文章校正の仕事内容

文章校正の仕事内容

校正の目的は、徹底して文字の誤りを正すこと。誤字・脱字・表記ミスがなくなるだけで、コンテンツの品質が高くなるのはいうまでもありません。校正が甘いと、大きなトラブルを招くリスクもあります。

例えば、商品名や金額の記載を間違えていたら?表記が統一されていなかったら?読者に誤解を与えかねません。このようなトラブルを防ぐために、校正は必ずしなければならない作業です。特に、信頼性や厳密性が求められる書籍や商品カタログ、会社案内などは、しっかりとした校正が必要です。

校正では、文章の内容ではなく文字の誤りをチェックします。よくある誤りとして挙げられるのは以下の4つ。

  • 同音異義語 → 「異動」「移動」
  • 変換ミス  → 「返信しなくてもOK」「変身しなくてもOK」
  • 送り仮名  → 「幼い」「幼ない」
  • 表記の統一 → 「千人」「1,000人」


客観的な視点で文章全体をチェックし、誤字・脱字・表記ミスをなくす校正は、誤解を防ぎ信頼性を高めるためには欠かせない作業です。校正後は、必要に応じてリライトしたりライターにフィードバックして修正依頼をしたりします。

校正と同じく「校閲」も文章の質を高めるうえで重要な作業です。誤字脱字や文法の誤り、用途の統一などをチェックする校正に比べると、校閲は内容に踏み込んだ作業といえます。

「校正」と「校閲」は似ている言葉ではありますが、取り組む作業内容はまったく別のもの。会社によっては、それぞれの専門部署があったり担当別に分けたりして作業しています。一方、ディレクターが校正や校閲を同じ業務として対応しているケースもあるようです。

文章校正の役割

文章校正の役割

文章校正は、原稿に書かれている文章の誤字・脱字・表記ミスをチェックする以外に、読者への責任や企業の信頼を守る役割があります。

読者への責任

誤字・脱字・表記ミスは、読者に誤解を与えたり読む意欲を損ねたりする可能性があります。こうした問題を解決し、読みやすい文章で正確な情報を読者に提供するのも文章校正の役割といえるでしょう。

企業の信頼を守る

企業やブランドの広報誌、Webサイトなどに誤字・脱字・表記ミスがあると、信頼性を損なうのはいうまでもありません。文章校正はこのようなリスクを防ぎ、企業やブランドのイメージを守るためにも必要な仕事です。

文章校正のやり方

文章校正のやり方

ライターから上がってきた原稿は、校正担当者(ディレクターが担当するケースもあり)によって必ず校正されます。しかし、信頼してもらえるライターになるには、記事を納品する前に自分で校正するのも大事だと思います。

ライターが自分で校正する際は、以下のポイントをチェックしてくださいね。

  • レギュレーション通りか
  • 固有名詞や数字は正しいか
  • 誤字・脱字はないか
  • 表記は統一されているか
  • 同音異義語や慣用句の使い方は正しいか
  • 句読点の位置は適切か
  • 文末表現は3回以上重複していないか
  • 漢字の送り仮名は正しいか
  • 助詞(てにをは)の使い方は正しいか


私の場合、ライティングを終えたら「誤字脱字は必ずある」と思って校正しています。また、記事を一晩寝かせるのもおすすめです。書いた直後にチェックするより、脳をリフレッシュしてからの方が間違いは見つけやすくなりますよ。

ツールを活用すれば、効率的に文章校正ができて生産性も向上します。初心者にも使いやすい無料ツールもあるので、ぜひ利用してみてくださいね。


無料ツールは、一定の項目のみのチェックであるため、足りないケースも出てくるかもしれません。より高性能のツールを使用したい方には、有料のものがいいでしょう。

文章校正の仕事に就くには

文章校正の仕事に就くには

文章校正の仕事に就くには、日本語能力や文章校正に関する知識を証明する資格を持っていると有利です。必ずしも必要な資格ではないものの、転職の際はアピールポイントになったりライティングスキルを上げたりできます。

検定試験概要
校正技能検定

・日本エディタースクールが主催

・文章校正に関する知識と技能を認定する検定試験

・夏季と冬季に中級試験、春季に上級試験を実施

校正士認定試験

・文部科学省認定の校正実務講座修了生対象の技能試験

・校正の基本的実践能力を審査し、基本的実践技能を認定

・年6回奇数月に実施

日本語検定

・日本語検定委員会が主催

・日本語力を高めることを目的とした検定

・6月と11月の年2回実施


資格があってもなくても、大切なのは実務経験です。文章校正の仕事に就きたい方は、まずはライターとしての実績を積み、ディレクション業にチャレンジするのもいいのではないでしょうか。

質の高いライティングを目指そう!

質の高いライティングを目指そう!

校正は、文章全体をチェックして、誤字・脱字・表記ミスを洗い出す大事な作業です。誤字・脱字・表記ミスのない記事は読みやすいだけでなく、ライターとしての信頼も得られると私は思います。

初心者ライターは、プロの校正者がチェックする前に自分でも校正してみてください。文章の質が向上し修正も少なくなるのはもちろん、自分の文章力を磨くための良い機会にもなりますよ!

この記事を書いたライター

執筆者

わたなべ

Webライター&ディレクター。オンライン学習塾のコラムや起業家さまのブログ執筆を中心に活動中。子育てに思い悩む日々を過ごしながらも「自分の人生は自分のもの」と気づきライターの道へ。コーヒーとチョコレートと自分の時間をこよなく愛する...

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