私のライターキャリアは200文字のアンダーゲーム(前座試合)から始まった

私のライターキャリアは200文字のアンダーゲーム(前座試合)から始まった

「ライターになって初めての仕事」のことを書く前に、アンダーゲームの「会社概要作成」で、初めてSEO記事ライティングをかじったことをお話したいと思います。

私は、元々ライターになりたいと思っていた訳ではありません。ある程度時間に追われストレスを感じられる知的な仕事が欲しかったのです。報酬は菓子パン一個程度の金額でも良かったのです。お金が欲しいなら、朝から株のトレーダーでもやっている方が手っ取り早いでしょうから。

外国語の翻訳でもないかなと、クラウドワークスを見ていると、翻訳ではなくて、「会社概要作成」200円の仕事が目に入ってきました。 前職で色々な会社の概要は見慣れていたので、これなら自分でもできると思い早速応募しました。

すぐに記事依頼が5社分来ました。レギュレーションとNGワードも一緒に送られてきました。もちろん、初めて見るものばかりで、企業のサイトを単純に書き写すのとは、まったく違うとすぐ気づきました。

依頼内容としては、事業内容、沿革、特徴を200文字でまとめるものです。中小企業がほとんどで、ホームページはシンプルな製品のカタログのようなものです。ホームページを見て書き写すのとは違い、リサーチが必要な手間がかかるものでした。

「会社概要作成」のエクセルのテンプレートには、「会社名(記入済)、記事、文字カウンター、コピぺ類似率、コピぺ一致率」の 記入欄があります。マニュアルには、記事は200文字以上、コピぺ類似率は20%以下、コピペ一致率は30%以下と書かれています。

そして、コピぺ類似率とコピぺ一致率は、「Copy Content Detector(CCD)」でコピペチェックして、絶対にオーバーしないように指示があります。「同社、業界ナンバーワン、高い技術力、業界No.1、強み、大手」などのつい使ってしまう言葉がNGワードで使用禁止です。

NGワード、コピペ類似率、コピぺ一致率が高い壁となり、最初は1社を仕上げるのに数時間かかる始末でした。結局、だんだん慣れてきたこともあり、2か月間この「会社概要作成」を続けました。300社以上の「会社概要」を作成したと思います。

SEO記事を書き始める前のアンダーゲームで、私は、意図せずSEO記事のNGワード、コピペ類似率、コピペ一致率のトレーニングをしていたのでした。

寝ても覚めても歯科矯正漬け

寝ても覚めても歯科矯正漬け

「会社概要作成」がすいすい納品できるようになったと思った頃、突然記事作成が打ち切りになりました。そこで、書くことに少し慣れてきた私は、文字単価0.5円の仕事に応募を始めました。

その結果、歯科矯正の記事作成の仕事が舞い込み、SEOライターとしての初めての仕事となったのです。記憶をたどり、箇条書きで歯科矯正の仕事がどんなものだったかを以下に紹介します。

1. どのような経緯でその仕事を受けることになったか

2. その仕事はどのような依頼か

3. 仕事をしてみてどうだったか

詳しく説明しますので、参考になれば幸いです。

①どのような経緯でその仕事を受けることになったか

ライティング経験2か月の初心者ですから、なかなか新規依頼が決まりませんでした。

応募をしまくっても決まらず焦っていた時、SEO記事の執筆のプライベートオファーが舞い込みました。テストライティングに合格して採用となりました。

②その仕事はどのような依頼か

依頼の詳細を聞いてみると、歯科矯正に関する記事の作成であることがわかりました。既に稼働している人が数人いて、200記事ある案件リストから、数記事をピックアップし、自分の名前を記入して作業を始めるのです。

記事を納品したら、新しく数記事を選び、作業を行う流れでした。KWの例をあげると、「歯列矯正 やめたほうがいい」、「オープンバイト」、「半裏側矯正(ハーフリンガル矯正)」など結構専門的な内容で、文字数は5,000〜8,000文字でした。

何をするのかなと思っていたら、「構成リサーチシート」と「構成シート」を渡されました。「構成リサーチシート」には、キーワードとサジェストワードが書かれ、以下の4ステップの構成でブランク部分を埋めます。

STEP1 記事要件の確認
STEP2 対象読者の悩みの確認
STEP3 実際に検索して記載すべき要素をリサーチ(参考にしたいURLを記載)
STEP4 「構成シート」を作成する

「構成シート」には 見出し(h2,h3選択)、タイトル名・見出し名、内容、参考URLの項目があり、それぞれ記入します。

「構成リサーチシート」と「構成シート」を提出して、承認されれば記事の作成です。
新米の私は、KWの使い方や大見出し(h2)・中見出し(h3)も全く知りません。わからないことはネットで確認し、時間を費やしました。

KWをグーグル検索にかけ、見出し名は上位1~2記事のものをミックスさせ、何とか構成シートを仕上げたのをおぼえています。

記事はGoogleドキュメントに書くのですが、これも初めてのことです。ドキュメントの保存が自動保存だということを初めて知った次第です。また修正依頼から「です・ます3連続禁止」とか、「漢字の開く・閉じるの意味」を初めて知りました。

記事の作成は、見出しを自分で作っている分、関連記事の文章を手直しして書き進めることができました。できた記事は、コピペチェックにかけます。コピペ一致率が40%以上だと、下げるように修正依頼がきました。

中見出しだとコピペ一致率が30%でも、文章全体だとコピペ一致率は上がってしまいます。一旦、コピペチェックでひっかかると、どこを直しても下がらず、中見出しの文章を全体で変更せねばならず、時間がかかりました。

執筆と言うより作業と言える仕事ですが、これを続けている内に、「自分でもできる、この仕事を極めてみたい」と言う気持ちが強くなっていきました。

1か月位朝から深夜まで、「歯科矯正記事」の構成・記事・修正を続け、最初の記事執筆は20記事を超えることになりました。

③仕事をしてみてどうだったか

文字単価0.5円で、構成作成・記事・修正・文章全体でコピペ一致率40%以下の条件はちょっとブラックな仕事だったと思います。

しかし、あれだけの量の仕事をさせてもらったことに感謝しています。おかげさまで、短期間の間に、20記事もの実績ができて、SEOライティングの基礎編を学べました。

クラウドワークスの自己紹介が記事の実績であふれ始めた

クラウドワークスの自己紹介が記事の実績であふれ始めた

その後、更に2か月間、このクライアントのもとで仕事を続けました。同じ「歯科矯正」の8,000〜10,000文字の記事を15記事、「ゴミ屋敷」の10,000文字の記事を5記事、「自治体の不用品回収」の一件300円の記事を100件頂きました。

クラウドワークスで当初実績ゼロの超初心者の私が、初めての仕事から3か月にして、クラウドワークスの自己紹介に、50記事近くの実績を載せることができるようになったのです。大量の仕事を持っているクライアントと出会ったことが幸運だったと思います。

今は、SEOライティングの奥深さを徐々に知って、キーワードから構成作りのむずかしさをじゅうぶん理解しています。

Webライターの1つのカテゴリーとしてSEOライターがあると、最近になって頭の整理ができました。Mojiギルドで私が今執筆している記事は、Webライティングの中でもコラムなんですね。

私は、これからMojiギルドで実力をつけて、自分のことばで執筆するコラムライターをめざしたいです。

この記事を書いたライター

執筆者

ジョンE

シニアライターです。総合商社、海外進出コンサルを経て、2022年夏からWebライターを始めました。コロナ禍前は2か月に3回の頻度で出張し、アメリカ、メキシコを庭のように企業の若い人と飛び回ってました。20年前LAに駐在した時に始めたランニン...

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