始まりはnoteから

始まりはnoteから

ある日、受信ボックスにこんな件名のメールが届きました。

【ユーザーからお問い合わせが来ています。】

差出人はnote。

「げ...。何か規約違反でもしてしまったか?そんな変なこと投稿していないと思うんだけどな...」

当時私は好きな音楽について、アーティストの紹介やライブレポート、新曲のレビューなどを趣味の範囲で細々とnoteに投稿していました。もしかしてその記事が炎上してしまったのか、誰かを傷つけてしまったのでは、と余計な詮索がグルグルと渦巻いたまま、メールに目を通しました。

「あんどりゅーさんの記事、楽しく読ませていただきました。ぜひ弊社のメディアにて記事を書いていただけないでしょうか?

ふぁ!?これって褒められてる?私が...メディアで....記事を書く...?マジで言ってます?

自分の好きなことをただ書いていただけのnote。見知らぬ人からの「いいね」は付いていましたが、感想をもらうことなんて一度もありませんでした。それが誰かの目に留まり、その文章や知見を認められて執筆依頼が来たのです。

些細なことかもしれませんが、自分で作り上げたものが評価されるのは何にも変え難い喜びでした。見たことのあるメディアで文章を書けると思っていなかったので、お金を貰うなんて毛頭考えずに引き受けようと思っていた時、メールの終わりのほうには

「もしご興味あれば、より詳細な内容、〆切、原稿料など詰めさせていただければと思います。」

と書いてありました。

6,000文字前後で10,000円。にとって書くということが初めて仕事になった瞬間でした。

小さな発信でも無駄にならない

小さな発信でも無駄にならない

執筆の仕事をいただいた当時、ライターになろうという気はさらさらありませんでした。そのまま大学を卒業し、IT系の会社でマーケターとして就職しました。

しかし現在はライターとして活動しています。結局書くことが好きで、それを仕事にしたくて今までのキャリアをリセットしました。

経験がない中、どうやってライターとして案件を獲得していこうかと考えた時に、今まで書いてきた無数の文章を思い出しました。クライアントさんに直営業をした際に活用したのは、今まで趣味の範囲で発信していたnoteと、noteがきっかけで書いた記事でした。

ライターとして活動していくと決めた後に初めて獲得した案件は、今まで趣味で書いていたnoteを気に入ってくれたおかげで採用につながりました。

自分が好きで書いていたことが、まさかこんな形で役に立つなんて思ってもみなかったです。

すべてにはまることではないと思いますが、好きなことを発信することは仕事につながりやすい、と最近は特に感じています。文章であれ、動画であれ、どんな形でも自分の作品として世に出すことで、それが手札として使えるシーンがいつか訪れると、社会人として年を重ねるたびに強く感じます。

もしライターとして動きたいけど実績がないという方であれば、まずは合間の時間で自分の好きなことをありったけ書いてみるのはいかがでしょうか。趣味性の高い内容以外にも、過去に経験したことや、誰か同じ悩みを抱えてそうなことなど、熱を込めて書けそうなものが、いつか大きな武器になると思います。

ライターとしての働き方は意外とたくさんあったこと

ライターとしての働き方は意外とたくさんあったこと

記事を書くだけがライターというわけではなく、いろいろな場面で言葉を考える仕事があることに、ライターとして活動を始めたからこそ気づきました。

たとえばYoutubeの脚本制作や、LPのライティング。はたまたSNSなどで話題になっている投稿の要約など、ライティングという仕事にもいくつもの種類があります。InstagramやX(旧Twitter)の投稿なども、ビジュアル同様に言葉が重要となってくるので、ここを考えるだけで立派なライティングです。

私が案件を探していた当初は、メディアでのライティングしか頭になく、そういったところで案件を獲得するにはある程度の経験年数や実績が必要で、何回も選考に落ちてしまいました。「ライターになりたいんだから記事を書かなきゃ意味がない」と、今思えば思考が凝り固まっていたのです。

少し見方を変えてみると、実はいろいろな方向で言葉を考える仕事というのは存在していて、これに気づいてからは自分がやってみたいと思えるフィールドがグッと広がりました

前職でSNSのマーケティングに携わっていたこともあり、その経験のおかげでSNSの脚本制作や、コピー制作の案件も獲得することができました。最近ではわからないながらLPのライティングにも挑戦させていただき、より言葉に対する考え方の幅が広がったと感じます。

このMojiギルドにいる皆さんの記事を読んでいると、人それぞれ本当にいろいろなルートがあって、ライターという仕事にたどり着いているなと感じます。

正攻法で経験を積み上げてきた人もいれば、ひょんなことからライターになり実は天職だったという人。他とは全く違うアプローチで直案件を獲得した人や、自分で0からブログを立ち上げて生計を立ててしまった人など、読んでいて新しい発見ばかりで私自身いつも刺激になっています。

ライターのなり方に正解はないし、すべて正解でもあると思うので、これから物書きとして食っていきたい!と考えている人は、「この方法良いな」と感じたものに手当たり次第トライしてみてはいかがでしょうか。

この記事を書いたライター

執筆者

あんどりゅー

副業ライター。本業はマーケティング畑の人。中学生からつけていた日記が700件目を超え、「あれ、もしや文章書くの好きなのでは?」とようやく気づきライターの道へ。現在はジャンル問わず挑戦中。ごく稀に音楽ライター。自然と音楽と乗り物が大...

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