動できずに悩んでいる方は、思い切って行動してみてください。

亀のように、ゆっくりでも行動すればきっと未来は変わります。

この記事を書いたライター

執筆者

松尾隆弘

ブライダル業界・ホテル業界・小売業界の人事を経てフリーライターへ。「文章で心を動かす」をモットーに、読者をワクワクさせる文章が得意です。ビジネス記事からエンタメまで幅広く執筆しています。座右の銘は「人生に失敗など存在しない」。...

詳細を見る

同じシリーズの記事を読む

タグ