すぐに実績を得るために取った手段とは?

すぐに実績を得るために取った手段とは?

本業の収入やキャリアが頭打ちになる中、別の収入を求めてWebライターの道へ入ることに決めた私でしたが、この時点では何のアテもありませんでした。

「果たしてレベル1、経験値0のライターに仕事を頼む人がいるのか?」

そう思った私は、手っ取り早く経験を積むために、とあるライティング講座を受講することにしました

講座を受講しながら実績が積めるという誘い文句

そこは講座の運営元が商材のセールスを行う会社で、高単価が期待できるセールスライティングの講座を開講していました。何となく某D出版さんと似たイメージでしたね。

その講座の1番のメリットとして、受講生向けのコンペで記事が採用されれば、受講中でも実際に収入と実績が得られる点を謳っていました。向こう見ずな私は「コレ、コンペを全部取れば実質受講料タダじゃね?」と、なぜか根拠のない自信を胸一杯に抱いて受講を決めたのです。

結論として私のライティング初受注は講座のコンペ案件ということになるのですが、これはあくまで講座内の内輪での話です。これからライターを目指す方の案件獲得にはあまり参考にならないかと思いますので、詳細については割愛させていただきます。

結果的に受講費の6割ほどをコンペで回収し、数件のポートフォリオを得た私は、いよいよWebライティングの海に漕ぎ出すことになりました。

クラウドワークスでの初案件はまさかのスカウト?!

クラウドワークスでの初案件はまさかのスカウト?!

仕事を獲得するには、とりあえず案件が集まっているところに行けばいいだろう、と考えた私が次に取った行動は、クラウドソーシングサイトへの登録でした。

職場に黙って副業を行っている手前、実名や顔写真を出すわけにはいきません。そこでオンラインのスキルマーケットであるココナラで、イラストアイコンとペンネーム作成を依頼し、クラウドワークスでライターアカウントを作成しました。

そう、国友一樹誕生の瞬間です。

学んだセールスライティングの原則と、他のワーカーを参考に作成したプロフィールが奏功したのか、クラウドワークスでの記念すべき初受注はクライアント側からのスカウトオファーでした。

プロフィール登録後、1か月くらいでのことだったと記憶しています。

リラクゼーション×セールスライティングという専門性の掛け合わせ

依頼主は整体業を営んでいる方で、リラクゼーション業界での勤務歴が長い私の経歴を目にして「同業の方なら細かいニュアンスも汲み取ってもらえるのではないか」と依頼してくださいました。

価格もこちらの言い値で良いとのことでしたので、整体メニューの案内や顧客教育に関する一連のステップメールを1通につき2,200円、計7通を作成することとなりました。

たまたまタイミングに恵まれたということもあったと思いますが、自分の過去の経験がこんな形で誰かに響くこともあるのか、という発見につながったエピソードでした。

実際に案件に取り組んでみての実感

初めての案件は、よく知った業界の領域ということもあり、比較的スムーズに進められたように思います。

クライアント側もクラウドソーシングで仕事を発注するのが初めてだったので、特にレギュレーションの類はありませんでした。そのため過去に発信したメルマガのサンプルをもらい、その文体を真似て執筆するなど、やり取りに関しては手探り感が強かった印象です。

問題は他のライターさんもおっしゃるように、執筆にかかる時間ですね。1通2,200円のメールを1時間で書けば時給2,200円ということになります。これがもし不慣れな分野で調べながら書くとなると、時給換算では決して割の良い仕事とは言えないかも知れません。

執筆スピードと記事の質の両立は、未だに私の課題です。

初受注の後はどうなった?

初受注の後はどうなった?

さて、首尾よく案件にありつくことができた私は、ここからしばらくクラウドワークスを中心に活動することになります。

こちらから案件に応募することもあれば、初案件の時のようにプロフィールを見てご依頼をいただくこともあり、登録してから1年間で30件ほどの案件を担当することができました。

その過程でGoogleドキュメントやスプレッドシート、またクライアントとのやり取りで用いるチャットツールの使用などにも徐々に馴染んでいきました(実はWoedPressはいまだに使えません)。

