初めてのライティング案件は「5,000文字で1,000円」
初案件はクラウドワークスで獲得しました。当時はクラウドワークス、ランサーズ、ココナラに登録していて、中でもクラウドワークスが私にとって使いやすかったです。
ブログをしていなかった私は、実績は全くのゼロ。とにかく「教師をしていたので丁寧な文章が書けます」「納期に対して必ず前倒しで納品します」「修正は無料で何度も対応します」といったことを提案文でアピールしました。
本格的なライティング案件でお返事をいただいたのは応募し始めて5日目のことです。報酬はなんと5,000文字で1,000円。「これは受けるべきではない案件だ…。」と思いながらも、喉から手が出るほど実績が欲しかった当時の私は、その案件を受ける覚悟を決めました。
初案件は知識ゼロのレーザーコピー機に関する記事
未経験からのWebライティングでぶつかる壁はリサーチと構成作りです。
依頼文には、「タイトルをもとにネットで検索すると他の記事などがでてくるので、いくつかの記事を参考にしていただき、オリジナル記事を執筆して下さい。」とだけ記載がありました。今思えば、非常に不親切で雑な依頼だったと思います。ただ、当時、経験のない私は素直に指示に従ったのです。
この案件を受けた当初、私はレーザーコピー機に関する専門知識が皆無でした。オフィスで日常的に使用する程度の経験しかなく、その内部構造や技術的な側面については全くの素人です。
しかし、日々の業務で実際にコピー機を使用していた経験から、「色が薄い」「かすれる」といった問題に直面したことはあったため、何とか執筆できるのではないかと楽観的に考えていました。
ところが、5,000文字という指定された文字数の重みを甘く見ていました。ライター経験のない私にとって、この文字数がどれほどの情報量や深さを要求するものなのか、想像がついていなかったのです。
リサーチに熱中し得たものとは
執筆を始めてみると、すぐに行き詰まりました。表面的な対処法はいくつか思いつくものの、それだけでは到底指定の文字数に達しません。さらに、原因や対策を専門的に説明するためには、レーザーコピー機の仕組みや印刷プロセスについての理解が不可欠でした。
私は必死でリサーチに励みました。インターネットで関連する技術記事や専門家のブログを読み漁り、メーカーの公式サイトやユーザーマニュアルを詳細に調べました。
徐々に知識が蓄積されていく中で、記事の構成も明確になっていきました。導入部分でレーザーコピー機の基本的な仕組みを説明し、続いて「色が薄い」「かすれる」といった症状が発生する主な原因をあげました。そして、それぞれの原因に対する具体的な対策を、ユーザーレベルでできることと専門家に依頼すべきことに分けて執筆したのです。
この経験から、ライターとして重要なスキルをいくつか学びました。
- 徹底的なリサーチの重要性
- 複雑な情報を分かりやすく説明する能力
- 構成力
- 締め切りを意識した時間管理
初めての案件は困難の連続でしたが、同時に大きな学びと成長の機会となりました。
嬉しいフィードバックとその後
私は副業ライターのため、執筆できる時間は限られていました。毎日仕事後に夜中まで執筆し、ようやく4日後に納品できたのです。
クライアントからのフィードバックは、「記事につきましては大変満足しております。またお時間ございましたら、新しい案件のご案内をさせていただきたいです」とのお褒めの言葉と、継続のご依頼でした。
本当に嬉しかったです。本業ではなかなか得られない達成感でした。
次の案件獲得に向けて、実績としてアピールできる記事が欲しかった私は、クライアントへ記事を提案用に公開していいかを相談しました。すると、快く了承いただくことができたのです。
早速、この記事を実績として提案文に添付して送るようにしました。すると、もちろんお断りされることはあるものの、以前より受注率が上がったのを実感できました。
初心者ライターへのアドバイス:これから始める人に伝えたいこと
私が初めての案件を受けて感じたことは以下の通りです。
- 熱意はきっと誰かに伝わるということ
- 実績がなくとも真摯に案件に向き合えれば評価されるということ
案件が取れなくて悩むことは、ライターのほとんどが体験することです。その度に、提案文をよりクライアントの求めるものへブラッシュアップしていくことが成功への近道だと思っています。くじけずに次に進む気持ちと勇気が必要になります。すると、良いご縁に出会えることでしょう。
この記事がこれからライターを目指す人の背中を少しでも押すことができれば幸いです。
この記事を書いたライター
はむねこ
副業ライター。2児の父。本業は人材総合サービス会社にて勤務。転職・就職に関する記事が得意。過去に国語科の教師をしていた経験から、ふとライター業に目覚める。文章を書いて表現することが生き甲斐に感じる。