文字を書くことで初めてお金をもらったのは大学時代

文字を書くことで初めてお金をもらったのは大学時代

自分の書いた文章に対して初めて報酬をいただいたのは、大学生の頃です。

当時、とんかつ屋さんでのアルバイトとIT会社でのインターンを掛け持っていたんですが、ランチ代、デート代、飲み会代、海外研修への参加費など、大学生活は何かと出費が多く、もっと効率よく稼ぐ方法はないかなと常に頭を悩ませていました。

そんな時に、場所を選ばずできる仕事があれば、大学の空きコマや暇な時間に稼げるのではないかと思い、色々調べた結果辿り着いたのが「クラウドソーシング」でした。

私が大学生だった頃は、クラウドソーシングというもの自体がまだそこまで普及しておらず、友人の間で使っている人もいなかったため、まずはとにかく情報を集めるところからスタート。

最初は単価10円ほどのアンケート回答から実績を積み重ねていって、徐々に簡単なライター案件を受注できるようになり、1か月ほどして報酬額の合計が1万円を超えた時に初めてお金を引き出しました。実際に振り込まれた報酬を見た時に、「文字を書くことでお金がもらえる」ということを実感し、不思議な気持ちになったのを覚えています。

というのも、私は小学生の頃からパソコンを触っていた、いわゆる「デジタルネイティブ世代」なので、幼い頃からキーボードで文字を打つことや自分の意見をオンラインで発信することには馴染みがありました。幼い頃からずっと行っていた行為だったので、「自分が書いた文章がお金になる」というイメージが希薄だったのかもしれません。

結局クラウドソーシングでちまちま低単価案件を受けるよりも、大学で不定期に募集される実験・調査の被験者バイトの方が空きコマを活用して効率よく稼げることに気づいたので、すぐにやめてしまったんですが…(笑)。

振り返ってみると、この経験があったからこそ、「ライター」という職業が自分の人生の中の選択肢の一つとして加わった気がしています。

推しの先輩に近づくためにライターにチャレンジ

推しの先輩に近づくためにライターにチャレンジ

「近づく」には積極的に親しくなろうとする意味合いと、目指す存在に近い状態になるという二つの意味がありますが、私の場合はその両方の意味で推しに近づくためにライターにチャレンジしました(笑)。

…というのもあったのですが、実はそれはメインの理由ではなく、「キャリアへの焦り」がライティングの仕事を始めた大きなきっかけです。

私は新卒で英語コーチングサービスを提供するベンチャー企業に就職し、クライアント様の英語力向上をサポートする「英語コンサルタント」として働いていました。会社には成長意欲が高い優秀な方々が多く在籍していて、組織の成長スピードもとても速かったので、常に走り続けていないと置いていかれてしまうという焦りから、日々レベルアップすることを意識して過ごしていました。

コーチングスキル、英語力、傾聴力など、とにかくスキルをたくさん身につけて、「最強のコンサルタント」になるつもりで毎日がむしゃらに頑張っていましたが、入社して半年ほど経った頃、自分の成長スピードが鈍化していたことに気づいたんです。

当然ではありますが、新卒で右も左も分からない状態ではあらゆることが学びだったので、日々新たな発見があり、最初のうちは目の前のものを吸収すればするほど成長できました。しかし、だんだん業務に慣れていくと、1日を通しての学びが減っていく感覚がありました。

これではまずいと焦りながらも、何か行動を起こすわけでもなく、淡々と目の前の仕事を「こなす」日々。そんな時に社内公募で、自社のオウンドメディアの運営サポーターおよびライターが募集されました

メディアを取り仕切っているのは、普段コンサルタントチームとは関わりが薄いマーケティングチームで、私が尊敬している「推し」の社員さんが所属している部だったんです(笑)。

その方は私が入社した時にロジカルシンキング研修の講師を担当してくださり、頭の使い方やアウトプットの正確さ・速さに感動して、推し始めました。そんな優秀な方と一緒に仕事ができるという点に魅力を感じたのと、とにかく何かにチャレンジしてすぐにでも成長しなくてはならないという焦りから、迷わず応募しました。

とにかく「挑戦」に飢えていたので、もしかしたらライター以外の職種だったとしても手を挙げていたかもしれません。

そんなきっかけで自社メディアのライターとなり、コンサルタントと二足の草鞋を履き、日々奔走していました。私にとってライター業務とコンサルティング業務を並行することはかなり厳しく、今だから言える話ですが、ライター業務はほぼほぼ業務時間外に行っていましたね(笑)。

当時は本当に大変で、やめたいと思ったことがないと言ったら嘘になります。でも、大好きな推しに「やっぱりできませんでした」と告げることを私のプライドが許さなかったので、「良い記事を書いて褒めてもらいたい」という、ある種不純な(?)モチベーションでなんとかがんばっていました。

でも、そこで諦めずにやり抜いたことで、人に読んでもらうための文章の書き方やSEO知識の基礎などが身についたので、今では無理してでもがんばってよかったと思っています。

24時間営業のファミレスで、深夜から明け方までドリンクバーのコーヒーをお供にひたすらパソコンと睨めっこし続けた日々も、今では良い思い出です。

元彼の会社で副業ライターデビュー

元彼の会社で副業ライターデビュー

ライターへのチャレンジは推しの社員さんがきっかけでしたが、副業ライターデビューはまさかの元彼のおかげでした(笑)。

大学生の頃4年ほど付き合った後に別れてしまった人がいるんですが、ひょんなきっかけで、別れた後にお互いの近況報告がてらご飯に行くことがあったんです。食事をした数日後に急に彼から電話が来て、何事かと思ったら「俺の会社でライターの仕事やってくれない?」と言われました。