そんなある日、クラウドワークスから1通のメールが届きました。内容は以下の通り。

「おめでとう。キミをプロクラウドワーカーに認定するよ」

何のことだ?と確認してみると、プロフィールアイコンの下に「PRO」のロゴマークが付いており、なんでも一定の基準を満たしたワーカーがプロ認定されるとのこと。

この時は箔が付いたみたいで単純に嬉しかったですし、プロクラウドワーカーということで今以上に案件依頼が増えるのではとの期待もありました。

が、しかし、結論から申し上げますと、案件応募の打率が上がるわけではなく、またスカウトが増えたわけでもなく、私の場合においてはプロ認定されたメリットは何もありませんでした…(現在プロ認定は外れております)。

ここまで至極順調に進んでいるかのようですが、もちろん悪いこと、うまくいかないこともたくさんありました。

噂には聞いていた怪しい案件

クラウドソーシングサイトと言えば必ず話題に上るのが「詐欺案件」ですが、もちろん私も経験済みでございます。

  • ごく簡単な短い文章の納品をエサに、ワーカーを特定のサイトへ登録させ、それに対して依頼側が報酬を得るという、いわゆるアフィリエイト型の案件。
  • 募集段階では、Aというテーマでの記事執筆の依頼であるにも関わらず、応募後に「当該案件は充足したため、Bというテーマで依頼したい」と、イリーガルな分野の記事を要求してきた案件。
  • テストライティングでは高評価だったのに、いざ本契約になるとこれでもかとダメ出しをしてきて依頼料を踏み倒そうとする悪質なクライアントの案件。


怪しい案件は気づいた段階で、断るなり、事務局に通報するなりすれば済みますので、考え方によっては3番目のヤツが一番タチが悪いかも知れません。

実績のある人が常に正しいわけではない

ある時、より良い仕事を獲得するために、プロフィールの添削サービスを依頼したことがあります。詳細は伏せますが、あるライターコミュニティの主宰が行っているサービスで、依頼者が頼みたくなるようなプロフィール作りの手助けを謳っていたものでした。

ところが、返ってきたプロフィールはなんとも無味乾燥なもので、私にとってしっくりくるものではありません

とは言え、専門家が提案するのだから、きっと自分にわからないだけでこれが良いのだろうと添削後のプロフィールを掲載したところ、それまで定期的に来ていたスカウトがぱったりと来なくなりました。

時期やタイミングの問題かもと思い、しばらくそのままにしていましたが状況は改善せず、仕方なく元のプロフィールに戻したところ、数日後に新たなスカウトが届いたのです。

他人の意見を鵜吞みにするだけではなく、自分の感覚や想いに従うほうが良いこともあるという学びになりました。

現在の状況とこれから

現在の状況とこれから

リラクゼーション業界の先行きの不安から始めたライター業でしたが、実はその後不安が的中する形で、勤務先の事業縮小によって失業し、業界を引退することになりました。

ですが、いくらかでもライターで収入を得られるという経験、実感を得ていたため、失業した際も不思議と焦りはありませんでした

本業以外の収入源があったことで「まぁ何とかなるやろ」という余裕を持てたことは、副業の大きなメリットだと言えます。

現在は全く異なる業界に転職し、会社員のかたわらライター業を続けています。執筆する記事の分野もセールスライティングのほか、SEO、医療系記事など、少しずつ幅が広がってきました

しかし、現時点ではまだライター1本で生計を立てるところまでには至っておりません。引き続き副業でライターを続けながら、記事の質、量ともに高めていきたいと考えています。

まとめ

最後になりますが、特に経験や才能があったわけでもない私でも一定の収入を得られていますので、やろうと思えば誰でもライターになれると思います。難しいのは「続けること」です。

私の趣味に関する話を引き合いに出しますが、ギターは1年で9割の人が挫折すると言われています。また、筋トレを1年間継続できる人の割合はたった0.4%だとの説も。

※参考:フェンダーによると、ギター初心者の90%が1年以内に辞めてしまう(MusicRadar )

※参考:フィットネスセンター会員の高い離脱率を説明する変数(National Library of Medicine)

裏を返せば「続けているだけで周りに勝てる」とも言えます。

皆さんもライターを始める際は、短期的な成果だけにフォーカスするのではなく、まずは1年間、じっくり取り組んでみてはいかがでしょうか

この記事を書いたライター

執筆者

国友一樹

氷河期世代の兼業ライター。高校時代の夢は小説家だったことを思い出し、複数の収入の柱を立てること、時間や場所にとらわれずに生計を立てることを目標に定め、ライター業を始める。セールスライティングを中心に、対象の魅力が自然に引き立つ...

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