初仕事を受注するまでの道のり
初仕事を受注する前にいくつか準備したことがあります。順番にご紹介します。
プロフィールとポートフォリオの準備
私は2024年2月からライター業を開始しましたが、初めの半月はポートフォリオやプロフィールの内容を充実させることに費やしました。クラウドソーシングサービスのアカウント情報が全くまっさらな状態だと、私に案件を任せたいと考える判断材料があまりに少なすぎると考えたためです。
具体的には、プロフィール文の作成やヘッダーとプロフィール画像の設定がメインでした。
プロフィール文には自分の経歴や得意なこと、仕事に使用するツール、連絡時間などを簡潔に掲載することを心がけました。特に、私はWordPressや画像編集ソフト、SlackやChatwork、Zoomなどの連絡ツール、GoogleドキュメントやMOSなどの使用経験があったため、それがわかるように明記しました。
また、ポートフォリオ作成で気をつけたのは、私がどんな文章を作成できるかを依頼者が判断できるよう常に気を配ったことです。この段階ではライティング実績がないため、具体的には、誤字脱字がないか、PREP法の使用ができているか、画像の差し込みができるかなどの基礎的な面を重視しました。
ただ、プロフィール画像を用意する必要があることを意識していなかったため、あまり自分を撮影しない私にとってこれが最難関でした。
プロフィールやポートフォリオの時点で、文章力はアピールできます。加えて、自分がどんな領域に興味があり、仕事に対する姿勢が想像できる内容を記載することがポイントです。
提案と初めての案件受注
次に、クラウドソーシングサービスで仕事を検索して片っ端からピックアップしました。ピックアップして案件の内容をチェックしてから、順次提案文を書きました。
提案文で活きてくるのは、作成済みのプロフィールとポートフォリオです。これらがあると、クライアントに伝えたい内容がブレにくくなります。初歩の段階では実績がないため、自己PRになるものはプロフィールとポートフォリオのみです。それだけでは自分の熱意が少し足りないように感じるため、必ず案件の内容にあった知見や経験を添えたPR文を、今でも添えるようにしています。
3月の下旬に8件の案件に応募し、かなり迅速に返信が返ってきたのは「教育系ライター募集」の案件でした。プロフィール文に大学で学んできたことや、経歴に教育に寄った内容を掲載していたことが評価されたのかもしれません。
あまりにも決定が早かったため、通常はほとんど返信が来ないことは後から知りました。熱意ある提案文を評価していただき、なんとか初めての案件受注に成功したのです。
ライターになって初めての仕事
私がライターになって初めて受けた仕事内容は「受験や勉強の悩みについてのSEO記事作成」でした。私の経験が役に立つかもしれないと感じたため、応募しました。
具体的な記事の内容は、高校や学習塾の紹介がメインで、その流れでこのクライアントの売りたい商材に誘導するものです。文字単価1円で、1記事当たりの文字数は3,000文字でお受けしました。
こちらの仕事は現在でも継続で依頼を受けるに至っています。大学で教職課程を専攻していた経験があるため、ある程度は教育に関する知見が役に立っていると実感しています。
初仕事の始まりから終わりまで
ここから紹介するのは、初仕事をお受けして納品するまでの流れです。
【初受注】初仕事の内容
初仕事は教育系の記事の中でも、関東のある進学校の紹介記事でした。SEO記事の作成のため、クライアントが提示したキーワードに即した内容での執筆です。納品期日は依頼日から7日後とのことでした。
SEOライティングで最も大事なのは、事前のリサーチだと今の私は考えています。リサーチが疎かになると、記事の内容に一貫性を確保しにくくなるからです。
ただ、初心者の私はそれを本質的に理解できていませんでした。そのため、リサーチ内容を深く掘り下げないまま構成案を提出しました。構成案はすぐにOKが出ましたが、本文がちぐはぐな内容だったのでしょう、クライアントからいくつかリテイクが入りました。
結局、リサーチが十分でなかったために、情報収集と本文執筆が同時進行となり、非常に切羽詰まった状態で記事を書くことになってしまいました。納期には間に合いましたが、自分としては不完全燃焼で終わったため、なんとも苦い記憶です。
この経験から、記事に組み込みたい内容と取り上げない情報の取捨選択は、リサーチの段階で判断しておかなければならないと痛感しました。
【初納品】仕事に対する評価と報酬
クライアントには手間をかけてしまった上に、自分としてはそれほど納得のいく仕事ではありませんでしたが、クライアントが密に連絡を取ってくださったことが功を奏し、円滑に納品に至りました。
ありがたいことに、クライアントからは丁寧な仕事と綿密なコミュニケーションを高く評価していただき、現在まで継続してご依頼いただいています。
初めての仕事としてこの案件に巡り合えて良かったと心の底から感じる日々です。この内容の初仕事がなければ、Webライターとして鍛えたいことや知りたいことに熱を上げることはなかったと感じます。
仕事をしてみての感想
初仕事をしてみて感じたのは、互いの顔が見えないクライアントワークでも、仕事は相手のことを考えてするものだということです。
クライアントワークはテキストコミュニケーションが主体のため、良くないことですが手を抜こうと思えば手を抜けます。ただ、手抜きは信頼につながらないため、どんな仕事でも相手があって成り立つことを再認識できました。
教育系記事のライティングという面でいうと、知らないことを調べることが苦でなければSEOライティングは楽しんだもの勝ちだと感じます。私は教育に関する知見や言葉の知識がある程度備わっていたため、調べた情報の内容が分からなくて困ることはありませんでした。多少なりとも自分の興味や経験のある領域だと、初仕事でもそれほど悩む必要はありません。
ただ、ライターは時間を確保することでお金を得る仕事です。自分の生活の中にどのようにライティングのスケジュールを組み込むかは、初心者には大きな課題となるかもしれません。Googleカレンダーなどのアプリでタスク管理するのがおすすめです。
今やインターネット上で全てのやり取りが完結する時代。初仕事を通して、場所にとらわれることなく全うできるのがライターの仕事の魅力だと、改めて感じました。
ライターを目指す人へ
今回は私のライターとしての初仕事の体験をご紹介しました。ここまで読んでくださったWebライターを目指す人に、体験を通して私が学んだことを以下にまとめます。
- 過去の実績がなくても大丈夫
- プロフィールとポートフォリオはとても重要
- 提案文に全力でこの仕事がやりたいという熱意を込める
- 案件にはガンガン応募する
- クライアントから提示された条件やルールはすべて守る
- 加筆や修正に過度におびえる必要はない
- ダメだったらダメだったときに考えればよい
Webライターとしての初仕事は、事前に想定していた以上に苦戦したことの方が多かったですが、苦戦があって初めて自分の現在地を把握できたのも事実です。現状に満足せず、全ては伸びしろだと考えられる情熱がある人にこそ、ライターの仕事をおすすめしたいと思います。
私はWebライターの活動を始めて5か月です。兼業ライターのためそれほど頻繁に案件を受注できていませんし、幾度となく挫折したり落ち込んだりしています。しかし、書くことが苦ではないことと、生活の一部となってしまえばそれほど負担を感じなくなったことが継続できている理由です。
この記事を読んだ人が、少しでもライターとしての仕事に前向きになれることを願っています。
この記事を書いたライター
西原ちあき
和歌山が生んだ野望が多すぎるライター。三度の飯より風呂が好き。ライター活動のメインはSEOに特化した記事執筆です。ライターの仕事に際限はありません。興味や関心がなくなることがないため、いろんな人やジャンルに携わり続けたいと考えてい...