彼は大学卒業後に就職した会社を1年足らずでやめ、自分で起業をしていたのですが、自社サイトに掲載するサービス紹介の文章や、コラム記事を書いてほしいという依頼でした。社会人生活にも慣れ、副業で収入を増やすのもいいかもしれないと思い、二つ返事で承諾し、晴れて副業ライターデビューです。

最初は彼の会社に関わる文章のみ執筆していたんですが、しばらく経った頃に共同創業者の方に声をかけていただき、その方が担当している別会社の案件についてもご依頼を受けるようになりました。副業ライター時代は2人からいただくお仕事で大体月5万円ぐらいの収入があり、本業もそれなりに忙しかったので、それ以外に自分から営業をかけて案件を受注するといったことはしていませんでした。

駆け出しライターは案件受注に苦労することが多いと聞くので、私はかなりラッキーだったなと思います。元彼と話し合った末にしっかり円満に別れたことが、まさかのところで活きるなんて考えてもみなかったです(笑)。

チャンスがどこに転がっているかはわからないので、人との縁や日々の努力は、やはり大事にしなければならないのだと改めて気付かされました。

5時寝12時起きのフリーライター生活

5時寝12時起きのフリーライター生活

そして、現在。

今はフリーランスとして、またしてもライターと英語コンサルタントの二足の草鞋を履いて生活しています。加えて、たまにオンラインアシスタントとして、先にお話しした元彼の下で資料作りなどを手伝うこともあるので、それを入れると三足以上の草鞋になりますね。

フリーランスになった経緯やライターとして意識していることなどについては、「どうやってライターになったの?~Haruka Matsunagaさん編~」にて書かせていただいているので、ご興味のある方は併せてご覧いただけたら嬉しいです。

自分に合った働き方や理想の仕事の進め方は人それぞれ異なるかと思いますが、私の場合は会社員よりもフリーランスとして働く方が合っていそうです。

私は持病があり、健康状態が不安定で、調子が良い日と悪い日の差がとても大きいんです。そのため、日々の体調や気分に応じて自分で仕事のペースを調整できる働き方は、他人に迷惑をかけずに、自分のベストを尽くせる方法だと感じています。

参考までに、最近の「フリーランスっぽい」私の1日のスケジュールを紹介します。

12時起床
13時〜13時半昼食
14時〜15時半仮眠
16時〜17時業務の件で元彼とMTG
17時〜2時就寝
2時起床
2時半〜3時朝食(?)
3時〜8時ライティング業務
8時〜9時昼食(?)
9時〜10時入浴
10時半〜19時ライティング業務
20時〜2時友人宅で謎解きゲームで遊ぶ
3時帰宅
3時〜5時晩酌
5時就寝

もはやどこからが朝でどこまでが夜なのか、私自身よくわからなかった日です(笑)。この日は低気圧不調がかなりひどく、日中に起きていることが困難だと判断したので、諦めて早めに寝て、お天気が落ち着く深夜ごろから活動することにしました。幸い起床後はかなり体調が良かったので、友人との約束までひたすらライティング業務に励んでいました。

私は、ルーティーン作業のように同じことを何度も繰り返すことがとても苦手で、変化や刺激がないとすぐに飽きてしまうんです。でも、この働き方だと、気分によって作業場所を変えられたり、(MTGなどがなければ)仕事の時間も自分で勝手に変えられたりと自由度が高いので、毎日新鮮に楽しく過ごせています。

ただ、油断すると生活リズムがとんでもないことになってしまう点だけ気をつけなくてはいけないですね。ご覧いただいた様に今既にヤバいですが。

最近は5時ごろに寝て12時に起きるリズムが出来上がりつつありますが、健康のためにもさすがになんとかしないとと思っています(笑)。ライティングが捗ると時間を忘れてひたすら書き続けてしまうんですが、ライターを長く続けていくためにも、意識的に休息を取っていかなくてはいけないですね。休むことも仕事

Without haste, but without rest.

Without haste, but without rest.

いかがでしたか。

私の初仕事、そして副業ライターデビューからフリーランスになるまでの経緯は若干特殊だったので、あまり参考にならなかったらすみません。

ただ、これを読んでくださっている方の中で、ライターという職業が気になっている方やキャリアへの悩みを抱えている方がいれば、「成長のチャンスはどこにでも転がっていて、それに気づけるかどうかが大事」ということをお伝えしたいです。

自分の目指す方向がわからない、将来に対して漠然とした焦りを感じているという方は、アンテナを常に張りながらとにかく目の前のことを全力でがんばるのが良いのではないでしょうか。きっと、チャンス自体はさまざまなところに転がっているものの、自分が気づこうとしない限り気付けないものなんじゃないかと思います。

そして、チャンスを広げるためには、自分の普段のがんばりや、やりたいことを周りの人にアピールするのも有効です

実際私の場合は、元彼に「会社でライティング業務をやっている」と話したことがきっかけで、ライターの仕事を振ってもらえることになりました。フリーランスになった今も、「これが好き」「大学の時にこんなことを勉強していた」と雑談がてらクライアント様やビジネスパートナーと話していたことがきっかけで、お仕事を回してもらえたということがちょくちょくあります。

見出しのタイトルにつけた “Without haste, but without rest.「急がずに、だが休まずに」” というのは私が好きなゲーテの言葉です。

前に進み続けることで道はきっと開かれるので、ゆっくり焦らずマイペースに、でも歩みは止めずに、自分だけの素敵な未来を描いていきましょう。

この記事を書いたライター

執筆者

Haruka Matsunaga

おしゃべりが止まらない5か国語話者ライター。二次元にも三次元にも推しがとにかく多すぎるオタク。素敵なものや自分の好きなものをとにかくたくさんの人に広めたいという気持ちが執筆のモチベーションです。ペンは剣より強し、言葉の力を信じて...

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