看護師の仕事に限界を感じてライターに転身

看護師の仕事に限界を感じてライターに転身

ーーまずは、utaさんの経歴を教えてください。

はい。高校を卒業したあと短大の看護科に進み、卒業後は8年間ほど看護師の仕事をしていました。

そして、2024年の4月に看護師を辞めてWebライターに転身し、今に至ります。

ーー看護師歴が長いですが、元々は看護師になるのが夢だったんですか?

いいえ。物心ついた頃から読み書きが大好きだったので、10代の頃は漠然と「将来は書籍に関わる仕事がしたい」と考えていました。あと、キラキラした世界にも憧れがありましたね。

私が高校生だった十数年前って、一般読者の中から編集部に選ばれる読者モデルとして活躍していたり、キャバ嬢のお仕事が少しずつエンタメ化してきた時代だったんですよ。

田舎の地味な高校生でしたが、雑誌を読むことが好きだったので雑誌でそういう世界を見て憧れていました。

でも、そんな風に興味があることは色々あっても、具体的に「何を学びたい?」「どんなスキルを身につけたい?」「どんな仕事をしたい?」というところまで掘り下げられなかったんですよね。

掘り下げたところで、周りを説得できるだけのプレゼン能力や根気を持てる自信がないから、掘り下げようともしなかったという方が正しいかもしれませんが…。

今振り返ると、とにかく自分に全く自信がないから資格が取れれば安定・安泰だし、誰にも反対されないし、「えらいね」と周りに肯定してもらえそうな看護師になったという形です。

ーー自信がなくてという理由ですが、8年続けられたということは結果として看護師の仕事はご自身に合っていたんでしょうか?

合ってはいないです(笑)。同僚や上司にとても恵まれたり、貴重な経験ができたりと良いことももちろんありましたし、小児科で働いているときは子どもたちが可愛くて毎日癒されていました。

でも、合っているとか、天職という風には1度も思ったことはありません。

長く続けた理由は、お給料が良いからというだけで…(笑)。看護師の仕事自体は続けていましたが、1つの職場で長く続けられず、20代のうちだけで6回も転職していますし。

ーー6回もですか!?結構多いですね。

多いですよね(笑)。派遣のアルバイトも含めたら、もっとです。

幼少期からあまり周りに馴染めなくて、周りの顔色を伺いながら「このクラスではこういうキャラでいけば多少生きやすいかな」と考えながら生きていたこともあり、相手がどんな人を気に入るか、みたいなことを瞬時に感じ取る能力があるんですよね。

なので、採用面接はすごく得意で、面接を受ければ毎回即採用。でも、毎回猫を被り続けることに疲れていたし、そもそも心から進みたい進路ではなかったので「本当にこれでいいの?」と、いつも思っていました。

世間的には安定と言われる看護師という職業に就きましたが、自分の心身は年々不安定になっていくような感覚がありましたね。

そして、2024年の4月にとうとう限界がきて看護師を辞めました。

ーー看護師を辞める決定的な出来事があったんですか?

それまで体調不良での欠勤はほとんどなかったんですが、体調不良で欠勤することが急に増えてしまったことですね。このままでは職場にも迷惑をかけ続けることになるし、自分自身がいつか倒れると思いました。

そこまで追い込まれて、未経験でも在宅でできる仕事を探し始めたんです。そのときにWebライター養成講座を見つけて、すぐに申し込んで、ある程度Webライティングの知識がついた受講2か月目で看護師を辞めました。

ーー受講2か月目で!?そのときにはライターとして既に生計を立てられるようになっていたんですか?

いいえ、全然でした(笑)。なので、最初の2~3か月は本当に貯金を切り崩して生活していましたね。

普通は本業を続けながら副業として数か月やって、ライターとしての収入も案件数も安定してから辞めるんでしょうけど、私は不器用だという自覚もあったし、当時心身ともに結構ボロボロで疲弊していたので両立は無理だと判断しました。

あとは「本当にライターとしてやっていけなかったら、また働けばいいや!採用面接だけは得意だから大丈夫!」みたいな気持ちもありましたね(笑)。

ーー今はライター歴はどれくらいですか?

4か月目です。ライターの仕事の執筆以外の部分の要領も掴めるようになりました。例えば、クライアントとのやり取りとか、仕事の計画とか。

ーー執筆以外の仕事も慣れるまでは大変ですよね。

そうですね。特に、クライアントとのやり取りは慣れるまでは正直少しストレスに感じていました。

クライアントは皆さん本当に良い方ばかりなんですが、人に相談するのが苦手で、相談すればすぐに解決するようなことを1人で抱え込むこともあって。

でも、私にWebライティングを教えてくれた先生に相談したら「クライアントさんにももっと相談や提案しても良いんだよ」と教えてくださいました。そこから考え方が変わったことでクライアントとのやり取りにストレスを感じなくなりました。

ーー仕事に慣れて収入も増えました?

ありがたいことに少しずつ増えてきていますが、目標までの道のりはまだ長いですよ。

ーー収入の目標を具体的にお聞きしても良いですか?

人生、お金が全てではないですが、収入面の目標は月収3桁万円の世界を経験することです!人生で一度くらいは経験してみたいですね。

ライターに転身して見えてきた理想の生き方

ライターに転身して見えてきた理想の生き方

ーー収入面以外で、今後の目標はありますか?

もちろんありますよ。まずは、得意分野を増やして色々な分野の記事を書けるようになることです。ひとつの分野を極めることも素敵ですけど、私は色々な分野の記事を書けたほうが楽しそうだなと思うので。

あと、ゆくゆくは多拠点生活をしたいですね!

例えば、今月は東京のカフェで仕事をして、次の月は地元の岩手で実家の家事や庭仕事をしながらライターの仕事もして、寒い時期には沖縄で海を眺めながら優雅に仕事をするみたいな(笑)。

ーーPCとWi-Fiがあれば、どこでも仕事ができますもんね!

本当にそこが大きな魅力です!自由度の高いライターの仕事に転身したことで、理想の生き方が見えてきたと思っています。

あ、もう1つ目標がありました!

私がライターとして成功することで、過去の私みたいな人に安心感を与えたいです。学校で違和感や孤独感を感じて馴染めなくても、進路選択が上手にできなくても、転職を繰り返しても「それでも全然大丈夫だよ!」と体現しながら伝えていきたいですね。

人生の終わりまで書くことを続けていきたい

人生の終わりまで書くことを続けていきたい

ーー看護師時代は転職を繰り返していたとのことですが、ライターの仕事は続けられそうですか?

はい。人生の終わりまで、ずっとライターを続けたいですね。

子どものころから読み書きが好きだったので、遠回りしたけど、やっと本当にやりたかった仕事ができているという感覚があるんです。

なので、私は一生書き続けると思います。

この記事を書いたライター

執筆者

uta

自由を追い求めるWebライター。幼いころから組織になじめなかった私ですが、無理に看護師を続けたことで心身に不調が出てしまいライターの道へ進み、現在は楽しくやりがいを感じて仕事をしています。昔の私のように周りになじめずに悩んでいる若...

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