ライターになりたいと思ったきっかけは何ですか?
黒田:一番のきっかけは「会社を辞めたかった」ことです。
高校を卒業してから、町工場の仕事を26年間続けていましたが、一度も会社に馴染めたことがなかったですね。生まれつき難聴だったこともあり、社内で気軽に話せる人はほとんどいませんでした。
製造業界で転職も何度かしており、40代後半からは「会社で邪魔者扱い」されていたので、4年くらい前に町工場(製造業)から足を洗い、現在は介護業界で資格を取って仕事しています。
慣れない介護業界で最初は苦労しましたが、常勤・非常勤の選択が可能なのは幸いでした。現在は月16日出勤の非常勤として勤務、休みの日をライター業に充てています。
ライティングが特別好きというわけではない
黒田:現在、ライターとして開業届を提出し「個人事業主」としてライター業をしていますが、特別「ライティングが好き」というわけではありません。
本音を言うと、もともとキャラクターイラストを描いたり、ロゴデザインや風景を描いたりするのが好きなので、そちらの方面で転職したかったです。フルデジタルで絵を描きたいがためにパソコンを購入したので、執筆業なんて頭の片隅にもありませんでしたね。
なので、使用しているパソコンのスペックは「ライティングにはオーバースペック」なものです。
タッチタイピングには憧れていたけど、基本である「ホームポジション」すら知らなかったので、ライターとして仕事を受けてから必死でタイピングの練習をしました。
いろいろな資格を取得
黒田:会社を辞める・転職のきっかけとして、いろいろな資格取得にも挑戦しました。
趣味の絵やデザインに活かせるかもと考え、色彩検定やカラーコーディネーター検定・Adobe認定アソシエイトのPhotoshopの試験を受け合格しました。
結果として、取得した検定や資格を活かせる業種・職種に転職はできなかったのですが、現在は記事の挿し絵作成・画像編集のスキルとして活かせていますね。
WordやExcelも使い方をまったく知らなかったので、転職活動中にテキストを買ってスペシャリストまでは取得しました。当時「PowerPoint」も知らなかったので「力の点?」と言って会社内で爆笑されたのは、今ではいい思い出です(笑)。
個人ブログサイトを作成した理由は?
黒田:介護の仕事では非常勤勤務を選択し、会社に関わる時間を削減できたのは利点ですが、収入が落ちたので「個人ブログサイト」を作成しました。
クロネコ屋さんのブログ「クロネコ屋の超ブログ術」を見て「自分も将来こうなりたい」と思い、レンタルサーバーを契約してワードプレスの使い方に悪戦苦闘したのをよく覚えています。
前述の通り、最初はタッチタイピングがまったくできず、人差し指でキーを確認しながらタイピングをしていたので、1,000文字前後の記事作成にかなり時間がかかりました。
執筆していた記事のジャンルはメンタルヘルス関連。40本ほど下書きを書いてから「YMYLのジャンルはGoogleアドセンスの審査が厳しい」とわかり、一気にやる気をなくしました(笑)。
今の個人サイトでは「クリエイター向けパソコン」「デジ絵の描き方」のジャンルで記事を書いてますが、ここ1年ほど放置気味です。
ライターとしての案件探しで失敗したことや、嬉しかったことは?
