私のライター初仕事は文字単価0.075円

私のライター初仕事は文字単価0.075円

私のライター初仕事は文字単価0.075円という超格安案件。地雷案件と呼ばれても反論のできないような報酬の仕事でした。

それでは、私の初仕事についてより詳しくお話していきましょう。

仕事を見つけたのは「クラウドワークス」

私の初仕事は「クラウドワークス」で見つけました。当時はまだまだライターの知識もなく、もちろん実績もなかったので直営業なんてとんでもないと思っていました。

クラウドワークス以外にランサーズも併用していましたが、私としてはクラウドワークスのほうがなんとなく使い心地が良かったので、メインはクラウドワークスです。

「初心者歓迎」「未経験者募集」の仕事を狙って応募をしていました。今ならここに「文字単価」も条件として付けますが、当時はライターの相場も知らなかったんです。

初めての仕事はYouTubeのLINE風動画のシナリオ執筆

クラウドワークスでとにかく応募し続け、ようやくテストライティングに漕ぎ着け、初仕事となったのがYouTubeのLINE風動画のシナリオ執筆です。

こちらの仕事の詳しい要項は以下の通りです。

  • 8本執筆後に納品⇒報酬支払
  • タイトルが共有され、ひな形(スプレッドシート)にタイトルにそったシナリオを執筆
  • 1本5,000文字
  • 報酬は8本で3,850円(クラウドワークスのシステム利用料874円を差し引く)


つまり(3,850円−874円)÷(8本×5,000文字)=大体文字単価0.075円

いま改めて計算すると、あまりの安さに少し凹んでしまいます。しかしあの時は、とにかく仕事が決まったことが嬉しかったです。

副業だったので日中の仕事が終われば、夕飯とお風呂の時間以外はずっと執筆していました。今でこそブラインドタッチができるようになりましたが、当時はローマ字打ちにも慣れていません。寿司打ちの「お手軽 3,000円コース」でいつも損をしている状態です。

そのため、書きたいことは浮かんでいても、手が追い付かず誤字脱字だらけ。1本(5,000文字)を書き上げるのに3日ほどかかっていました。単純計算で納品までにかかった日数は24日、1日あたり短くても3〜4時間は執筆していたのですが、時給は怖くて計算できません。

初仕事を終えた感想は「楽しい」

初仕事を終えた感想は「楽しい」でした。アンケートなどに答えて数円を稼ぐことはありましたが、自分が書き上げた物を初めて納品した達成感もありました。

この時の楽しさと達成感は今でも忘れられません。

初仕事の評価で学んだ「自分が書きたいこと」と「求められていること」の違い

初めての案件で一発OKが出るはずもなく、クライアントからいただいたFB(フィードバック)は「自分本位過ぎる」でした。より詳しく聞くと、話がだらだらして本筋の話から脱線しすぎているとのこと。

今ならクライアントのおっしゃっていることがよくよくわかります。ただ、当時の私はせっかく各キャラの設定(クライアントより提供)があるのなら、そのキャラたちを立たせたいと思っていました。

ただ、クライアントとしてはあくまでも本筋の話が一番大切で、本筋の話を際立たせるためのキャラとのことでした(今ならほんっとにその通りだと思います)。この時私は、わかっているようでわかっていなかった「自分が書きたいこと」と「求められていること」の違いを学びました。

文字単価0.075円の仕事でも後悔していない3つの理由

文字単価0.075円の仕事でも後悔していない3つの理由

今なら文字単価0.075円の仕事は絶対に受けません。初心者ライターの方から「文字単価0.075円の仕事を受けようと思っている」と相談を受けたら即答でやめておけと伝えます。

しかし、当時受けたこの仕事でいうと私は後悔していません。後悔していない理由が3つあるのでお話します。

理由①さまざまなツールの使い方を教えてもらえた

後悔していない理由の1つ目は、今でも使用しているさまざまなツールの使い方を教えてもらった点です。使い方を教えてもらったツールは主に以下の4つです。

  • Chatwork
  • Googleドライブ(ドキュメントやスプレッドシートの共有方法など)
  • Zoom
  • コピペチェックツール など


どのツールもライターとして活動するうえで欠かせない物ばかりです。ライターを始めた頃の私はとにかく文字は打てます!といった感じで、仕事に関するツールの使い方はほぼすべて初めてのクライアントに教えてもらいました。

わからない時はすぐに通話をつないで、実際に画面を見ながら説明をしてくれるという、今思うと神のようなクライアントです。ここまで丁寧に説明してくれる方はまずいないと思います。

ここでライター初期の土台を学べたので後悔していません。

理由②ライターという仕事の楽しさと厳しさを教えてもらえた

「自分の書いたもので報酬を得る」という初めての経験は、私にライターという仕事の楽しさを教えてくれました。ただ、同時に初めてのFBにライターの厳しさも教えてもらいました。

正直初めて納品した作品なので、その分思い入れも強かったです。初めはいただいたFBにも納得できませんでした。

しかし、クライアントはFBもとても丁寧にしてくれる方で、どこがダメなのか・なぜダメなのか・どうすればより良くなるのかを説明してくれました。私が納得するまで丁寧に。どれも納得できる説明ばかりで、最後は自分の未熟さがわかりました。

理由③自分の適性がシナリオ執筆ではないと気づかせてもらった

ライターの初仕事をいただいたクライアントは、その後3回ほど同じ内容で私に仕事を発注してくださいました。合計24本のLINE風動画シナリオを書き上げた私は「シナリオ執筆合ってないかも」と気づきました。

元々小説家志望ということで、物語を書くのは得意だと漠然と思っていたところがあります。ただ、それはあくまで自分の中にある世界観の物語でした。

LINE風シナリオのメインは不倫・ママ友トラブル・義家族トラブルなどで、当時結婚もしていない、子どももいない私にはリアルな想像が難しかったです。また、不倫やトラブル系がメインだったため、ある程度の悪口を入れ込む必要がありました。

その中でもYouTube規則に引っかからない程度の悪口、でもしっかりと悪口だとわかる文言を考えるのも辛かったです。この時の経験を元に今はシナリオ執筆ではなく、Web記事を中心に執筆しています。

まとめ

今回は、私のライター初仕事の詳細についてお話ししました。もし、今からライターを始める方にアドバイスをするなら「文字単価は1円以上、構成案ありで文字単価0.8円以上の仕事」を選ぶように伝えます。

私はたまたまライターとしての土台を作ってくれるようなクライアントに出会えましたが、こんなクライアントはほぼいません。自分の労力を安売りしないためにも、一定以上の報酬をしっかりと払ってくれるクライアントを選んでくださいね。

この記事を書いたライター

執筆者

津々樹 唯

4羽の個性的な文鳥に囲まれながら日々生活をしているフリーランス専業ライター。京都の田舎在住で現在はディレクター業とライター業を両立中です。福祉系・不動産系・美容系など様々なジャンルの執筆を行っています。「当たり前のことを当たり前...

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