丘紫真璃さんってどんな人か教えてください

丘紫真璃さんってどんな人か教えてください。

うちの近所では、毎日、犬と散歩している人だと思われていると思います。飼い犬のココちゃんと朝と夕方にお散歩をしています。お散歩の間に何をしているかというと、子ども向けの物語を書いているんです。

14歳の時に「黄色い卵は誰のもの?」という本を書いて、作家デビューということになったのですけれど。それ以来ずーっと、子ども向けの物語ばっかり書いて暮らしています。

では、児童文学作家としてずっと活動しているのですね?

では、児童文学作家としてずっと活動しているのですね?

そうなんです。一応、今までに、11冊くらいは本を出しているんですよ。

でも、世の中は出版不況。これで、私が突き抜けた変人だったら、出版不況なんて全然影響されなかったんだと思います。突き抜けた変人だったら、みんながアッと驚く突き抜けた作品が書けたでしょうからね。でも、そうじゃないものですから。

そこそこは変人なんですよ。スカートを後ろ前に履いて平気だし、Tシャツを裏返してそのまま出かけたりするし。自分の手に、「おこば」と、「うくび」なんて名前をつけて遊んだりしているし。 

でも、ちょっと変人なだけで、突き抜けた変人ってほどじゃないんです。だから、突き抜けた作品が書けなくて、思うように本が売れずに苦戦しました。

タンポポの綿毛をつんで食べているわけにもいかないし、どうしたってバイトをしなくちゃいけなくなったんです。

どんなアルバイトをしたのですか?

どんなアルバイトをしたのですか?

近所のパン屋に駆け込んで、アルバイトをしましたよ。周りには、あんたにパン屋のバイトなんてできるのかと言われましたが、実際全然ダメでした。

レジを打てばすぐ間違えてお客さんににらまれるし。パンをまっすぐ切らずに、斜めにゆがんで切るし。私がパン屋の主人だったら、こんなヤツ、すぐにクビにするよなって思ってたら、案の定、クビになっちゃいました。

で、ウンウン考えて、ヨガのインストラクターならできるかもって思いついたんです。ヨガってクネクネと身体を曲げているようなイメージがありますけど、小さい頃からバレエをやっていて身体だけは柔らかかったんですよ。

それで、ヨガ教室に走っていって、ヨガインストラクターの資格を受講する講義を半年受けまして、ヨガインストラクターの資格は取ったんです。

じゃあ、ヨガインストラクターになったのですか?

じゃあ、ヨガインストラクターになったのですか?

それが、身体が柔らかいだけじゃダメだったんですね。なんて言うか、ヨガのインストラクターって、包み込むような包容力が必要だと思うんですよね。でも、私、そういう人には全然なれないものですから。

何しろ、スカートを後ろ前に履いて平気な人なんですから。頼りがいなさそうでしょ?

で、結構大金はたいて資格を取ったのに、インストラクターをやるのをあっさりやめちゃいました。もったいないって、家族にさんざん言われましたし、自分でもちょっと思いましたけどね。

とにかく、使えないヨガインストラクターの資格だけ残っちゃって大変困りましたよ。でも、ヨガライターをやることを思いついたんです。

ヨガインストラクターの資格はあるわけだから、ヨガの知識はあったんです。で、一応作家なわけだし、ヨガのことをあれこれ書くヨガライターならできそうだっていうことで始めたら、これがどうにか一番続きました。

結構いろいろ書きましたよ。タイトルを依頼されて、書くというヤツです。「肩こり解消ヨガポーズ○○選」とか、「腰痛解消ヨガポーズ○○選」とか、「ストレス解消ヨガポーズ○○選」とかね。

ヨガライターの仕事は順調でしたか?

ヨガライターの仕事は順調でしたか?

初めの間は順調でしたが、そのうち、世の中の主流はYouTubeになりました。ヨガライターの仕事が減ってしまったもので、ヨガの動画撮影のバイトもやったりもしてましたけどね。でも、撮影のたびに、いちいち家具を全部動かしたり、あっちこっち掃除するのが大変で。

またまた困ったところに見つけたのが、「ヨガジェネレーション」というサイトです。そこで、ライターを募集していたので、早速応募しました。

そしたら、応募の時に「どんなヨガの記事を書いていきたいですか?」って聞かれたんです。

今まではタイトルを依頼されて、その内容を書いていただけだったんですけれど、どんなヨガの情報を発信していきたいか、それを問われたわけなんですよ。ここで面白いことを考えつかなきゃ採用はされないだろうなって私は思いました。

で、またウンウン考えて、思いつきました。ヨガと文学をつなげるようなものを書いたらどうだろうって。

ヨガと文学なんて、全然つながりそうにないですが?

ヨガと文学なんて、全然つながりそうにないですが?

ヨガは、マットの上で身体をひねっているようなものというイメージがあるでしょう。でも、実はね、ヨガって哲学なんです。ツライ人生を乗り切るノウハウを教えてくれる哲学みたいなものなんですよ。あの身体をひねるのにも、全部、いちいち深い意味があるんです。

哲学なら、文学と近いものがあるじゃないですか。小さい頃から宿題をせずに、本ばっかり読んでいたので、本だけはいっぱい知っていました。

で、応募の時に、ヨガと名作のつながりを書きたいと言いましたら、それが面白いってことで採用していただけました。

「ヨガで文学探訪」っていうコラムを2週間に1回のペースで今も連載しています。もう5年くらい続いていますが、これが今のところ、一番続いていますよね。

やっと安定できた感じですか?

安定なんてしませんよ! 「ヨガで文学探訪」は面白い仕事ですよ。でも、1文字0.5円くらいなので稼ぎは全然良くありません。

だからまあ、いろいろやっていますよ。ペット関連のことやら、読書のことやら、わかることならとにかく何でも書いてます。最近では、展覧会に出かけて取材レポートみたいなこともやってますよ。 

どれも1文字1円~2円っていう感じです。もっと安定した割の良い仕事があったらいいんですけれどね。

まとめ

まとめ

ライターの仕事をしていたら、ネットで調べて、ちょっと言葉だけ変えて書いてくださいという仕事がとてもたくさんありました。私もかなりやりましたが、あれほどつまらない仕事はないですね。すでにある情報を、言葉を変えて書くだけなんて、なんて意味がないんでしょう。

やっぱり、自分が納得できたことを書かなくちゃダメですね。自分が腹の底からナルホドって思ったことを書かなくては、人に伝わるものにはなりません。

だから、適当なものじゃなくて、本当に自分がよく理解して納得できていることを書いていきたいって思っています。できれば、割のいい仕事で安定して稼げるようになりたい。なので、皆さま、どうぞ、お仕事のご依頼よろしくお願いいたします!

この記事を書いたライター

執筆者

丘紫真璃

児童文学作家の傍ら、Webライターをやっています。パソコン作業ですっかり凝り固まった身体をヨガや犬の散歩に出かけてほぐしつつ、執筆にいそしんでいます。とにかく、自分が好きなことをいっぱい書いて、書いて、生きていきたい。

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