黒田:個人ブログで稼ぐには時間がかかるとわかっていたので、記事の下書きを書きつつ「クラウドワークス」で案件を探していました。
最初はアンケートやタスク記事などをこなしつつ、文字単価の低い案件でも「実績を積む」ためにやっていましたが、途中から辛くなってきたので「高単価案件」に片っ端から応募していましたね。
何件も無視されましたが、2年くらい経ってからようやくヒットするようになりました。
最初に受けた案件で塩対応
黒田:ようやく手に入れた案件「インターネット契約に関する記事作成」は、クライアントからの資料や説明・レギュレーションがわかりづらく、相手からは「これくらいわかってて当然だろ?」という対応をされました。
提供された構成に参考サイトの記述もなく、挿入画像の指定方法も曖昧だったので、とてもやり辛かったです。
がんばって執筆し提出したのですが、「あなたは当グループにふさわしくありません。よって契約は解除させていただきます」という返事のみで、チャットワークから追い出され報酬もテストライティングの費用だけでした。
契約したライティングスクールに夜逃げされた
黒田:当時、クラウドワークス経由で、ライティングスクールとも契約していました。
そこでは「ライティングを学びながら稼げる」「卒業後の安定した案件の提供」に惹かれ、月に1本記事を提出しつつ、講師とのマンツーマンで受講していました。
結果として、スクールには夜逃げされ、納品した記事の報酬も支払われなかったので、受講料と時間が無駄に…。
しかも、受講で教えられたことは「語尾(です・ます)を連続させない」という初歩的なものだけ。構成作成の方法や画像撮影・挿入は一切触れられませんでした。
趣味を活かせる案件を受け、専属契約を取れた
黒田:それでも諦めずに案件を探して「ゲーミングパソコン関連」の執筆ができたのは嬉しかったですね。
ゲームはあまりやらないのですが、自作パソコンの知識がある…ということで、採用され専属契約を獲得できました。単価は安かったのですが、趣味が活かせるジャンルだったので、楽しく執筆できました。
今は専属契約を終了していますが、このジャンルで得た知識やスキルは個人ブログでの執筆に役立っています。
現在はどのようなジャンルで執筆されていますか?
黒田:今は、ジャンルに囚われず「いろいろな記事を執筆してみたい」という思いから、金融関連や本職の介護関連を執筆、近いうちに個人ブログも復帰させようかと考えています。
キャラクターイラストの作成もやめていないので、同人活動も再開して同人誌を作りイベント参加してみたいです。
現時点では、SNS広告運用関連のサイトで記事を執筆していますが、さらに執筆スキルを上げるべく日々勉強しています。
広告運用関連の記事を執筆
黒田:広告運用関連のサイトは、とある編集プロダクションの編集長さんからのお誘いで執筆を始めました。
文字単価もよく、厳しめのレギュレーションもないけど「個人の実力次第」のクライアントだったので、それなりのプレッシャーはありましたね。
ライターを続けている理由は何ですか?
黒田:最初は、単純に「生活費を稼ぐため」だったのですが、スキルアップすることに快感を覚えてしまい、「文章力がアップするのが楽しい」と思えるようになったからです。
ブラック企業に勤めていた名残りかもですが、「何かしていないと落ち着かない」というのもあると思います、ワーカーホリックの典型的な例ですね(笑)。
会社では、あまり気の合う友人はできなかったけど、ライティングを通じて「気の合う友人」ができたのは嬉しかったです。今でもたまにオンラインで話し合ったり、オフで飲み会をやったりしています。
会社に頼らない収入源を得られること、腹を割って話せる友人ができたこと・つながりができることがライターを続けている理由のひとつです。
スキルアップを実感できることが楽しい
黒田:最初にも言いましたが、特別「ライティングが好き」というわけではありません。
やり続けることでスキルアップにつながるのが「楽しい」です。
かっこよく言うと「職人堅気」なのかもですが、変わり者のほうが近いかも…(笑)。
大型バイク・住宅購入のための資金稼ぎ
黒田:今までの会社であまり稼げなかったので、ライティングで稼いで大型バイク購入を考えています。旅行も好きなので、将来は購入したバイクで日本全国を旅してみたいですね。
DIYなども趣味なので、中古住宅を購入し自分好みにアレンジ・リフォームなども考えています
ライターとして今後どうしていきたいですか?
黒田:今後はライター業を本業にして、会社の仕事を副業にしたいです。
正直、自分の体が動く限り、ライティングも介護の仕事もやめるつもりはありませんが、ライター1本でやっていくことは考えていません。体を動かすのは好きなので、今の介護の仕事を続けつつ自分の時間を増やし、人生を楽しみたいです。
今後は「クスッと笑える記事」や「何度でも読み返したくなる記事」を書けるようになるのを目標に、スキルアップ・タイピング速度向上に努めていきたいと思っています。
最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
この記事を書いたライター
黒田哲也
イラストも描ける副業Webライターの黒田です。本業は介護職員をやっているので、介護系の記事なども得意です。そのほか、得意ジャンルは「PC関連記事」や「PC周辺機器」「イラストの描き方」「節約ノウハウ」「ポイ活」など。本業との兼ね合いも...