初心者に依頼する人はいっぱいいた
ライティングの勉強をするには、学校に通って学ぶ、教材やネットの情報を活用して独学するなどの方法があります。どちらにもメリット、デメリットはあるので、自分の環境や勉強方法などに合ったものを選ぶのが良いと思います。
私は会社員として仕事をしながらだったので、退社後に教材などを使って勉強しました。
そして、勉強をしていくうちにクラウドソーシングを知りました。クラウドソーシングは、ライティングなどの仕事を依頼したい人と、それらの仕事を探している人をつなぐマッチングサイトです。
初心者向けの案件も多くあり、知識がなくてもとりかかれる案件から、専門分野の知識が必要な案件まで幅広くあります。ここなら案件も多いので選びたい放題だし、学びながら経験値も積めると思いました。
…思いましたが、実際はそんなに甘くありませんでした。
依頼を出している人も多いですが、案件を探している人も大勢いるのです。いくつも応募しましたが全くダメで、最初の頃は「残念ながら」のメールばかりが届いていました。
とにかく案件に応募してやってみた
最初の仕事が決まるまで、気になる案件にどんどん応募しました。できるかもわからないまま、とりあえず応募して話を聞いてみました。自分の興味のある分野、得意な分野が何なのかを知るためにも色々な案件に応募し、話を聞きました。
応募の詳細を見ていくだけでもさまざまなことがわかります。
初心者向けの案件にはマニュアルなどが付いていることが多くあり、それらを参考にして作業を進めます。依頼を受けることも大事ですが、これらのマニュアルを見るだけでも意義がありました。こうしたマニュアルは他の案件にも使えるのでライティングの基本を学ぶために役立つからです。
初めての仕事は依頼主も初心者
最初の仕事は、洗濯機についてのブログ記事でした。依頼主は新たなブログを立ち上げるとのことで、家電や生活に関する情報についての記事を書けるライターを探していました。
応募したところ、さっそく記事の作成に入って欲しいと連絡をいただき、書き始めることに。テーマは「洗濯槽の清掃」について。
洗濯機を長年使っていると洗濯槽にカビが生えてしまい、衣類が綺麗になるどころかカビや臭いがつくので、定期的に洗濯槽を洗う必要があります。その清掃方法や使用する洗剤の違いについて書いて欲しいとのことでした。
依頼主はブログを立ち上げるのは初めてで「読んだ人に役立つ情報を書きたい」という思いはあるものの、構成はもちろん、「どこまでの情報を書くのか」などの内容も決まっていません。ですから、「洗濯槽の清掃を自分でした時と、業者に依頼した時との比較などがあったらいいのでは?」などを、こちらからも提案しました。
そうした依頼主とのやりとりの末、最初は洗濯槽を自分で清掃する方法だけを書く予定だったのですが、業者に清掃を依頼すると何が違うのか、料金などはどれぐらい違ってくるか、などを加えることに。最終的に記事には、使用する洗剤の違い、清掃方法、業者に依頼した際のメリット、デメリットについて書くことになりました。
まずは調べることから
書き出すにあたって最初にしたのは調べること。ネットなどを使えば情報はいくらでも出てきます。ただ、その情報は本当に正しいのでしょうか。
清掃する頻度はどれくらいかを調べた際も、生活情報を書いている個人のブログの情報とメーカーが出している情報では差がありました。
メーカーが出している情報では、カビや菌がどのように増えるかを調べた上でこれぐらいのペースで清掃しましょう、としているのに対して、個人のブログでは「臭いが気になったら」などの、個人の感覚で清掃するタイミングを決めているような情報でした。
メーカーや公的機関が出している情報なら良いのですが、個人の感想や推測での情報は根拠があやふやな場合もあるので注意が必要です。何か情報を発信する場合は、どこからの情報なのか出典を明確にすることが大事なのだと、この時改めて学びました。
動いたから得たもの
初仕事で書いた記事を今は読むことができません。依頼主の都合により、現在そのブログは閉鎖されてしまったのです。納品した直後に依頼主から連絡があり、ブログが閉鎖されることを伝えられました。
なので、私は初仕事の記事が掲載されたところをほぼ見ることができないまま、そのブログ自体がなくなってしまいました。私が書いた記事を読んだ人からの感想や、どんなふうに評価されるかを期待していたのですが、それもなかったです。
ですが、いくつもの応募に落ちていた中で、タイミングなのか運なのかわからないですが、この案件につながったのは動いていたからこそで、動かなければ何にもつながっていなかったのだと思います。
基本を忘れず、これからも
初めて記事を書いて感じたのは、伝えたい思いがあってもそれをまとめて文章にするのは難しいということ。さらに、伝える情報は正確なものでないとならず、調べることの重要性を感じました。
また、情報を集めていく中で最初に考えていた構成だけでは足りないものに気づいたりもします。大切なのは、しっかりとした下調べ。これは今も大事にしていることのひとつです。
私の場合、文章の構成を考える時、出だしから結論までをざっくりとでもいいので考えます。大枠の構成だけ決めたらとりあえず、最後まで書いてみてそこから細部を決めていきます。
書いている段階で構成が変わっていく場合も多いのですが、下調べした情報があればそこはカバーできます。もちろん改めて調べなければいけないこともありますが。
当たり前ですが、基本は大事です。
初仕事の頃に比べたら経験値は上がっているのでしょうが、この時に学んだことを忘れずにさらに色々な記事に挑戦していきます。
この記事を書いたライター
市原昌幸
どんな時でもどんな状況でも楽しんで面白がって生きる事が目標。幅広い分野に挑戦していきたい専業Webライターです。これまでにリサーチしての記事を書く事を中心に活動してきました。ひとつの分野に絞ってと言うよりいろいろなことに挑戦してい...