にのまえさんのプロフィールを教えてください
1977年京都生まれ、現在は大阪在住の副業ライターです。2002年から10年間の会社員生活を経て、速読教室を開校して独立・起業しました。その後は、地域の異業種交流会の主催や、オンラインサロン、パーソナルトレーニングジムのオーナー兼トレーナーとしても活動しています。2023年12月には、ジムのお客さんに誘われ会社を設立し、ITで企業の業務改善をサポートする仕事もスタートしました。
家族は妻と2人暮らしで、趣味はプロレス観戦です。プロレスについて語りだすと、つい熱くなって長くなってしまうのが気を付けなければならないところですね。
ライターになったきっかけは何ですか
2020年にパーソナルトレーニングジムの運営を始め、順調にお客さんも増えていったのですが、ジムが稼働するのが平日の夜と土日が多く、平日の日中の時間を持て余していたんです。その時間を有効活用したいと考えていたことと、移動中や外出先でもできる仕事がないかと探していたところ、ライターをしていたという人とご縁を頂きました。
ライターという働き方について詳しく聞くにつれて、速読で培ったインプット能力と、会社員時代にプログラマーをしていたことで身についてたタイピング速度と、異業種交流会の司会でアウトプット力を磨いていたことが、全てライターに活かせるのではないかと考えるようになったのです。
会社員時代にブログを書いていたこともあり、文書を書くことに対する抵抗も少なかったので、自分にライターはピッタリだと思ったわけです。
副業ライターを始めてから今までの実績はどのようなものですか
とはいえ、何から始めたらいいのかさっぱりわからなかったので、色々と調べて3つのことを始めました。
まずはライティングのスクールに通うことです。オンラインで通うことのできるスクールをいくつか見比べて、予算や期間が自分に合ったものがあったので、そこに通うことにしました。ライティングの基礎を学ぶことができて、今も役に立っています。
次に、クラウドソーシングに登録しました。まずはここで少しでもいいから売上を立てようと思って、取り組めそうなことにはとにかく手を出しました。最初は100円/日を目標にしてやってましたね。
3つ目はX(旧:Twitter)の登録です。ライター用のアカウントを作り、そこでライター案件について情報収集を行いました。Xではライターのコミュニティや、編集プロダクションとの出会いのきっかけとなり、そこからお仕事を頂くようになりました。
ライターになってよかったことは
空いている時間を収入に変えることができるという点です。私がメインで営んでいるパーソナルトレーニングジムは、お客様の予約が入らないと仕事にはなりません。予約が入っていない時間は、必然的に空き時間になり、ライターを始める前は暇を持て余していました。ライターであれば、案件さえあれば自分のペースで仕事ができるため、ジムの合間にも働くことができます。これで売上を増やすことができたのはとても大きいです。
もう一つは、過去の経験を活かすことができるということです。現在、ライターの仕事で大きくかかわっているのが、マンガ・アニメ・ゲームといったサブカルチャーメディアのコラム記事や、ITや製造業を営む企業のSEO記事です。前者であれば、昔好きだったマンガやアニメについて、思う存分書くことができますし、後者は会社員時代の経験を活かすことができます。ライターは自分の経験を収入に変えられる素敵な仕事だなと心から思います。
逆につらかったことは
一番つらかったのは、私が執筆した記事が炎上してしまったことです。当時の私が至らないことがあったのは間違いないので、反省するばかりなのですが、記事が公開されて瞬く間にコメントが殺到し、XやFacebookまで特定されたというのはショックでしたね。ただほかのライターに相談すると、炎上は誰しもが通る道だとも言われたので、少しショックが和らいだのも事実です。
あとはなかなか企画が通らなかったり、自分の書いた文章のレベルが先方の求めるものになっておらず、何度も修正を行わなければならなかったりというのもつらかったですね。特に、文字だけでのやり取りになると、どうしても言葉尻だけを見て、厳しく受け取ってしまうこともあり、ストレスを抱えることもありました。
ほかの仕事と両立させるコツはありますか
スケジュール管理が大事だと考えています。自身のスケジュールは、Googleカレンダーを用いて管理していますが、このカレンダーの空き状況を見て、ライターの仕事を設定するようにしています。最初は、結構キチキチにライターの予定を入れていたのですが、途中で精神的に余裕がなくなったので、現在では一日に執筆する上限を決めて設定するようにしています。
あとは一石二鳥になるような働き方を考えます。IT企業のSEO記事であれば、今、自身でIT企業を運営しているので、情報収集とライティングを兼ねることができます。このようにひとつの行動をほかの仕事にも活かせないかという点を考えるようにしています。
今後の目標について聞かせてください
ひとつは仲間と一緒に作ったオリジナルのメディアサイトを拡充していくことですね。どうしても既存のメディアで執筆するには、企画を出しても採用されないこともあります。自分たちでメディアを確立させられれば、もっと自由に書くことができるでしょう。
もうひとつは、生成AIの動向もチェックしながら、効率よく執筆する手法を構築していきたいですね。これができれば、自分が使うだけでなく、ほかの人のサポートもしやすくなるでしょうから。今後、ライターからディレクターというステップがあるとするならば、こういった視点も重要だと思うんですよね。
この記事を書いたライター
にのまえはじめ
パーソナルトレーナー、システムエンジニアなど複数の顔を持つ複業ライター。得意ジャンルはアニメ・漫画、ゲーム、特撮などのサブカルチャー、IT・システム開発関連、インタビュー記事など。クライアントからは「執筆速度の速さ」「斜め上の考...